1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

Hiroshi Minami Trio "Like Someone In Love"

2008-04-30 19:53:48 | 音楽
南博の新作CD "Like Someone In Love" を買いました。
南博の初めてのスタンダード集です。Milles Davis や Thelonious Monkなど曲を
真っ正面から演奏してはります。どろくさくなくて、とてもかっこいいジャズです。
菊地成孔は、ライナーノーツに「これぞ都会の音」って書いてるけど、確かに
そうだと思いました。

   

今夜は、これを聴いて、ゆっくりします。ジャケットも、グッド(*^_^*)


おもしろかったなぁ  「天才ダ・ヴィンチ 伝説の巨大壁画発見!」

2008-04-29 21:06:55 | 美術館
おもしろかったです。読売テレビでみた「天才ダ・ヴィンチ 伝説の巨大壁画発見!」。
フィレンツェのヴェッキオ宮のヴァザーリの壁画の下に、ダ・ヴィンチの「アンギアリ
の戦い」が隠されているというの、結構、調査が進んでいるのですね。今年の夏には、
本格的な調査報告が発表されるとか。。。
番組を見ていて、「アンギアリの戦い」は、やっぱりあるんだろうなと思ってしまいました。
発見されたら、フィレンツェに行かねば・・・・
話は変わるけど、今年の夏に、東京にフェルメールの絵が、6点もくるのですね。
これも、早起きして、飛行機乗って、ぜったいに見にいきます。



「石山寺の美-観音・紫式部・源氏物語」(明石市立文化博物館)

2008-04-29 16:36:39 | 美術館
 明石市立文化博物館で開かれている「石山寺の美-観音・紫式部・源氏物語」に行ってきました。今年は、紫式部が源氏物語を書いて1000年目にあたるそうです。紫式部は、石山寺に参籠した時に、「須磨」と「明石」の着想を得たそうです。この展覧会は、石山寺の歴史と源氏物語に焦点を当てたものでした。石山寺の寺宝70点が展示されていました。
 紫式部が満月を見て、「須磨」と「明石」を着想しているところを描いた絵など、室町から近代にかけての40点ほど日本画あったのですが、舞子で生まれた僕は、須磨、明石というだけで、「ご近所、ご近所」という気分になるのです。今日見た絵では、勝川春章の「見立紫式部図」が、一番よかったかな。紫式部も、彼にかかると浮世絵モード、芸者姿にデフォルメされていました。
 40点の絵を見ながら、やっぱり伊藤若冲はすごい人だなぁと改めて思いました。同時代の人なのに、若冲と今日の画家達との間に、明らかな力量の差を感じるのです。同じ葉っぱの絵を描いても、若冲の絵を見たときに伝わってきた、死と同時にある生のエネルギーのようなものが伝わってこないのです。人の心に感動を与える絵と、それほどでもない絵、その差って、どこから生まれるのでしょうね。絵にかける切実さの差かな。。。

「静かな爆弾」(吉田修一)

2008-04-28 20:34:21 | 
「静かな爆弾」(吉田修一)。昨日の夜、一気に読みました。「静かな爆弾」とは、何のことなのか、読み終わってからずっと考えています。映像ディレクターの男性と、耳の不自由な女性との愛の物語です。
 「音のある世界」と「音のない世界」、まったく異なる世界に住む二人は、筆談でコミュニケーションを図ります。自分の思いを、できるだけ「簡潔な言葉」で表現することで、愛を深めていこうとするのです。しかし、なかなかわかりあえないのです。「自分を含め、僕の周りの人間は、響子の耳が不自由なことを気にしない」という男性の言葉に、女性は次のように応えます。「『あなたは耳がきこえるけど、それは気にしない』って言われたことある?」
 男性は、タリバンによるバーミヤン遺跡の爆破のドキュメンタリー番組を作るのに必死になります。忙しさの中で、「簡潔な言葉」で自分の思いを伝える行為を放棄したとき、女性を姿を消してしまうのです。その時男性は、彼女の住所さえも知らなかったことに、初めて気づくのです。「大変なんだろうなとは思っていた。ただ、思うだけで、その大変さを想像しなかった。苦しいだろうなとは思っていた。ただ、思うだけで、その苦しみを想像しなかった。」
 私たちは、ほんとうにわかりあえるのだろうかと思うのです。ちがった環境で生きてきた他者に、私たちの気持ちを、ほんとうに伝えることができるのかと思うのです。そして、他者の思いを、ほんとうに知ることができるのかと思うのです。コミュニケーションの不確かさと、わかりあうことの難しさ。
 「静かな爆弾」とは、人と人との関係を、ある日、突然破壊してしまう「伝えること、知ることのむつかしさ」であると、思うのです。この本を読んだ後、バーミヤンの遺跡が崩れ落ちていったように、崩れて落ちていく二人の関係が、僕には、見えたように思いました。


2008-04-27 19:23:24 | 日記
今日は、久しぶりに舞子の実家に行って、父に線香を手向けて、
母と一緒に淡路島の西淡町にある「うめ丸」で、鯛を食べてきました。

鯛の活け作り、鰓が動いてます。




鯛とサザエの宝楽焼に、


鯛のあら炊き。あとは、付け出しと有頭エビの天ぷらと、お吸い物にデザート。


この時期の鯛は、産卵期の前でピンク色になり桜鯛と呼ばれているそうです。おいしかった!!

淡路大橋とうず潮を見て、帰ってきました。親孝行、親孝行の1日でした。




「春の海ひねもすのたりのたりかな」(与謝蕪村)。ええ句やなぁ。

「消えたカラヴァッジョ」(ジョナサン・ハー)

2008-04-26 18:22:50 | 
「消えたカラヴァッジョ」(ジョナサン・ハー)を読みました。1990年、行方不明になっていたカラヴァッジョの「キリストの捕縛」が、アイルランドの修道院で発見されます。イタリアで書かれた絵が、どのようにしてアイルランドに渡ったのか?、そして、それは本物なのか?この二つの謎をめぐるノンフィクションです。
 名画の修復士や美術史専攻の女学生、カラヴァッジョ学者や新聞記者などなど、自分がつかんだ秘密をめぐる登場人物同士の駆け引きもあって、ミステリー小説を読むような楽しさがありました。最後に、え?、今まで本物と思っていたものも偽物?って、ちょっぴりどんでん返し風の事実も出てきたりします。なかなかおもしろかったです。
これが、「キリストの捕縛」です。右端のランタンを持つ青年はカラヴァッジョの自画像だと言われています。

            

 今年の1月、ローマのボルゲーゼ美術館で「病めるバッカス」や「ゴリアテの首を持つダビデ」など6点、フィレンツェのウフィッツィ美術館で、「イサクの犠牲」など3点のカラヴァッジョを見てきました。光と影の対比、緊迫の一瞬を切り取る表現力、自画像の哀しさ。絵のひとつ一つが、心に残ってます。

 「病めるバッカス」(ボルゲーゼ美術館)。若きカラヴァッジョの自画像です。
            

 「ゴリアテの首を持つダビデ」(ボルゲーゼ美術館)。殺人を犯し、死刑を逃れるためにイタリア南部に逃亡したときに書いた絵。ゴリアテの首は、死を見つめるカラヴァッジョの自画像です。
            

 「イサクの犠牲」(ウフィッツィ美術館)。「おとうちゃん、なんで僕をころすの」というイサクの悲しみが、聞こえてきます。
            

 「キリストの捕縛」は、ダブリンにある「アイルランド国立美術館」にあります。アイルランド、行きたいなぁ。

オンデマンド婚

2008-04-25 23:29:25 | 日記
結婚したら、一緒に住むのが当たり前・・・そんな「常識」にとらわれない結婚が、
共働きカップルの間で広がっているという記事が、今日の日経新聞夕刊にのって
ました。いつも一緒じゃなくても必要なときにあえればいい、そんな結婚の形を
「オンデマンド婚」というんですね。初めて聞きました。
「家族の幸せのために犠牲になるのではなく、それぞれの幸せを感じられること
が家族本来の姿だ」(城西国際大学 増子勝義教授)
たしかに、それぞれが幸せを感じられるなら、いろんな夫婦の形があってもよいわけで
そういえば、僕のみじかにも、「オンデマンド婚」実践中のカップルがいます。
おしあわせにね

北極で温暖化の影響加速

2008-04-24 21:00:33 | 自然エネルギーと省エネ
今日の神戸新聞に、温暖化の影響によって北極の海氷が4割減少した
という記事が出てました。世界自然保護基金(WWF)の報告です。
2013年には、海氷が完全になくなるという試算もあるそうです。
WWFは、「このままでは近い将来に取り返しのつかない影響が生じることに
なる」と警告しています。
省エネ、がんばらんとあかん。


春闘が解決しました

2008-04-24 20:48:51 | 日記
今日、わが社の春闘が解決しました。
前にも書いたけれど、最近は、会社側代表で団交参加です。
従業員平均で 6,109円、1.8%で妥結しました。
全国の単純平均は5949円、1.96%だから、まぁ世間並みです。
原油120ドル。この調子でいくと、電気代もガス代も、まだまだあがるし、
農作物も投機の対象になってどんどんあがってるし。いろんなものの
値上がりで、月、7500円の負担増になるんです、生活苦しいのですという
組合の話は、十分理解。しかし、会社も苦しいわけで・・・
会社の経営状況を精一杯説明して、こんなところで妥結しました。



定山渓に風車

2008-04-23 22:33:51 | 自然エネルギーと省エネ
定山渓の個人宅に、1kwの風車の設置が決まりました。
どうせつけるなら、洞爺湖サミットまでにということで、
5月始めに、大急ぎで設置します。
公園とか学校とかで、4kwや10kwの風車を採用してもらってきたのですが、
個人宅ははじめてです。1kwとはいえ、翼の直径は2mあるので
結構目立つと思うのです。発電量は、一軒の家庭でつかう電気量の
4分の1ぐらい。庭に建てるけど、どんな感じになるのかなぁ・・・
楽しみです。


「貧困大国アメリカ」(堤未果)

2008-04-22 22:52:40 | 
「貧困大国アメリカ」(堤未果)を読みました。名著です。
新自由主義政策によって、世界一の貧困大国になったアメリカに対する、
直球勝負のルポルタージュでした。

返済額の急騰によって、家ばかりでなく、すべての財産を奪われた移民労働者。
高額の医療費のために、一つの病気で自己破産に追い込まれた中間所得層。
株式会社化した病院で、日帰り出産を強いられる婦人達。
貧困が原因の肥満に苦しむ子ども達。
民営化と市場原理主義がもたらしたアメリカの現実に、心が寒くなるのです。
私たちが住む日本も、決して人事ではないとも思うのです。
社会保障を削減し、貧困層を拡大再生産し、生活に苦しむ若者を軍隊にリクルートし、イラクに派遣する。
貧困層の弱みにつけ込む「貧困ビジネス」の存在に、怒りがこみ上げてくるのです。

マクドナルドとデパートの経営に打撃を与えた移民労働者のデモや、
民間戦争請負会社で働くフィリピンの移民労働者のストライキや、
「米軍リクルートの嘘」をインターネットでアピールするパンクミュージシャン
の闘いに、あきらめたらあかんのやと勇気づけられるのです。

そして、筆者の次の言葉が、読後に、しっかりと心に残るのです。
「民主主義には二種類がある、と私は思った。
経済重視型の民主主義は大量生産大量廃棄を行うことによって、日常生活の
便利さをもたらした。能力主義で目に見える利益に価値を置くこのやり方を
使うならば、戦争はもっとも効率のよいビッグビジネスになるだろう。
 しかし、もう一つ、それとは別の、いのちをものさしにした民主主義という
ものがある。ゴールは環境や人権、人間らしい暮らしに光をあて、一人ひとりが
健やかに幸せに生きられる社会を作り出すこと。前者では国民はなるべくものを
考えないほうが都合よく、その存在は指導者たちにとっての「消費者・捨て駒」
になるが、後者では国民は個人の顔や生きてきた歴史、尊厳を持った「いのち」
として扱われることになる。」



モディリアーニ ~仮面に秘めた人生~

2008-04-21 21:56:30 | 美術館
昨日、いそがしくて見れなかった「新日曜美術館」の録画を見たところです。
女優の岸恵子がモディリアーニ への思いを語っているのだけれど、とても
おもしろかったです。「風景画を描いても、モディリアーニはモディリアーニ
なのよね」っていう彼女の発見に、なるほどなぁと思いました。
ルノアールに、「君は絵を描いていて楽しいのかい?」と問われた後で、
死の直前に初めて書いた、パレットをもった自画像も、彼女が言うように
なんとも言えぬ哀しさが漂っていました。
モディリアーニは、16歳の時に、不治の病「結核」を宣告されました。
結核の咳を隠すために、73度のあぶさんをぐい飲みしていたそうです。
みんなが見ている大通りで、酒に酔いつぶれているモディリアーニの姿は、
結核を隠すための演技=仮面であったのではないかと、番組では紹介され
ていました。そして、ピカソは、その仮面を見破っていたのです。

失意の中で、絵を描き始めたモディリアーニ 。
死と隣り合わせで生きたモディリアーニ 。
仮面のモディリアーニ
生前は決して認められることはなかったモディリアーニ 。

7月に、プリミティヴィスムに根ざしたモディリアーニの芸術の変遷を探る
展覧会が大阪に来るのですね。これは、ぜひ、行きたいです。

連休中は、京都国立博物館の河鍋暁斎展と、ちょっとマイナーな明石市立
文化博物館の「石山寺の美」に行くつもりです。河鍋暁斎は、とても
楽しみです。








秋野不矩展

2008-04-20 21:07:27 | 美術館
京都国立近代美術館で開かれている「秋野不矩展」に行ってきました。
93歳まで、絵を描き続けた秋野不矩のたくましさに、元気をいっぱい
もらってきました。子どもを6人うんで、50歳で離婚して、54歳で
インドで絵を教えて。そこで巡り会った大地や、照りつける太陽や、建物や
たくましく生きる人たちを、描いていくのです。
80歳を超えても、毎年のようにインドやアフガニスタンやカンボジヤへでかけ、
92歳にはサハラ砂漠へ出かけて、砂漠の風景を描いています。すごいなぁ。
砂漠の黄色、建物のオレンジ、空の青、牛たちの黒、木々の緑、赤い服。
色彩がとても美しいのです。そして、光を表す金箔や銀箔がとっても印象的でした。

これは、87歳の時の作品です。「帰牛」


こちらは、90歳の時の作品。「オリッサの寺院」


この前見たエミリー・ウングワレーも、80歳をこえて、なお生命力にあふれていた
けれど、秋野不矩は、まだその上を行っていたのだと、感激せずにはおれませんでした。
うん、人生、まだまだこれからやね。僕も90まで生きて、サハラに行く!!!

「光の指で触れよ」(池澤夏樹)

2008-04-19 16:08:14 | 
「光の指で触れよ」(池澤夏樹)を読みました。お金や過剰な消費や、他人との競争に振り回されない、そんな生き方を実践している人たちが、たくさん紹介されています。
 家族ほど強い絆ではなく、しかし会社のような営利の絆でもない、お互いに少しづつ助け合って、一人ではできないことを行っていく、そのような共同生活を30年以上実践しているヨーロッパのコミュニティー。市場目当ての単品種大量生産の農業ではなく、多品種少量生産で徹底した自給自足をまざすパーマカルチャー。資本に従順な子ども達を一元的に作り出す教育ではなく、芸術に沿って子ども達の心を育てていくシュタイナー教育。大規模給電ではなく、風力発電などを利用したエネルギー自給型の住宅を作ろうとしている人々。地域の人間関係と助け合いの精神に裏付けられた「地域通貨」などなど。
 この本を読むと、世界の隅々に、年収や会社への忠誠心でなく、もっと別の充実感を求めて、地道な実践を続けている人がいるのだぁと、ちょっぴり勇気づけられるのです。僕も、風の通る、土の匂いに囲まれた家に住んで、自分の食べるものは、自分でつくる生活ができれば、いいのになぁって、思ってしまうのです。まぁ、なかなか踏み切れないけど・・・。
 作者は、次のようなコミュニティーのイメージで、この本を締めくくります。
「ここに小さなコミュニティーができたらどうだろう。小さなコミュニティー。
有機の畑をみんなで耕し、パーマカルチャーの実験をみんなで推進する。
エネルギーは林太郎の作る風車から。
昼と夜の食事はみんなが集まる食堂で、畑の作物を中心にした菜食主義の料理
その他にも、織物の工房や、陶芸のアトリエ、瞑想のための聖域、演劇のスタジオ、人形劇の舞台、セミナー・ハウス、ダンスの練習場、図書室などなどがあって・・・。」
次回は、このコミュニティーを書いてもらいたいと思いました。
このコミュニティーを運営する困難や苦しさや、それだからこそある充実感のようなものを、描いてほしいと思うのです。

 
 

空自イラク派遣は憲法9条に違反 よかった!!

2008-04-18 20:50:26 | 日記
今日、一番感動したのは、
航空自衛隊が首都バグダッドに多国籍軍を空輸していることについて、
名古屋高裁が「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」
との判断を示した記事でした。よかった!!
僕にとっては、ひさしぶりの明るい話題でした。
判決の言うとおり、
バクダットは、どう見ても「戦闘地域」だし、「武装米兵の輸送」は、
戦争行為そのものだと思うのです。
1,100名の原告団の皆様。ほんとうにご苦労様でした。


朝日新聞2008.4.18朝刊より