トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

自分のペースで/絵本『ふたりのナマケモノ』

2010-06-07 01:04:00 | 絵本・児童文学
ふたりの ナマケモノ (講談社の創作絵本)
高畠 純
講談社

このアイテムの詳細を見る


 先日は、とても巨大なナマケモノの化石が出ましたね。そう、ナマケモノの先祖は、大昔に巨大な体で、ゆったりとした時間を過ごしていたようです。

 ナマケモノ達が、他の生き物と違って、ゆっくりと流れる時間を生きていることも、進化の結果、彼らなりに自然界に適応した姿なんですね。

 ただし、他の生き物たちの時間の物差しでナマケモノ達を見たら、その生き方は、ひどくもどかしく感じるかも知れません。

 でも、物差しというのは、あくまでも自分を中心に作られたものですから、生物の多様性を認める上では、決して単純にその優劣がつけられるものではありません。お互いの生き方を尊重する、そんな姿勢の大切さを子どもの時から、理解してもらいたい、そのために意味のある1冊だと思われます。

 お話は、木にぶら下がっている2匹のナマケモノの生活の場面を、いくつか選んで描いたものです。彼らのマイペースぶりが、静かな笑いを誘ってくれます。そして、あまりにもせっかちに生きている私達に、何か大切な事を教えてくれているようです。

 最後のエピソードが一番好きです。他の動物たちが、ナマケモノのようにぶら下がりたい。そして、ゴリラが登場した時は、結末がどうなるのかわくわくしたものです。その結末は、何とものどかで、マイペースで生きていく意味を問いかけてもいるようでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。