日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

薔薇の花に心をこめて6-7

2018年03月20日 | Weblog
{いのち}

瀬戸内寂聴さんの作品を読んでいたら,2/3ぐらいよんだところで、大木敦夫さんが登場した。

大木さんといえば、広島県出身の詩人で「バラの花に心を込めて」の作詞者である。
「バラの花に心を込めて」に曲をつけたのが山田耕筰先生だ。

僕が知っている、山田歌曲700余りの中で、最も品格が高く、美しいメロディーがついた

作品だ。「魂の法悦」という先生の主張に沿ったものだ。

バラの花は山田先生の好きな花。

有名な山田メロディーというのは、赤とんぼ、この道、からたちの花、松島音頭、ペチカ、砂山、などが一般的によく知られているが、僕は最高傑作といえば、大木さんの

「薔薇の花に心を込めて」が最も美しい曲だと思う。

先生御自身も、最も美しい曲だと、おっしゃっている。

一体何が美しいのか。対旋律の響きの美しさと、楽器の音色の使い分けだ。

これは自然そのものである。人工のものはすぐ壊れるが、自然そのものは滅多なことでは、壊れたり消滅したりはしない。

加えて音色が最もふさわしいものが選ばれている。ピアノと弦楽器のアンサンブルの

絶妙さは、これ以上のものはないと、僕は絶賛する。

ピアノだけ、弦楽器だけ、ではこの曲の持つ妙味は出ない。

この「薔薇の花に心を込めて」は実は神様に捧げられるために、作曲されたということを小耳に挟んだ。

道理で。なるほど。僕は納得した

YouTube ででも紹介したい作品である。

歌っているのは山田真梨子さん。すなわち奥さんである。

皆さんどうぞ聞いてみてください。

僕は寝る前に、啄木の「初恋」と「芭蕉布」と「バラの花に心を込めて」をセットにして聞くことにしている。気分が一番いやせる時である。