トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

味覚の秋だけれど/アーガメイトゼリー

2009-09-18 21:03:26 | 透析
いよいよ秋らしい日が続くようになっています。朝晩も、涼しくなりました。
秋といえば、読書の秋、芸術の秋等、いろいろな言葉がありますが、食欲の秋という言葉は、無視できませんね。
 果物も、八百屋の店先に並び、木々にも実が生っています。果物は、大好きなのですが、透析患者にとっては、食べすぎは命取りとなります。果物に多く含まれるカリウムが、心停止の原因となるからです。健康な人は、カリウムを過剰にとっても、尿中から排出されますが、尿がほとんど出なくなる透析患者は、血中のカリウム濃度が高くなり、心臓が止まってしまうわけです。まず、唇がしびれるそうです。僕の通っているクリニックには、唇がしびれるほど果物を食べて死に至った患者がいたという都市伝説がありますが、真偽は不明です。ただ、唇がしびれたけれど、ぎりぎりのところで生き残った患者の話は聞いたことがあります。
 でも、患者会で毎年1回のバス旅行は、今年は新型インフルエンザ予防から中止されましたが、いままでに、桃狩り2回、ブドウ狩り、リンゴ狩りに行きました。果樹園では食べ放題ということで、その日は、かなり食べてしまいます。悪いことが好きな患者会に思われてしましますね。
 透析食に関しては、管理栄養士からは、果物は缶詰が勧められます。生の場合は、量を少なくすればいいわけですが、その加減が難しいわけです。果物同様、カリウム含有量が多い野菜は、生よりは、水にさらしたり、ゆでることでカリウムの量を減らすように指導されています。
 
 さて、先ほどの旅行の時や、外食の時に、カリウムをいつもより多くとる時は、カリウムの血中濃度を下げる薬を服用します。

 クリニックからは、防災用にカリメートという粉の薬を保存用として渡されます。地震などの災害が起こった場合、透析施設が破壊されたり、水道・電気等のライフラインの破壊で、透析が何日かできなくなる可能性があり、避難所でも、特に透析食が提供されるわけではないので、その時のために使用する薬です。

 カリメートは、カルシウム型陽イオン交換樹脂剤で、腸内のカリウムイオンと本剤のカルシウムイオンを交換し、カリウムを体外に排泄させることにより、血中カリウム値を低下させることができる薬です。

 防災用に渡されたカリメートは、日常生活でカリウムをいつもより多めにとった時は、臨時に服用して、不足した分はまた補給するようになっています。

 ただ、カリメートは薬としては、おいしくなく、これを飲むのが苦手な人がいます。鉱物の粉を飲むような感じがするのかな。ドロップタイプもあるようですが、ゼリータイプの「アーガメイトゼリー」もあります。

 このゼリーも、結局はイオン交換樹脂剤なのでおいしくはありません。冷蔵庫で冷やして食べればいいという人もいますが、人によっては、粉のカリメートを一気に水で飲んだ方がいいという人もいて、ゼリー化もいまひとつうまくいかなかったようです。





 でも、その後、このゼリーにかけるふりかけ、リンゴ味のフレーバーが出来ました。このことをまだ知らない患者もいますが、このフレーバーでかなり食べやすくなりました。
 以上、透析患者の薬のゼリーの話でした。おいしそうに見えるかな? 




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