Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

リズム太鼓の活用 3

2009-01-17 23:48:03 | 体育
 筑波大学附属小学校の初等教育研修会に2度参加したことがある。
 体育の授業では,リズム太鼓の使い方が大変印象的であった。

 筑波大学附属小学校で使われている太鼓は,林恒明氏の著書によると,日本女子体育短期大学教授天野先生創案の「天野式リズム太鼓」というものだそうである。

 1年生の授業は,折り返しの運動となわとびを取り上げていた。

 なわとびの際,授業者の山本悟氏は太鼓を叩いてリズムを取っていた。

 私はどれぐらいの速さで叩いているのかをカウントした。
 前回しとびのときは,30秒間に110~120回,後ろ回しとびのときは30秒間に70~80回の速さであった。
 林恒明氏は「1回旋1跳躍を30秒で70回跳べれば二重とびができる」と主張したが,太鼓はそれよりもかなり速いペースで叩いているということが分かった。

 また,折り返しの運動でも特徴的な太鼓のユースウェアが見られた。

 4つ足の手足走りのときは太鼓のふちを「カンカンカン…」と叩き,折り返しで走って戻ってくるときは「トントントン…」と皮の部分を叩いていた。
 次の場面で山本氏は,皮とふちを交互に「トンカントンカン…」と叩き,「次は何だ」と子どもたちに問い掛けた。すると,子どもは「ウサギ走り」と答えた。
 太鼓の音を聞くだけで,何の運動をするのか子どもたちに分かったのである。

 うさぎ跳びの指導では,根本正雄氏は「トン・パッのリズムで跳びます」と指示している。
 山本氏は,この「トン」のときに「トン」と皮を叩き,「パッ」のときに「カン」とふちを叩いたのである。

 太鼓の音が運動と完全に結びついている。太鼓の音が子どもたちの体に染み付いているという感じである。

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