初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

テレビカメラ

2011年09月30日 21時38分11秒 | Weblog


カラー映画は映画キャメラに

カラーフィルムを装填すれば

カラー映画を撮影することが出来ます

… … …

撮影されたカラーフィルムを現像所で

現像処理とプリントをすればカラー映画が出来ます



映画はカラーフィルムで撮影すれば

カラー映画に、モノクロフィルムを使えば

モノクロ映画が出来ます



テレビの場合、カラー番組を

制作しようとすれば

カラーカメラ一式が必要です



カラーカメラはモノクロカメラと違って

新規格ですから使用するレンズもマウントも新しく

レンズのコントロール方法もまったく違います



一つのカラー番組に複数台カラーカメラが必要です



新しい撮像管のプランビコン管を使ったカラーカメラが

4台,テレビ局に入ってきました



テレビ局の数多いテレビ番組に対して

カラーカメラはたった4台しかありませんでした



公開番組の場合は,公開ホールに、野球中継では

野球場に、スタジオドラマにはドラマ制作スタジオに

カラーカメラが無くては、カラー番組はできません



カラーカメラは太いケーブルで大きなコンソール型の

カメラ制御ユニットのCCU(カメラ・コントロール・ユニット)に

つながっています

… … …

テレビカメラとはモノクロ,カラーともにカメラと

太いケーブルでつながったCCUとで

1台が成り立っています





ツイスト・ペア・ケーブル

2011年09月29日 22時10分38秒 | Weblog


家庭用のテレビ受像機の音声やオーディオ機器の

信号の受け渡しはシールド線が使われています

家庭用機器は不平衡型回路なので1本の芯線に

シールドを被せたシールド線です



テレビスタジオやプロ用の音声機器は平衡型回路ですから

2本の芯線(ホット,コールド)の入った

シールド線が使われています



SCRでコントロールされた照明器具の

電流が音声のシールド線に悪さ(雑音)をしています



そこへ雑音に強いツイスト・ペア・ケーブルが

現れました



このケーブルは芯線が4本になっています

電線を2本対でより合わせたケーブルです。

2本の芯線をより合わせるつまりツイストで

その撚り線が2本でペアというわけです



今までの2芯のシールド線の両端のコネクターに

キャノンのXLRが使われていました

ツイストペアケーブルでもそのコネクターが使われています



従来のコネクターと同じということは

ツイストペアケーブルを使用することになっても

今までの音声機器がそのまま使えるのです



劇場でのリサイタル,ツアーなどの

照明器具は,SCRでコントロールされますから

各劇場の音声ケーブルはすべてツイストペアケーブルに

なっているでしょう






SCR(エス・シー・アール)

2011年09月28日 21時34分16秒 | Weblog


照明(強弱の)の調整で色温度や

ホワイトバラスに影響が及ぼさないように

パラピン紙やシャッターで加減していました



強力な助っ人が現れました

SCRという素子です



交流で照明している

器具にこの素子を入れると

電流を制御できるのです



このSCRは家庭の照明器具の

明暗調節、扇風機の遅速調節にも

使われています



カラーテレビ・スタジオでは

この素子のおかげで、照明器具の照度を

ツマミでコントロールできました



このSCRは照明の明暗コントロールに

抜群でしたがとんだ伏兵がいました



照明器具に流れる強力な電流をSCRで

コントロールすると綺麗な正弦波が

歪んでしまいます



歪んだ電流が流れている照明ケーブルから

近くを通るマイクケーブル(音声)に

雑音を飛ばしてきました



テレビスタジオのセットで

照明ケーブルと音声ケーブルは交差しないように

また、並行していないように

離してセッティングしていました








カラーテレビの照明

2011年09月27日 21時38分17秒 | Weblog


映画のカラーフィルムは色温度3200°Kに

作られています



セットで使用する照明器具の色温度を

3200°Kに合わせなくてはなりませんでした



それに対してカラーテレビの場合は

テレビスタジオで使用する照明器具の

色温度2850°Kにテレビカメラの

色温度(ホワイトバランス)を合わせます



使用している照明器具の色温度が高くても

低くても、テレビカメラがそれに合うように

ホワイトバランスを調整できます



カラー映画に比べてカラーテレビは

調整がはるかに楽です



ただカラーテレビ,スタジオの

照明の強弱の問題は映画のカラースタジオと

同じでした



カラーテレビスタジオの照明器具で

照度を弱くしたい器具の前にシャッターを

取り付けて調節していました

… … …

もっと微妙に照度をコントロールするのには

照明器具の前にパラピン紙を1枚とか2枚を

被せて調節していました






カラー映画の照明

2011年09月26日 22時37分37秒 | Weblog


映画の撮影がないときのスタジオは

保安灯がぼやっと点いているだけの暗い場所です



撮影の予定があるスタジオは

朝、照明のスイッチが入ると昼間のように

明るくセットが浮かび上がります



無数の照明器具の光がセットにふりそそぎます



セットに当てる照明器具の明るさが

強いときはその照明器具を離して

調節します





その照明器具をセットの都合で

離せないときは、その照明器具に

直列に抵抗器を挿入します



モノクロ映画ときの照明器具の光を

抵抗器で調節できました



カラー映画になって、抵抗器が

使えなくなりました

各々の照明器具の色温度(3200°K)が

抵抗器の挿入で下がってしまうからです



カラー映画の照明器具には、シャッターを

取り付けて,シャッターの角度で光の強弱を

調節ました



シャッターの構造は,真夏の日よけの

ベネシャンブラインドのような構造です。

照明器具のシャッターは、はねの角度で光を

調節するハンドルが横についていていました






カラーTVのホワイトバランス

2011年09月25日 21時28分01秒 | Weblog


モノクロテレビの番組はカラー放送に

徐々に変わって行きました

… … …

モノクロ映画からカラー映画(色彩映画)に

なったとき色温度の問題が浮上していました



カラー映画フィルムはタングステンタイプで

色温度が3200°K (ケルビン)で

製造されています

… … …

スタジオセットの照明電球を色温度計で

一個ずつ計って、3200°Kより低い電球は

取り替えていました。

3200°Kで照明された被写体は正確な

色彩で写ります



カラーテレビも色彩を表現(描写)します

カラー映画と同じように色温度の問題があります



カラーテレビはデジタルカメラと

同じ電気の映像です



概念は同じですが、映画が「色温度」と

云うのに対してカラーテレビでは

「ホワイトバランス」と呼んでいました




カラーテレビ番組の制作が始まる前に

カメラ調整をします



チャート照明用の電球を色温度計で

2850°Kになるように調整します



カメラ調整卓のウェーブ・フォーム・モニターで

この2850°Kが白く写るように調整します



テレビスタジオの電球の色温度の

平均が2850°Kだったからです



… … …










カラーテレビ受像機

2011年09月24日 22時52分22秒 | Weblog


テレビ局は,フィリップス・カラーカメラを導入

しました



新聞のテレビ番組表を見ると

◎カラー番組と書かれた欄か目立ちます

1日の番組の中でカラー番組が増えていきました



カラー化に踏み切ったテレビ局員が

カラー受像機を持っていなくては話に

ならないとなりました



テレビ局は局員が総務局に

気に入ったメーカー製品を申し込むと

会社のルートで取り寄せてくれました

代金の支払いは、給料の天引き(月賦)で

市販の価格より安かったようです



部屋に14インチのモノクロテレビと

少し大きなカラーテレビを並べて置きました

部屋には2台のテレビ以外に何もない

不思議な1人住まいの居間でした




部屋のアンテナ端子は一つしかありません

アンテナの同軸ケーブルをカラーテレビにつなぎます

それに並列にモノクロテレビにつなぎます

モノクロテレビを終端に75Ωでターミネイトしました



カラー映像をカラー受像機で見て,

横のモノクロテレビで比較して

見ていました。一度、カラー画面を見てしまうと

モノクロ画面はどうも暗い感じがしました



カラーテレビのブラウン管は,シャドウマスク方式です

ソニーは、独自のトリニトロン方式です

三菱電機はR、G,B専用の3本のブラウン管を

ダイクロイックミラーで合成する独特の方法をとっていました



私は,白の描写が綺麗との評判で

ビクター製品を選びました。







カラーテレビのはじまり

2011年09月23日 22時21分50秒 | Weblog


テレビ放送もモノクロからカラー放送に

関心が移っていきました

… … …

イメージオルシコン管(撮像管)の大きなカメラで

カラー放送が始まりました

… … …

新聞テレビ欄の番組表にカラー放送と書かれた

番組がときどき載っていました



料理番組のご馳走がカラー放送の

まず対象になりました

… … …

担当のアナウンサーが

「この料理をカラーで

お見せできないのが残念です」

と厭味なことを云っていました。



色彩の淡泊なイメージオルシコン管カメラで

カラー放送が始まるとおもっていた矢先

アメリカでオランダ、フィリップス社の

開発したプランビコン管が

油絵のような濃厚な色彩を再現すると云われて

評判だと聞こえてきました。



やがて、フィリップスからプランビコン管の

カラーカメラが輸入されました



イメージオルシコン管の色彩に慣れていましたが

このプランビコン管の濃厚の色彩に驚かされました



テレビ番組もどんどんカラー放送に

切り替わっていきました



モノクロテレビ受像機の普及が

一段落したところに今度は

カラーテレビ受像機が必要になりました…






東京オリンピック

2011年09月22日 21時25分55秒 | Weblog


東京オリンピックが1964年(47年前)開かれました

晴天に恵まれた開会式を、カラー映像で見ました



映像はモノクロテレビで活躍していた

撮像管、イメージオルシコンを使った

カラーカメラでした



カラー(色彩)はRBGの三原色で成り立ちます

イメージオルシコン管を3本使ったカメラでした




モノクロテレビで活躍しているイメージオルシコン管を

カラーで使うと水彩画のような淡泊な発色でした



開会式では色彩の改善のためか三原色の

3本のイメージオルシコン管に

光の明暗のみを扱う撮像管を使った

輝度分離方式の4管方式の

大きなカラーカメラでした



部屋を薄暗くして、RCAのカラー受像機で

開会式を見ました



開会式の日本選手団は

赤い上着に白いズボンの

鮮やかな選手団の服装でした



各局でカラー番組が作られます

イメージオルシコン管カメラ(3管式)は大きくて

大きなペディスタルドリーに乗っていました

カメラのアングル調整は

電動モーターで上下する大げさなものでした



カラー映像(動画)は映画館、

モノクロ映像は家庭のテレビと

カラーとモノクロの棲み分けがありましたが

テレビもカラー映像に参加してきました







電気紙芝居

2011年09月21日 22時28分57秒 | Weblog


テレビの民間放送が、58年前に

ニッポン放送網(NTV)で始まります



テレビ受像機は14インチ型ブラウン管が

標準でした



この真空管式テレビは

当時の物価から飛び離れて高価でした



生半可な値段ではないので

分割払いの月賦(げっぷ)で

購入する方式が始まりました



この月賦(げっぷ)のことを

ラムネと云われていました

ラムネ(ソーダ水)を飲むと

ゲップが出ることから



その後,電化製品を購入するのに

この月賦方式で電気洗濯機(フーバータイプの1槽式)、

電気掃除機、電気炊飯器、

電気冷蔵庫と続きます



皇太子ご成婚パレードの生中継で

テレビはブームになります



次の「東京オリンピック」で

動く映像(動画)は映画からテレビに

主役が移ります




毎日夕方になると拍子木を鳴らして

やってくる「紙芝居」が楽しみだった

子供たちは新しいテレビに夢中になります



低俗なテレビに「電気紙芝居」と

云われるようになります



「テレビというメディアは

非常に低俗なものであり、

テレビばかり見ていると

人間の想像力や思考力を

低下させてしまう」と

社会評論家の大宅壮一が

一億総白痴化(いちおくそうはくちか)と

言い出します