
冒頭から大げさですが、人それぞれの人生に、びっくりするような世の中の変動に立ち会うことがあります。
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私は高校時代にラジオを作って遊んでいました。
京都市内の寺町通り四条下がるあたりは、ラジオの部品を扱う店が多くありました。
ある日、店のショーウィンドウにテレビ組み立てキットの完成品が置いてありました。
そして大相撲のテレビ中継放送を映していました。
私にとってテレビの出現は一大事でした。
それまで相撲の中継は、ラジオの音声放送だけでした。
ラジオ部品店のショーウィンドウで土俵の力士の映像を見て音声を聞いて、びっくりしました。
当時、動く映像は映画館の映画だけでしたから、ラジオ部品店のショーウィンドウで、動く映像は新鮮な驚きでした。
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売り出していたテレビの組み立てキットは、ラジオ組み立て少年には、技術とキットの価格のハードルが高くて手が出せませんでした。
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私の人生は、いろいろな技術革新に出会いました。
SPレコードから、音質の良いLP;レコードの出現。
やがてLPレコードが45-45方式のステレオレコードに発展。
黒白テレビがカラーテレビ。LPレコードからCDレコードの出現、
銀塩カメラからデジタルカメラの出現。これらに立ち会えたのは幸運です。
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ラジオの民間放送が始まり、民間放送が営業的に好評なので、民間テレビが出現しました。
しかし、ラジオがうまくいったからと民間テレビが軌道に乗るとは考えられていませんでした。
ラジオ局の局員が出向、新聞社からの出向、演劇舞台関係、若い学校の教師、
映画関係から、それぞれ将来に希望を夢見て集まってきました。
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