担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

<読書感想文08008>「脳が冴える15の習慣」

2008-02-14 00:04:04 | 
築山節,脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める,NHK出版生活人新書202,2006.


今,マイブームは「学習の理論」である。
学習は脳が行う作業なのだから,脳の仕組みに関する最新の知識を仕入れる必要がある。
そこで,手始めに本書を読むことにした。

著者は脳神経外科の専門医ということで,脳のプロフェッショナルである。
従って,著者の理論には治療で効果を挙げたという実証的な裏づけがある。
その点が,単なる個人的なハウツーの集大成に比べて信頼でき,一般性も高いと判断した。

著者の主張のひとつは,脳トレを行うチャンスは日常生活にたくさん潜んでいる,ということだ。
例としては,周りの景色に気を配りながらの散歩や部屋の片付け,面倒だと思って避けている家事に取り組むことなどが挙げられている。
言われてみると,確かにそういうものかもしれない。
ゲーム機などを用いた特殊なトレーニングではなく,生活していく上で体を動かしたり,会話をしたりといった,脳の様々な機能をバランスよく統合して使用する行為が「脳トレ」になるというのは,なんだか至極当たり前のような気さえする。

この本を読んでこれまでの生活習慣について大いに反省させられた。
とりあえず,

・朝ちゃんと起きて朝食を摂り,午前中に難しい仕事をこなす。
・できれば朝散歩に出かけて脳のウォーミングアップをする。
・夜寝るまでの作業のパターンを作り,しっかり睡眠を取れるようにする。
・夜にはあまり根つめて考え事をせず,睡眠中の脳の整理力に期待する。
・メモを多用し,記憶や考察の補助とする。(これは実践していたので継続。)
・普段,人とほとんど会話しない生活を送っている僕にとって,ブログは脳の機能維持に有効らしいので,読み手がいようがいまいが,ブログを続ける。
・日常に適度な運動を取り入れる。
・コンピュータのディスプレイやテレビばかり観ていないで,目のピント機能を使うように心がける。
・面倒くさがらずに家事に積極的に取り組む。
・片づけを定期的に行う。
・きちんとスケジュールを作成し,仕事には期限を設けて取り組む。

とりあえず自分流の11項目を挙げてみた。全部一気に実現できる気は全くしないが,少しずつ,できるだけ多く実践していきたいものだ。

著者はコミュニケーション能力,特に「話す力と聞く力」に関心があるらしく,そのことに関する話題が中心である。周囲の人々とのやりとりによって脳は成長していく,というのがどうやら著者が最も強く訴えたいメッセージのようだ。
それはその通りだろう。
「平面の画面だけを見つめて孤独に行う脳トレーニング」なんて,ちょっと考えただけでも効果は薄そうである。
そんなことよりも,散歩に出かけて,空の雲を眺めたり,小鳥の声に耳を澄ませ,その姿を目で追う方が,よっぽど脳のいろいろな機能を使用して強化してくれる気がする。

この本で学んだことを何らかの形で授業に取り入れられないか,というのが目下の僕の関心事である。
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