Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

低学年の鬼遊び 1

2011-07-08 22:49:36 | 体育
 「鬼遊び」という単元は,低学年のみにある。
 そのため,どのような系統になっているか意識されることなく指導されているのが現状である。

 「鬼ごっこをすればいい」と考えて,「高鬼」「色鬼」「凍り鬼」などをして遊ばせているだけの教師もいる。
 そのような授業に何の学びがあろうか。
 鬼遊びの授業は,遊び方を教えるものではない。
 子どもの認識としては「遊び」でもよいが,教師のねらいが「遊び」ではいけない。

 低学年の鬼遊びについて,学習指導要領解説には次のようにある。

イ 鬼遊び
(ア)一定の区域で逃げる,追いかける,陣地を取り合うなどの簡単な規則の鬼遊びをする。
(イ)工夫した区域や用具で楽しく鬼遊びをする。
[例示]
 ○一人鬼,二人組鬼
 ○宝取り鬼,ボール運び鬼
 ・相手(鬼)にタッチされたり,自分のマーク(タグやフラッグ)を取られたりしないように,逃げたり身をかわしたりすること。
 ・相手(鬼)のいない場所に移動したり,駆け込んだりすること。
 ・2・3人で連携して,相手(鬼)をかわしたり走り抜けたりすること。
 ・逃げる相手を追いかけてタッチしたり,マーク(タグやフラッグ)を取ったりすること。


 ここから読み取れるのは,鬼遊びで身につけさせなければならない技能が,明確にあるということである。
 
 鬼遊びで習得した技能は,主に中・高学年でのゴール型ゲームにおける動きへと系統的につながっていく。
 
 ボールゲームにおける技能は「ボール操作」及び「ボールを持たないときの動き」で構成されている。鬼遊びは後者につながる動きを習得させる運動であると考えられる。

 「ボールを持たないときの動き」とは,空間・ボールの落下点・目標(区域や塁など)に走り込む,味方をサポートする,相手のプレイヤーをマークするなどのボール操作に至るための動きや,守備にかかわる動きである。

 だが,実際にそのような動きづくりを意識した授業はあまり行われておらず,中・高学年のゴール型ゲームへの連結がうまく図られていないという実態がある。

 1年生でボールを持たないときの動きを意識した鬼遊びを行ったことがある。
 次のように行った。

■習得 タグ取り鬼遊び 2時間
■習得 宝運びゲームⅠ(慣れる) 2時間
■活用 宝運びゲームⅡ(作戦を立てる) 3時間

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