1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「光の指で触れよ」(池澤夏樹)

2008-04-19 16:08:14 | 
「光の指で触れよ」(池澤夏樹)を読みました。お金や過剰な消費や、他人との競争に振り回されない、そんな生き方を実践している人たちが、たくさん紹介されています。
 家族ほど強い絆ではなく、しかし会社のような営利の絆でもない、お互いに少しづつ助け合って、一人ではできないことを行っていく、そのような共同生活を30年以上実践しているヨーロッパのコミュニティー。市場目当ての単品種大量生産の農業ではなく、多品種少量生産で徹底した自給自足をまざすパーマカルチャー。資本に従順な子ども達を一元的に作り出す教育ではなく、芸術に沿って子ども達の心を育てていくシュタイナー教育。大規模給電ではなく、風力発電などを利用したエネルギー自給型の住宅を作ろうとしている人々。地域の人間関係と助け合いの精神に裏付けられた「地域通貨」などなど。
 この本を読むと、世界の隅々に、年収や会社への忠誠心でなく、もっと別の充実感を求めて、地道な実践を続けている人がいるのだぁと、ちょっぴり勇気づけられるのです。僕も、風の通る、土の匂いに囲まれた家に住んで、自分の食べるものは、自分でつくる生活ができれば、いいのになぁって、思ってしまうのです。まぁ、なかなか踏み切れないけど・・・。
 作者は、次のようなコミュニティーのイメージで、この本を締めくくります。
「ここに小さなコミュニティーができたらどうだろう。小さなコミュニティー。
有機の畑をみんなで耕し、パーマカルチャーの実験をみんなで推進する。
エネルギーは林太郎の作る風車から。
昼と夜の食事はみんなが集まる食堂で、畑の作物を中心にした菜食主義の料理
その他にも、織物の工房や、陶芸のアトリエ、瞑想のための聖域、演劇のスタジオ、人形劇の舞台、セミナー・ハウス、ダンスの練習場、図書室などなどがあって・・・。」
次回は、このコミュニティーを書いてもらいたいと思いました。
このコミュニティーを運営する困難や苦しさや、それだからこそある充実感のようなものを、描いてほしいと思うのです。

 
 


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4 コメント

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初めまして (こに)
2008-04-19 17:05:06
私も先週読んだところです
この7月にeco検定を受験する予定なのですが
これを読んで
知識だけではダメなのだ
と考えを改めました

失礼致しました
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ご訪問ありがとうございます (kazenotikara)
2008-04-19 19:18:42
ブログへのご訪問、ありがとうございます。
eco検定を受けられるのですね。
がんばってくださいね。
環境と経済を両立させて、持続可能な社会を
作っていくためには、知識は、やっぱり
不可欠だと思います。
合格されることを、祈っています。
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ありがとうございます (こに)
2008-04-20 22:23:53
はい!
頑張ります
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結果をおしらせくださいね (kazenotikara)
2008-04-20 23:37:12
また、結果をお知らせ下さいね。
楽しみに待っています。
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