1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「チェンジリング」(クリント・イーストウッド)

2009-02-28 21:34:21 | 映画
 クリント・イーストウッド監督の「チェンジリング」を見ました。掛け値なしの
五つ星(★★★★★)。女手一つで最愛の息子を育てる女性が主人公の物語です。
実話だそうです。主人公が仕事に出ているときに、家で留守番をしていた息子が
誘拐されるのですが、五ヶ月後に無事発見されます。しかし、それは全くの別人なのです。
主人公は、自分の息子ではないので、捜索を続けてほしいと主張するのですが、
ロサンゼルス市警はまったくとりあわないのです。そればかりか、自分たちの捜査ミスを
隠ぺいするために、彼女を精神病院に拘束してしまいます。

彼女の息子は生きているのか? 彼女に救いはあるのか? 息もつかせぬ緊迫感で
ストーリーは進んでいきます。アンジェリーナ・ジョリーの演技も、鬼気迫るものがありました。

息子へのせつない思いと、腐敗した権力に立ち向かう凛々しさと、母親を支える人びとの姿が
とても印象的です。ラストは涙が吹き出しそうになりました。

My son is my life.




話変わるけど
今、「美の巨人たち」でラ・トゥール「大工ヨセフ」の特集やっていますね。
もうすぐ日本にやってくるんや。3月東京、6月京都。
この絵は、ぜったいにみにいかなあかん

生産・雇用悪化止まらず 1月、鉱工業生産最大の10%減

2009-02-27 17:27:43 | 経済指標メモ
 経済産業省が27日発表した1月の鉱工業生産指数(速報値、2005年=100)は76.0となり、
前月に比べ10.0%低下しました。統計をさかのぼれる1953年以降では最大の落ち込みで、
3カ月連続で過去最大の下げ幅を更新しました。前年同月比では30.8%低下です。
 
 完全失業率は4.1%(12月は4.4%)、有効求人倍率は0.67倍で5年4カ月ぶりの低水準。
10月から3月までの間に職を失う非正規労働者の数は15万8000人となり、前月調査の12万4000人
から3万4千人も増加しました。 

 生産においても、雇用においても、厳しい状況がまだまだ続いています。

 今回の調査では、在庫指数は2.0%低下と5カ月ぶりに改善しました。かすかな明りであれば
いいんだけれど・・・



赤線は鉱工業指数(前年同月比)、青線は在庫指数(前年同月比)のグラフ。



             完全失業率グラフ


「静寂の世界-A Rush of Blood to the Head」(コールドプレイ)

2009-02-26 21:44:38 | 音楽
 今日は、先日コンサートに行ってすっかりお気に入りになってしまったコールドプ
レイの「静寂の世界」を聴いています。発売は2002年、原題は「Rush of Blood to
the Head」といいます。会場で全員で合唱した「In My Place」も、アンコールの一曲
目の「The Scientist」も名曲です。下は「The Scientist」の歌詞の一部です。

Nobody said it was easy    だれも楽やとはいわへんかった
Oh it's such a shame for us to part  わかれるなんか屈辱や
Nobody said it was easy    だれも楽やとはいわへんかった
No one ever said that it would be this hard  だれもこんなにつらいもんやともいわへんかった
Oh take me back to the start  やりなおせるもんやったらやりなおしたい

CD全体を貫く喪失感、この喪失感が、「A Rush of Blood to the Head(頭に血がのぼる)」を、
「静寂の世界」と訳させたのかな???



貿易赤字が過去最大 1月、9526億円

2009-02-25 17:22:50 | 経済指標メモ
 財務省が25日朝に発表した1月の貿易統計によると、輸出額は前年同月比45.7%減の3兆4826億円、
輸入額は同31.7%減の4兆4352億円で、輸入額から輸出額を差し引いた輸入超過額(貿易赤字)は
9526億円となりました。貿易赤字は4カ月連続。 赤字額は、比較可能な1979年1月以降で最大です。
 輸出額も、減少率が前年同月比で過去最大。減少率がこれまで最大だったのは2008年12月の35.0%。
08年11月も当時としては過去最大のマイナスで、3カ月連続記録更新を更新しました。




          棒グラフは、貿易収支額



青線はアメリカへの輸出額(前年同月比)、赤線はEUへの輸出額(前年同月比)、緑はアジアへの輸出額(前年同月比)。

 経済の急速な悪化、ほんとうに歯止めがききません。

 話は変わるけれど、昨日と今日、韓国から8人のお客さんが来ています。昨日も今日も飲み会。
とにかく皆さん、お酒を飲みはります。昨日は無事家に帰れたけれど、今日は無事帰れるかな・・・

車にだけはひかれんようにしよっと。


「人間の条件」(ハンナ・アーレント)

2009-02-24 17:27:08 | 
 ハンナ・アーレントの「人間の条件」を読みました。とても難解な本でした。こんな難解な本を読んだのは、ほんとうにひさしぶりです。読みながら、頭から湯気が噴き出していました。しかし、途中でやめることができなかったです。
 「食うこと」、「飲むこと」、「住まうこと」、「着ること」など、人間が生きているということを社会の分析の出発点におこうとしたマルクスに対して、人間は決してそれだけではない、他者に支えられて生きているのだというハンナ・アーレントの切実な思いが伝わってきました。
 僕がいま、たくさんの人に支えられて生きているから、なおのことそう感じたのかもしれませんね。

 ハンナ・アーレントは、共生しながら生きている人間の姿を「活動」と名付けています。以下、「活動」についての心にしみた文章の抜粋(ノート)です。

「人間の活動力は、すべて、人びとが共生しているという事実によって条件づけられている。」

「活動だけが人間の排他的な特権であり、野獣も神も活動の能力を持たない。」

「言葉と行為によって私たちは自分自身を人間世界の中に挿入する。そしてこの挿入は、第二の誕生に似ており、そこで私たちは自分のオリジナルな肉体的外形の赤裸々な事実を確証し、それを自分に引き受ける。この挿入は、労働のように必要によって強制されたものでもなく、仕事のように有用性によって促されたものでもない。それは、私たちが仲間に加わろうと思う他人の存在によって刺激されたものである。とはいうものの、けっして他人によって条件づけられているものではない。つまり衝動は、私たちが生まれたときに世界の中に持ち込んだ『はじまり』から生じているのである。この『はじまり』に対して、私たちは自ら進んでなにか新しいことを始めることによって反応する。『活動する』というのは、もっとも一般的には、『創始する』、『始める』という意味である。」

「人間が活動する能力を持つという事実は、本来は予想できないことも、人間には期待できるということ、つまり、人間は、ほとんど不可能な事柄をなしうるということを意味する。それができるのは、やはり、人間は一人一人が唯一の存在であり、したがって、人間が一人一人誕生するごとに、なにか新しいユニークなものが世界に持ち込まれるためである。」

「言語は、差異性の事実に対応し、同等者の間にあって差異ある唯一の存在として生きる、多数性という人間の条件の現実化である。」

「人びとは活動と言論において、自分がだれであるかを示し、そのユニークな人格的アイデンティティを明らかにし、こうして人間世界にその姿を現す。」

「活動と言論は、それに参加する人びとの間に空間をつくるのであり、その空間は、ほとんどいかなる時いかなる場所にもそれにふさわしい場所を見つけることができる。」

「歴史は、強くすぐれている人でも、仲間の助けや協力を得る仕方を知らない場合には、いかに無力であるという例に満ちている。」
 
<公共のテーブル>
「世界の中に共生するというのは、本質的には、ちょうど、テーブルがその周りに座っている人びとの真中に位置しているように、事物の世界がそれを共有している人びとの真中にあるということを意味する。つまり、世界は、すべての介在者と同じように、人びとを結びつけると同時に人びとを分離させている。」

ともに「活動」しているすべての人に、そして僕を支えてくださっている方に感謝です。



あらい浜風公園の風車(2)

2009-02-23 19:51:28 | 自然エネルギーと省エネ
 今日と明日は、高砂市のあらい浜風公園に設置していただいている10kwの風力
発電機の定期点検です。僕は、作業には行っていませんが・・・。
公園のオープンが2006年の11月。この風車自体は、9月から発電を始めていました。
早いものでこの風車も設置して2年半。一度だけトラブルがありましたが、それ以外は
順調に発電し続けています。
 今日、高砂市のホームページを見ていたら「あらい浜風公園夕陽の写真展」という
コーナーがありました。次の写真は、そこに掲載されていたものです。

  

  

 うまいなぁ、この写真。風車も風景にとけこんでいて、とてもうれしい気持ちになりました。

妙心寺 狩野探幽 長沢芦雪

2009-02-22 18:25:16 | 日記
 今日は、京都の妙心寺に行ってきました。お寺に行きたいという気持ちになるのも
ちょっとだけ会社でストレスがかかっているからかな・・・
まずは三門。

 

 今日は「非公開文化財特別公開」の日で、三門の上にまで上がることができました。
三門から眺めた京都の風景も天井の龍の絵もなかなか素敵でした。39年ぶりの公開とか。

   
    (写真は案内パンフより)

三門から一直線に並んでいるのが仏殿と法堂

 

法堂の天井の狩野探幽の「雲龍図」は、今日のハイライト。感動の天井画でした。
下から360度ぐるりとまわって見ることができるのですが、昇り龍になったり
下り龍になったり、龍の表情が刻々変化していきました。

 
   (写真は案内パンフより)

下の写真は退蔵院の庭。

 

 

今日もう一つ感動したのが、桂春院で偶然出会った長沢芦雪の「象とたわむれる子供」の絵でした。ここで会えるとは!!!

 

象さんも子供たちの表情も、なんともいえない味がありました。

 

これは桂春院の庭。

そしてもう一つ特別公開されていたのが衡梅院。

 

 

妙心寺、広いお寺やったわぁ。
また、お寺まわろっと。


 
                石畳

「イエスタデイズ 東京2001」(キース・ジャレット)

2009-02-20 00:06:17 | 音楽
 今日は、先月発売になったキース・ジャレット の「Yesterdays」を聴いています。
発売は新しいのだけれど、演奏自体は2001年の東京でのライブ録音です。慢性
疲労症候群という病気のため、しばらく活動を休止していたキース・ジャレットが、
復帰後はじめてゲイリー・ピーコック(b)、ジャック・ディジョネット(ds)と行ったトリオ
での演奏です。
 Strollin' やYou Took Advantage Of Me やYesterdays など、スタンダード曲が
9曲入っています。このトリオのスタンダードの演奏、いつ聴いても「さすがやなぁ」
って思うのですが、このCDからは、3人で演奏できるようになった喜びが伝わって
きます。
 1曲目のStrollin' や2曲目のYou Took Advantage Of Meからエネルギー全開。
Keith Jarrett、いつものようにうなり声をあげながら弾いているのですが、心が
スキップしているような躍動感と解放感が伝わってきます。


 

 病気療養を支えてくれる奥さんに、自宅のピアノでささやくように感謝の気持ちを
伝えた「A Melody at Night with You」が1998年。ステージに立つまでに3年もか
かったのですね。



米住宅着工、過去最低を更新

2009-02-19 08:36:30 | 経済指標メモ
 今回の世界同時不況の引き金を引いたアメリカの住宅バブルの崩壊とそれに伴う住宅市況の悪化、
ますますひどくなっています。いっこうに底が見えません。
 1月の住宅着工件数、季節調整済みの年率換算で46万6千戸となり前月に比べて16.8%も減少しました。
前年同月比では56.2%の大幅減、過去最高だった72年1月(249万戸)の2割以下の水準です。11月から連続で
過去最低を更新し続けています(日経朝刊)。

「現代帝国論」(山下範久)

2009-02-18 19:51:36 | 
 「現代帝国論」(山下範久)を読みました。ハートとネグリ、ポランニー、フランシス・フクヤマ、大澤 真幸 、ウォーラースティンなど、現代思想の最前線の著作を参照しながら<帝国>へと向かう現在の状況を、近現代史を超える長いスパンのなかで捉えなおそうとした本です。筆者は、この本を書くのに5年かかったそうです。そして、「ようやく最低限の準備ラインに立てた」とあとがきに書いています。さらなる大作をおおいに期待したいと思いました。以下、本を読みながら書きとめた読書ノートです。

1.超越性なき世界  ハートとネグリの<帝国>
 ハートとネグリの説く<帝国>とは、グローバリゼーションにともない国民国家の地位が相対的に低下する中で、あらたに世界を統治する「中心なきネットワーク」のことである。

2.ポランニー的不安の時代
 私たちは、人間、自然、聖性の定義が流動化する「ポランニー的不安」の中に生きており、人間、自然、聖性のこの流動化こそが、世界の<帝国>化の条件を構成している。

 「世界は変化する。しかし人間、自然、聖性といった要素について、その具体的形態や表層的属性はいくら変わっても、どこかに固い岩盤のような本質があると信じられていれば、その世界の変化を生き抜くことは悲劇ではない。だが、その固い岩盤などというものがなく、人間、自然、聖性といった要素がおよそ本質なるものを欠くとしたら、あるいはそれらの本質が互いに通訳できないかたちで多様かつ流動的であるとしたらーこれがポランニー的不安である。」

3.ポランニー的不安とどう向き合うのか   ポランニー的不安と向き合う3つの潮流
 ①フランシス・フクヤマらネオコングループ
   強力な国家を要請することで普遍的な定義を再構築しようとする立場
 ②大澤真幸らのシニカルな普遍主義
   外的な普遍主義(民主主義の確立、市場にゆだねよなど)の押し付けを一切認めないという、唯一点で連帯しようとする立場
 ③ポランニー的不安は近代化の果ての新しい事態ではなく、人類史につねにある状態であるととらえる立場。

  「人類はずっとこのポランニー的不安とともに生きてきた」

 筆者はこの立場に立って、<帝国>へとむかう現在の状況を、「長い16世紀」→近世帝国→「長い20世紀」→新しい近世帝国という反復するサイクルの中に位置づけようとしている。

4.この本の課題
 「世界システムの帝国化を考えるために、いったん帝国概念を再歴史化し、そのうえで現代に帝国概念を差し戻すことが本書の課題」である。

 なかなか刺激的な本でした。筆者の紹介してくれた思想家の本も、ぜひ読んでみたいと思いました。

GDPマイナス12.7%

2009-02-17 21:41:44 | 経済指標メモ
 2008年10-12月の国内総生産(GDP)、前期比3.3%減、年率換算で12.7%のマイナス。
この数字を見た後で、G7終了後の会見で酩酊している財務相をみて、昨日は目の前が
真っ暗になってしましました。

  


 2008年12月の稼働率指数も前月から11.8低下して78.1に。過去最低の数字です(日経朝刊)。

  

           稼働率指数のグラフ

 去年の9月から、稼働率が急減しているのがよくわかります。しかし、在庫が減らないのです。

  

 上の青線が在庫指数、赤線が鉱工業生産指数です。生産指数が急低下しているにもかかわらず
在庫は上昇しています。さらなる生産の削減から雇用の削減、消費の減少へ。負のスパイラルのいっそうの深化。
1-3月期のGDPもマイナス10%の見通しです。

各国・地域の2008年10-12月期実質GDP成長率は次の通り(日経朝刊)。

米国  -3.8%
ユーロ圏  -5.7%
英国 -5.9%
日本 -12.7%
韓国 -20.8%
中国   6.8%

輸出の減少がアジアの国々を直撃しています。

与謝野経済財政担当相
「戦後最大の経済危機だ」

日本総合研究所予測
「二年間で失業率が3ポイント近く上昇、失業者が約200万人増える恐れもある。」




ポートアイランドの風車(2)

2009-02-16 00:04:25 | 自然エネルギーと省エネ
 久しぶりの仕事ネタです。昨日、コールドプレイのコンサートに行く前に、ポートアイランド
採用していただいた10kwの風力発電機を見てきました。順調に動いていました。はやいもので
設置してから来月で2年になります。2年なんて、ほんとうにあっという間ですね。

  

 明日と明後日は茨城、東京に出張。明後日、昼休みにうまく時間が取れれば、国立新美術館で
やっている加山又造展に行きたいと思っています。

COLDPLAY 「VIVA LA VIDA TOUR」

2009-02-14 22:44:59 | 音楽
 COLDPLAYの「VIVA LA VIDA TOUR」、最高でした。CD「美しい生命」からの
曲を中心に20曲余りの演奏。今もコンサートの余韻が残っています。ビートルズから
続くイギリスロックの伝統、おそるべしです。ワールドクラスのロックが聴けて、
大満足の一日でした。



        ワールド記念ホール



コールドプレイも活動に参加するOXFAMのブースも会場にありました。歌詞もそうだけれど、
このバンド、知性の香りと世の中の不公正への静かな抗議の姿勢が感じられるのです。
今日のコンサートでも、曲の間にさりげなくサティをはさんだりするのです。



この熱気と





ロックへのひたむきな姿勢と





この演出と。

なんべんも言うけど、よかったわぁ。会場の平均年齢あげてもたけど。

ユーロ圏GDP1.5%減

2009-02-14 10:52:55 | 経済指標メモ
 ユーロ圏15カ国の2008年10-12月期の域内(GDP)が前期に比べて実質で1.5%減少
しました(日経朝刊)。年率換算では約6%の減少、1999年の通貨統合後最大の下げ
幅だそうです。
 16日には日本の2008年10-12月期の実質国内総生産(GDP)が発表されるけれど、
民間機関は、輸出や設備投資の激減で前期比年率マイナス11.7%を予測。
暗いなぁ、あいかわらず。知恵を絞って生き延びる、日々そのことを考えてます。

話変わるけど、今日は神戸ワールド記念ホールで開かれるコールドプレイのコンサート
に行ってきます。アリーナのオールスタンディング、体力に不安あり。無事、
帰ってこれるやろか