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初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

砂冥宮

2009年09月12日 17時47分41秒 | Weblog


先日,内田康夫の『砂冥宮』(すなめいきゆう)を読みました。

宣伝の粗筋では、

鏡花「草迷宮」のモデルになった三浦半島の旧家で、

浅見光彦が取材をした老人は「金沢へ行く」と言い残して数日後、

死体となって発見された。浅見は死の真相に近づくため、金沢に向かうが…。

浅見光彦シリーズ書き下ろし。



プロローグ

第一章 お旅まつりの夜

第二章 鉄板道路

第三章 砂の記憶

第四章 庄川峡へ

第五章 迷宮への道程

第六章 4番目の男

エピローグ



この「砂冥宮」の前は,京都を舞台にして京都新聞に連載された

「壺霊」がありました。


壺霊(これい)

忽然と消えた老舗骨董店の若夫人と、

貴重な高麗青磁の壷。錦繍の古都にその行方を追う浅見光彦の前に、

20年前の祇園祭を脅かした「事件」と、寂光院放火の謎が…。

源氏物語千年紀に贈る文芸ミステリー。

              … … …

内田康夫作品に登場する「浅見光彦」は

次の作品から登場します。


「後鳥羽伝説殺人事件」

広島県の三次駅で女性の死体が発見された。

被害者は後鳥羽法皇にまつわる伝説のルートを旅していた正法寺美也子。

捜査は難航するが、8年前に彼女が遭った同じ事故で命を落とした

浅見祐子の兄・浅見光彦が捜査協力を申し出…。


2月10日は浅見光彦の誕生日です。

『後鳥羽伝説殺人事件』が名探偵として

浅見光彦のデビュー作品の出版日らしいのです。


西村京太郎の旅情ミステリーと同じく,

この作品から日本のあちらこちらへ事件の解決に出発します。

『後鳥羽伝説殺人事件』に登場した浅見光彦は33歳でした…。

最近の『砂冥宮』まで100以上の作品で27年経っていますから,

実際の年齢は…。

             … … …

子供のころ横山隆一の『フクチャン』の4コマ漫画で

活躍した大学帽を被った「フクチャン」が歳をとらないのが

不思議に思ったことがありました。

              … … …

推理小説に限らず読者からすれば、作者が考案したヒーロー,ヒロインは

何年経っても年をとってもらいたくありません。

              … … …

浅見光彦は優しい若者です。旅情ミステリーの旅先で,

美女からモーションをかけられますが、

持ち前の気の弱さからかそれとなく逃げます。

20数年独身を貫きますから、歳を取りません。

作者の内田康夫が、次の作品にどのように浅見光彦を登場させるのかが、

楽しみです…。

               … … …

テレビ時代劇「水戸黄門」最後の「この印籠が目に入らないか…」や

遠山の金さんがもろ肌脱いで「この桜吹雪に覚えがあろう…」と、

毎度、同じパターンはいつ見ても,心地よいものです。

批評家が「心地よいマンネリ」と言いました…。

浅見光彦の登場と事件解決にも、パターンを感じるときもあります。

私には心地よいものです…。