Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

研究授業を行って 2

2011-11-12 21:04:19 | 教師修業
 逆に「私なら絶対に座らせておく」と,立たせたことに対しての批判があった。
 この先生からは,これらのシーンは異様に映ったのであろう。
 
 立ち歩かせたら,余計に騒がしくなるのではないかと考えているのだと思う。

 「立ち歩く」「廊下に出る」「騒ぐ」のは,ドーパミンの不足が原因である。
 ドーパミン不足への防衛反応として動くのである。
 動くことでドーパミンの分泌を促しているのである。

 ところが,これが教師にとっては授業の妨害に映る。
 他の子どもたちにとっても邪魔になる。

 その結果,子どもを叱責し,怒号が響き,恐怖によって子どもを抑えるようになる。
 
 私のような対応をしていくと,子どもたちは「合法的に」動くことができる。
 あくまでも教師の指示に従っているだけなのである。

 教師自身がそのように指示しているのであるから,授業の妨害にはならない。
 また,教師の指示に従っているのだから,他の子にとってもそれが邪魔には映らない。
 
 先日,別の学年の研究授業があった。

 45分間,1つの学習を座りっぱなしで行っていた。
 先生方からは「しっとりとした授業」「落ち着いた授業」という言葉が聞かれた。

 しかし,私はそう受け止めなかった。
 この学年も,2割近くの子が発達障害傾向を持っているはずである。
 子どもにとっては相当きついだろうと感じた。
 緊張によって,子どもが自分を抑えている様子が見て取れたからである。

 「心地よい緊張」ならよい。しかし,ここで見られたのは「束縛」である。

 案の定,この研究授業の次の時間は乱れた様子だったという。

 私の学校は,特別支援教育の研究開発指定を受けていた。
 今でも,特別支援に関してては最先端を行っている学校の一つのようだ。
 全国から視察の方も訪れる。

 しかし,研究期間が終了して3年が経過し,教員も大半が入れ替わった。
 特別支援教育への対応スキルを持っている先生と持っていない先生との差が,歴然としている。

 校内で特別支援教育の基本スキルをもう一度学習していく必要があるのではないかと感じている。


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