けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

与野党協議の何が悪い!

2012-01-18 23:53:55 | 政治
自民党の石破茂前政調会長が、社会保障と税の一体改革の与野党協議に「力を貸すべきだ」とTBSの番組で発言したそうである。

極めて真っ当な意見である。少なくとも、民主党が国民の信頼を失う中で、その民主党の支持率以下に甘んじている自民党の支持率の低さを、真正面から見据えた発言だと感じる。

谷垣総裁は「嘘の片棒になる」と言って、解散総選挙が約束されない限り協議を拒否するようだ。国会議員の定数削減にしても、小選挙区の0増5減案を民主党が丸のみしても、比例区の定数の80議席削減を理由に反対している。次から次へと「前に進もう!」としている野田総理に対し、必死になって足を引っ張っているようにしか見えない。TPPの時もそうだった。「じゃあ、自民党はどうなんだ!」と言いたくなるが、時期尚早とか適当に言い訳して完全に及び腰であった。

これでも自民党は選挙になれば、民主党が大幅に票を落とし、結果的に政権を奪取できると本気で思っている節があるが、全くもって信じがたい感覚だ。支持率が民主党以下だということは、少なくとも公明党と連立しても自公で安定多数を取るなどもっての他である。維新の会がどう出てくるのか分からないが、小さな政党がそれなりに票を伸ばし、それらの政党がキャスティングボートを握ってしまうのは目に見えている。国民新党がたった数議席で300議席以上の民主党を振り回していたのが目に見えるようだ。

であれば、解散を早期に実現するよりも、どうすれば選挙で過半数を取れる安定政権を樹立できるようになるかの戦略を立てて、その戦略に従った行動を取るべきである。民主党の弱点は、政権を取るために理念もクソもない集団を寄せ集めて政党を作ってしまったことであり、少なくともそれよりは自民党の方が全体のベクトルが揃っているはずである。場合によっては、自民党を割ってでも、民主党の中の同じ方向のベクトルを共有する集団と組んで、理念のある政策を実現するために奔走すべきかも知れない。

国民は政治家の「保身優先」の臭いを敏感に感じ取れるのである。少なくとも、その様なご都合主義の議員は次の選挙で大目玉を食らうであろう。そして、次の選挙後にまで不安定な政治状態が続くのであれば、いよいよ日本丸は沈没に向けてまっしぐらになってしまうのだろう。

誰がどれだけ「天下国家のため!」を意識して行動するのか、誰がどれだけ「泥をかぶる覚悟があるのか」を、国民は今真剣に見ているのである。自民党の茂木敏充政調会長は、「議論は構わないが国会というリングで戦い、裏では議論しない」としているそうだ。裏取引をしないと言えば聞こえは良いが、議論の進展のスピード感を落とすための言い訳のように聞こえて仕方がない。橋下大阪市長のスピード感は、現状への危機感の表れだと思う。だから、茂木政調会長の判断は政治を変えることに対する緊張感のなさの表れだと思われても仕方がない。

大体、議論というのは敵と戦う前に、内輪の議論を事前にまとめて置かなければならない。しかし、そのような議論で自民党内が揉めるのを嫌い、敢えて意見の対立を隠すような後ろ向きな行動を取っているとしか思えない。仮に意見の対立があってでも、自民党は民主党よりも真剣に議論しているんだという緊迫感は、少なくとも支持率回復の特効薬にこそなれど、1枚岩でないからと支持率を下げることにはならないと思う。

別に損得勘定でどちらが正しいのかを議論したいのではなく、「そもそも論」的にどうあるべきかを考えて、「結果は後から付いてくる」という純粋さを政治家には持ち続けて欲しい。

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