1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

ブナ林の太陽光パネル

2009-09-30 00:16:18 | 自然エネルギーと省エネ
 明日は、風車の仕事で金沢へ出張。そういえば最近自然エネルギー関係の書き込み
をしていないということで、ひとつ。

 宮津市と京丹後市大宮町の境にある上世屋内山地域は、丹後半島東部の山地に位置し、
京都府内有数の ブナ自然林を擁する地域です。京都府の自然保護地域にも指定されて
います。


         ブナの大木


 先日、ここに設置されている循環型トイレの屋根に、太陽光のパネルをとりつけました。
太陽光で発電した電気で、トイレのLED照明を照らします。



 「LEDは、思った以上に明るいね。これぐらい明るければ十分だよ」というのが、担当者
の方の感想であったとのこと。太陽光発電は、このような商用電源がきていないところで
大きな威力を発揮します。

クレジットカードの不正利用

2009-09-29 17:14:03 | 日記
まさか自分がこんな目に合うとは思いもしていなかったのですが・・・

先月、あまり使っていないクレジットカードの銀行からの引き落としがなぜか多い
のに気がついて、明細をチェックしたところ、一か月9,800円の投資レポート
代が引き落とされていました。
投資レポートなど読んだことも、見たこともない。

カード会社にあわてて連絡して、調査をしてもらいました。名字も住所もまったく違う人
が、僕のクレジットカードを不正に利用して、投資レポートを購読していたことが
わかりました。

ほんと、腹が立った。明細をチェックしなかった僕も僕だけれど。カード会社も
あきらかに不正利用だということで、支払った代金は返却しますという電話を
今日、もらいました。

カードも再発行してもらって、どこで情報がもれたのかの調査を再度お願いしました。

クレジットカードの明細はチェックすることとネットバンキングのパスワードは、
定期的に変更することを肝に命じた一日でした。


「ココ・アヴァン・シャネル」(アンヌ・フォンテーヌ)

2009-09-28 00:12:11 | 映画
 「ココ・アヴァン・シャネル」(アンヌ・フォンテーヌ)を見ました。主演は、『アメリ』のオドレイ・トトゥです。ココ・アヴァン・シャネルとは、もちろん世界のファッションをリードしたあのシャネルのことです。孤児院で育ったシャンルが、酒場の歌手を経てファッション界のリーダーになるまでの半生を、彼女が愛した二人の男性との出会いと別れを主題に描いた映画です。

 貴族という階級が厳然として存在し、女性が男性の「デコレーション」(映画の中のセリフ)として位置づけられている社会の中で、一人の人間として自立して生きていくには、結婚=「男のデコレーションになる」という選択は、シャネルには存在しなかったのでしょうね。「働きたい」と強く主張しながら、一生独身を通したシャネルの生き方に「がんばったんやね」という声をかけたくなりました。ちょっぴりせつなかったけど。

 この映画で知ったのだけれど、体を締め付けるコルセットのない服、男物の乗馬服、漁師の作業着、羽飾りのない帽子、ヒールのない靴、ジャージ、黒のドレス。これらすべてが、シャネルが、女性の服装に新しく持ち込んだものなのですね。
 男物の乗馬服を着て馬にまたがるシーン。コルセットをハサミで切ってしまうシーン。一人だけ黒いドレスを着て踊るシーン。黒い帽子に黒のスラックス。青と白のストライプのシャツ。女性がもっと自由に羽ばたけるように、男の付属品としてではなく一人の人間として自立し生きていけるように、そんなシャネルの想いが、彼女の服から伝わってきました。シャネルって、服装によって女性のライフスタイルまで変えてしまった、とてもえらい人だったのですね。シャネルのことは、何も知らなかった僕にとっては、とても新鮮な映画でした。

 オドレイ・トトゥの芯の強そうな瞳もとてもよかったです。個人的にはとてもおもしろかったけれど・・・世間の評価はいまいちなのです???





「物語の役割」(小川洋子)

2009-09-27 00:16:20 | 
 「物語の役割」(小川洋子)を読みました。なぜ物語を書くのか。物語はどのようにして生まれるのか。私たちにとって、物語はなぜ必要なのか。小川洋子さんの3つの講演集です。

 この本の中で小川洋子は、幼いころに読んだふたつの本を紹介しています。ひとつは「ファーブル昆虫記」。もう一つはフィリパ・ピアスの「トムは真夜中の庭で」です。ファーブル昆虫記からは、サムシンググレートによって生かされているという感覚を、「トムは真夜中の庭で」からは、自分が自分であることを支えてくれる居場所を作り上げるために物語がとても大切であることを教えられたそうです。

 これって、小川洋子の原点なんでしょうね。幼いころの感動をこうして持ち続けられるってとても素敵なことだと思いました。サムシンググレイトによって生かされているという自覚と自分自身の物語を持つこと。たしかに矛盾しているように見えるけど、どちらも大切なものなのです。

 前にも書いたことがあるけれど、僕にとっては、吉野弘の「I was born」という詩の次の一節が、サムシンググレートに生かされているという感覚の原点でした。

「I was born さ。受身形だよ。正しく言うと人間は生まれさせられるんだ。自分の意志ではないんだね」 

 I was born という受身形で生まれてくるからこそ、自分自身の物語をしっかりと胸に持って、主体的にみずからの生を生きかえしていくことにとても意味がある。僕もたしかにそう思うのです。


「ガザ通信」(サイード・アブデルワーヘド)

2009-09-26 11:54:46 | 
 「ガザ通信」(サイード・アブデルワーヘド)を読みました。2008年12月27日から2009年1月18日まで、イスラエルは、ハマスに報復するという名目のもとにガザに一斉攻撃をしかけました。ガザは、360平方キロメートルの土地に140万人のパレスチナ難民が暮らす街です。F16戦闘機、武装ヘリコプター、ミサイル、戦車、白りん弾などなど。この攻撃で1300人を超えるパレスチナ人が殺害され、そのうち450名が幼い子供たちでした。

 この本は、ガザのアル=アズハル大学の教授であるサイード・アブデルワーヘドが、爆撃の中で世界に発信したEメールを、岡真里さんが翻訳したものです。イスラエルの攻撃によって破壊された町。心身のトラウマに苦しむ子どもたちの姿。停戦後にガザを訪れた志葉玲さんの写真も掲載されています。

 この本を読むと、イスラエル軍の攻撃が、病院や医療保健施設、学校、民間人の住居、田畑の破壊などにむけられ、すべてのパレスチナ人の生きる権利を抹殺しようとしたものであったことがとてもよくわかります。世界がhappy new yearを祝っていた同じ時間に、ガザの子どもたちは家族や友人の死に直面していたのです。

 解説のなかで、翻訳者の岡真里さんは、次のように書かれています。

 「ガザの人々の生を一言で言い表すならそれは、『生かさず殺さず』あるいは『生殺し状態』であるという。140万もの人間たちが閉じ込められたまま、生物としての生命の維持だけはかろうじて可能な程度に生かされながら、人間らしい文化的生活のすべてを奪われてあるという状態。それがガザだった。これが基本的人権の否定でなくて何だろう」
 「(3週間のイスラエルの攻撃で)あってはならない死を死んだ者たちが1300人にのぼるというだけではない。それは、ガザで140万人もの人間たちが、そして世界で460万人ものパレスチナ難民たちが、あってはならない生を強いられているという事態の一部なのだ。」
 
 僕自身の力はあまりに無力だけれど・・・それでもなお
 イスラエルの占領を1日でも早く終わらせ、ガザの人々が自由と尊厳ある生を生きられるようになるために、何ができるのかを深く考えさせられる一冊でした。



大月町へ出張

2009-09-25 17:31:21 | 日記
 昨日、今日と高知県にある大月町へ出張に行ってきました。大月町といえば
美しい海とさんご。そして憲法改悪反対・九条を守れの署名が有権者の半数を
こえた町として有名です。



 夜は宿毛市で食事をしながら軽く一杯。



 かつおといしだいのお刺身。これは、おいしかったです。

 食事をしているときに、「宿毛箸拳友の会」の皆様とご一緒させていただ
きました。来月の4日に、はし拳の全国大会があるとのことで、それへ向けた
決起大会とのこと。はし拳というのは、二人が赤い箸を三本ずつ持って、目の前
にだした合計の箸の本数を予想し合うゲームです。宿毛が発祥の地だそうです。
 あまりに楽しそうにされているので、ちょっと見学させてくださいとお願いしたら、
ルールを親切に教えていただいた上に、お酒と料理までごちそうになってしまいま
した。



大阪から来た見ず知らずの私たちに、とても親切にしてくださった
「宿毛箸拳友の会」の皆さん。
ほんとうにありがとうございました。
全国大会でのご健闘をお祈りしております。

摩耶山へ

2009-09-24 00:09:36 | 日記
今日は、摩耶山まで歩いてきました。



市が原から



布引ハーブ園を左に



ポートアイランドを右に見て



摩耶山頂へ。



今日もかすんでるなぁ。



山道を歩きながら深呼吸すると、樹々の香りがとても心地よかったです。

そういえば、長田弘に「深呼吸の必要」というとても素敵な詩集があった。



「夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 」(カズオ・イシグロ)

2009-09-23 00:01:49 | 
「夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 」(カズオ・イシグロ)を読みました。

 27年間つれそっと妻との離婚旅行にベニスを訪れた老歌手。自らは才能があると信じながらも、いっこうにうだつの上がらないサックス奏者。不協和音に直面している友人夫婦宅を訪れたしがない英会話教師。私の才能はいまだ埋もれたままなのだと主張する自称チェロの大家などなど。人生のたそがれ時を生きる人たちの5つの短編集です。どこかせつなくて、ほろ苦いお話でした。

 カズオ・イシグロは1954年生まれの55歳。同世代の人間として、カズオ・イシグロが、人生のたそがれ時をテーマに選んだ気持ちがとてもよくわかる気がしました。日々体力の衰えを感じるし、才能も枯渇してくる。若いころにいだいた夢もほとんどがしぼんでしまい、キャリアにおける折り返しもすでに通り過ぎて、自分の底が見えてしまう。そんなたそがれ時をどう生きていくのかということは、僕たちの世代には、とても大きな問題なのです。

 この短編集のいく人かの主人公たちは、整形手術を受けたり、新しい境遇に身を置いたりして、再チャレンジの一歩を踏み出そうとします。でもね・・・老いていくということは、とても自然なことなのだから、たそがれをたそがれとしてしっかりと受け止めて、生きていこうとする人たちの姿を、次回の作品では描いてもらいたと思いました。夕暮れには夕暮れの美しさと味わいがある・・・そう思う今日この頃なのです。




丹生山

2009-09-22 16:38:56 | 日記
 最近、とみに体力の衰えを感じる 涼しくなってきたし・・・
というわけで、家のすぐそばにある丹生山にハイキングに行ってきました。
 歩幅をできるだけ小さくして、山上まで約40分。若いころの半分ぐらいの
スピードかな。でもね、ゆっくり景色も見れたし、これはこれでいいものだとも思いました。
明日も、歩きたくなった







稲刈りも終わって、すっかり秋の景色でした。





「だまし絵」

2009-09-21 22:51:58 | 美術館
 兵庫県立美術館でひらかれている「だまし絵」に行ってきました。16世紀の画家アルチンボルドからマグリッド、ダリ、エッシャー、そして現代の福田美蘭や本城直季まで、約100点のだまし絵が展示されていました。



 50種以上の果物・野菜・花を使って主君であった神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の肖像を形作ったアルチンボルドの絵。王の威光をたたえたものだと解説には書かれているのだけれど、どうなんだろう?

 だまし絵の系譜をたどる展覧会は、河鍋暁齋の幽霊図あたりからがぜん面白くなります。マグリッドの白紙委任状、ダリ、エッシャー。最終章の現代アートでは、写真かと見まがうような絵や、移動してみると建物が収縮して見える絵(水の都)、中空の球体なのにしばらく眺めていると実体あるように見えてくる作品、モチーフが実体のない影として描かれている絵などが展示されていました。おもしろかったです。「水の都」の前を、三回は行ったり来たりしました。



 マグリッドの白紙委任状。マグリッドは、「目に見えるものはいつも別の見えるものを隠している」と語っていたそうです。



 毎度のことながら、エッシャーはすごい。上に向かって流れていたはずの水が・・・

 視覚の危うさ。そして、私たちが存在していると信じている現実の危うさ。ほんとうは空虚なものを実りあるものと勘違いしているのではないか。目に見えるものは別の何かを隠しているのではないか。そんなようなことをふと考えてしまう展覧会でした。


「グラン・トリノ」(クリント・イーストウッド)

2009-09-20 17:36:14 | 映画
 「グラン・トリノ」を見ました。おもしろかったです。元フォードの組立工で、自分が製造にかかわった大型車、72年型グラン・トリノが唯一の宝物。自宅の庭に星条旗を掲げ、アジア系住民を見れば、「イエローが!」と偏見をあらわにする。若いものにファーストネームで呼ばれるとミスターコワルスキーと呼べとどなりちらし、へそピアスにむっとする。そんな老人の姿を、クリント・イーストウッドが熱演しています。主人公は、古きアメリカの象徴なのでしょうね。

 妻に先立たれて一人暮らす主人公と隣人のアジア系住民(モン族)との交流を中心に物語は進んでいきます。イーストウッドは、登場人物の会話を通して、アメリカが抱える問題を垣間見せていきます。

トヨタのランドクルーザーに乗る息子の言葉
「おやじは、米食い人種のジャップの車に乗りやがってと思ってるんだろうな」

主人公の隣に住むアジア系住民のおばあさんが主人公に言う言葉
「この通りから白人はお前を除いてみんな引っ越してしまった。お前も早く引っ越せばいいのに」

主人公と青年牧師の会話
「朝鮮戦争で3年間、毎日、生死を見てきた。人を撃ち、17歳の子供をシャベルでなぐり殺した。一生頭にやきついている。おぞましい記憶だ」
「命令で残虐行為に走った者は懺悔をすれば救われる」
「命令されずに自らやったということが恐ろしいのだ」

衰退していく自動車産業、移民労働者と差別、ベトナム・イラクからの帰還兵の心の傷、老人の孤独、銃などなど。

 アジア系青年のタオが当たり前の生活を送れるようにと建設現場の仕事を紹介するときのイーストウッドの顔。そして、あたりまえの生活をしたいというタオのささやかな願いを踏みにじった者へのふつふつとした怒り。自らの死を見つめる目。ラストの30分は、クリント・イーストウッドの存在感に圧倒されてしまいました。



「凍りついた香り」(小川洋子)

2009-09-19 14:58:45 | 
「凍りついた香り」(小川洋子)を読みました。恋人の突然の自殺に直面した女性のフリーライターが、香りと彼が残したキーワードを頼りに、プラハ、仙台、瀬戸内海の町などを訪問するお話です。それは、「彼が間違いなくここに暮らしていたという事実」を受け止める旅であるとともに、今まで知らなかった新しい彼を発見する旅でもあるのです。

 ベルガモット、ミルラ、ラベンダーなどの香りと、モーツアルトの交響曲第38番プラハがとてもうまく使われています。後半は、プラハを聴きながら一気に読んでしまいました。調香師というお仕事があるのも、この小説で初めて知りました。最近、香にとても興味があるので、どんな香りか想像するだけでとても楽しかったです。

 大切な人を突然失ったとき、人はこのように苦しみながら、死を受け入れていくのだろうなというのが第一の感想です。旅の終りの簡潔な3つ文章が、この小説のエッセンスだと思いました。

「私は手すりに顔を埋め、声を出さずに泣いた。涙が氷のないリンクの上に落ちた。ルーキーが死んで初めて、私は泣いた。」

 死の受容への長い道のりと、受け入れた後の喪失感。そして、エピローグで感じられる、もうすぐ彼女は、新しい一歩を踏み出し始めるだろうなというかすかな予感・・・・このあたりの余韻の残し方が小川洋子の世界なのでしょうね。



ブライアン・ホーさんに会いたくなった

2009-09-18 19:24:55 | 経済指標メモ
 今朝の神戸新聞の「正平調」の欄に、、ロンドンの国会議事堂の前で、2001年6月
から8年にわたり、座り込みを行っている反戦運動家、ブライアン・ホーさん(のこと
が紹介されていました。ブライアン・ホーさんは、今年60歳です。
 記者の方が3年前に訪れた時は、歩道にテントを張り、米英軍が使用した劣化ウラン
弾の被害にあったイラクの子供たちの写真を展示していたそうです。「世界を危険に
陥れているのはブッシュとブレアだ。日本に伝えてくれ」とチラシを渡されたとのこと。
 ブライアン・ホーさんは、アフガンへの派兵を拡大するアメリカ、イギリス両国に
抗議して、路上での活動をこれからも続けるそうです。

 来年の1月にロンドンに行くけれど、ブライアン・ホーさんに会いたくなりました。

 何か元気がもらえそうな、そんな気持ちになったニュースでした。

「人はかつて樹だった」(長田弘)

2009-09-17 20:17:52 | 
 「人はかつて樹だった」(長田弘)を読みました。「世界は美しいと」の感想をブログで書いたら、
こちらのほうも素敵ですよと教えていただいて、読んだ一冊です。
 何度も読み返したくなるような、そんな気持ちになる素敵な詩集でした。

自由とは、どこかへ立ち去ることではない。
考えぶかくここに生きることが、自由だ。
樹のように、空と土のあいだで。
(「空と土のあいだで」より)

この場所で生まれた。この場所で
そだった。この場所でじぶんで
まっすぐ立つことを覚えた。

大きくなって、大きくなるとは
大きな影をつくることだと知った。

うつくしさがすべてではなかった。
むなしさを知り、いとおしむことを
覚え、老いてゆくことを学んだ。
老いるとは受け入れることである。
あたたかなものはあたたかいと言え。
空は青いと言え。
(「樹の伝記」より)

「考えぶかくここに生きること」、そして「老いるとは受け入れること」。
このような心のスタンスで、老いてゆくことを学んでいけたなら
きっと、きっと素敵だろう。


今日は・・

2009-09-16 22:44:00 | 日記
 今日は、「神戸のおいしい店101軒」にのっているレストラン・アオイで
娘たちと軽くお食事。レストラン・アオイは、シェフの自宅の畑で作った無農薬
野菜を食材にしているそうです。













うれしいサプライズで全員集合。楽しかった!!