かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ホトトギス(不如帰)がやって来た!

2022-05-24 18:52:14 | 日記

朝4時ころか、窓を開けるとホトトギスの忍び音が聴こえた。いよいよ、日本の夏がやって来たか。もうすぐ高原やヨシ原ではカッコウが鳴くだろうし、青葉の森では、彼らの仲間のツツドリがすでに鳴いている。ジュウイチの鳴き声はまだ耳にしていない。

ナツメ社の野鳥図鑑によると、カッコウの仲間はみな「托卵」、すなわち、自分より体が小さいが卵の紋様や色が似ている他の鳥に卵を産み付け、仮親にヒナを育ててもらう、という「子育て放棄の横着もの」(ただしヒトの価値観で)だ。

托卵相手の仮親となるのは、

① カッコウ=モズ、オオヨシキリ、ノビタキ、ホオジロなど

② ホトトギス=主にウグイス

③ ツツドリ=センダイムシクイ

許せないのは

④ ジュウイチで、幸福の青い鳥オオルリ、コルリ、ルリビタキ

と、だいたい決まっているらしい。親が親なら、卵から孵ったヒナもヒナ、誰に教えられたというのでもないのに、先に孵化して、まだ卵のままの仮親の子孫たちを巣から蹴落とすのだという。ヒトの価値観、倫理観からすれば親も子も「悪党」なのだが、なぜそうなったのかよく分かっていないらしい。

なんでも、カッコウ族は卵の温め能力が劣っているので、他の鳥に子育てを託すということらしいが、それにしても無責任すぎる。

いつからそうなったのかは、分からないが、例えばウグイスに育てられたホトトギスのヒナは、成長して翌年、夏に故郷に戻ってきたときに、ウグイスの姿を見て「お母さん・・・・!」と思い込み、ウグイスの巣を懐かしい我が家だと思って卵を産むのかもしれず、あるいは、悪気は全くないのかもしれない。いずれにしても本当の親を知らず、生きていく彼らカッコウの仲間は、悪党でこそあれ哀れだ。

まあ、数からいって、すべての托卵相手の野鳥の巣に産むわけでもないし、あるいは失敗例もあるようなので、それで自然のバランスが取れているのかもしれない。

そんなことに思いを寄せながら、実は大好きカッコウとホトトギスの鳴き声。ことしも短い間だが、かれらにいい心地にさせていただきましょう。

 

トレンドピックアップ「托卵」

 

きょう青葉の森で出会った可愛い仲間

 

     

 

     

    キビタキの♀かと思ったが、クチバシが少し黄色いから、おなじヒタキ科のコサメビタキ♂♀不明か。

     

     すばしっこいので、カメラに収めたのは初めてか。ニホンリス(ホンドリス)♂♀不明

 

 

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