トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

「たべものがたり-食と環境 7の話」ビジュアル・エコブックを読む

2009-05-02 20:21:46 | 環境問題
たべものがたり―食と環境 7の話 (ビジュアル・エコブック)

ダイヤモンド社

このアイテムの詳細を見る


 人間は、他の生物の命を「食べる」ことで生きている。日本も、1961年には、食料自給率が78%あったが、今では、40%に過ぎない。食料の多くを外国に頼る日本は、バーチャルウォーターやフードマイレージに表わされる数字を見ても、世界の食糧問題、環境問題に大きな影響を及ぼしている。爆発的に増える人口を支えるための食糧は、世界的に将来は大量に不足し、2030年には、地球人口を支えるための農地は、地球2個分が必要とされる。到底、それは無理な話で、それまでに、環境問題と深くかかわった食糧問題が原因で、世界的な戦争が勃発する危険性を指摘する専門家もいる。

 本書は、写真・絵・数字などを用いて、「食と環境」の話を、視覚にも訴えることで、わかりやすく説いている。日本が、将来、食料輸出国になるべく、今すぐにどんなアクションを起こすべきかは、この本を読んだ人の一人ひとりが考え、農業を大事にする国を作る必要があるのだ。

 子どもと大人が一緒になって、楽しみながらも学ぶことができる。野菜の種を当てるゲームも楽しめる。そして、意外なことの再発見に驚かされる。

 「牛肉が届くまで」では、普段は知る機会の少ない「と場」での作業の様子も紹介される。

 私たち人間は、自然によって生かされている。今から、約1万年前に起こった農業は、人類に定住生活を保障したが、自然環境の破壊の始まりでもあった。この矛盾をうまく乗り越えるために、今こそ、人類の英知が求められている。

 他の命を食することで生きていることを考える上での、キーワード、そして「食問題を解決する30の方法」の提示は、ぜひとも、多くの人に読んでもらいたい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。