Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

「志村魂3」を見て 2

2008-07-25 00:02:05 | 教師修業


 セリフや立ち居振舞いは,完全に確定されていました。

 例えば,志村けんの姿がおかしくて,役者さんが思わず笑いをこらえながら演技しているような場面がありました。
 また,「松竹新喜劇」の中で,ダチョウ倶楽部の上島竜兵が,役名ではなく思わず「志村さん」と呼び掛けてしまうといった場面がありました。
 いわばハプニング・NGです。会場も大爆笑に包まれました。

 しかし,これらは実際にはハプニングではありません。
 台本どおりだと思われます。
 インターネットで調べてみましたら,各会場でこの場面が同じように演じられていることが分かりました。

 志村さんの笑いにはアドリブは一切ありません。徹底的につくり込まれているのです。

 公演のパンフレットの中に次のような志村さんの言葉があります。

「たとえば松竹新喜劇って,アドリブみたいに見えるところも実は全部決まっていて,それをいかにも今日偶然言ったみたいにやってたんだ。それってすごく高度なことなんだよね。『8時だヨ!全員集合』も同じで,何度も何度も稽古してアドリブを全部出し切って,取捨選択したものを生放送の本番で使ってた。だから本当の意味でのアドリブは,ほとんどなかったんだ。」
 
 これは,授業づくりにも通じる部分があると思いました。



 パンフレットに,次のような言葉もありました。

「それから目の前でお客さんが反応してくれるのは,やっぱり気持ちいい。この場面ではこのぐらいの笑いがほしいとか,次に笑う前に,ここは静かにさせたいとか,自分が計算した通りの反応があると,特に気分がいいんだ。(中略)
 そうそう,舞台が終わった後,テレビのトーク番組がつまらなく感じるようにもなったなぁ。だって,私生活を暴露したりとか,どうでもいいことをしゃべってるわけじゃない?「もういいよ,そんなの」って,つい思っちゃって(笑)。コントとしてやる分には,別に構わないんだけどね。」

 志村さんの舞台にかける思い,笑いに対するこだわりが垣間見えました。

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