かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

渡りの夏鳥たちにリスペクト

2022-05-13 14:43:47 | 日記

バスで10分余り、青葉の森にこの季節足繁く通うのは、この森の三大夏鳥、美しいオオルリ・キビタキ・サンコウチョウに逢いたいがため。

しかし、声はすれども姿は見えず。とくに今年は一度もサンコウチョウに逢えていない。サンコウチョウは、森の中を移動しながらさえずっっているらしい。声の方に足を向けてもそれっきりということが多い。なかなか会えるチャンスがないので焦る。オオルリやキビタキのように、一カ所に留まって懸命にさえずることがないようだ。

そのオオルリくんとキビタキくんだが、今季ちらっと何度か見かけたが、「声はすれども姿は見えず」。オイラはどれぐらい声のするほうに目を凝らして立ちすくしているのだろう。森は、日ごとに青葉が繁って声の主をいいように隠してくれる。が、あきらめずに後、1,2週間通い続けよう。(歩くのは、いつも昼頃だから出会いが少ないのか。早朝の方が、いいのかもしれない。来週、一番バスでチャレンジしよう。)

山道を歩きながら、いつも「なぜ、どうして」を繰り返している。「なぜ、オオルリたちは、子育てをするためにわざわざ、何千キロの旅をしてくるのか。そんな体力消耗と天敵や悪天候の危険を冒してまでこの森に帰って来なければならないのか。」、「どうして、1年じゅうエサとなる昆虫が確保できそうな、東南アジアやフィリピンで子育てをしないのか。ニホンが好きというなら、南西諸島でも子育ては可能だろうに。」などの「問」を発しながら歩いている。

鳥類学者さんの話では、「渡りの秘密と鳥たちの能力」に係る研究は始まったばかりだということで、いまだ完全に解明されていないということだが、

① 子育ての時期、東南アジアより北東アジアの方が、発生する昆虫・クモ類の数が多い

② ヘビ・トカゲや樹上を自由に行き交う哺乳類などの天敵が北国の方が少ないので安全だ

など、オイラなりの「解」を並べているが、もっと学者さんたちの本を読んで「真実」に近づきたい。

オオルリくんの生態をネットで調べると、4月下旬ころに、まず青い鳥の♂くんたちが先行して日本に到着し縄張り確保に勤しむのだという。ちょうど今の時期かな。遅れて♀くんが到着し、巣作りを行い卵を産むのだという。オオルリの寿命はわずか5年だという。(ちなみに、スズメやハクチョウは20年とか。)昨年のパートナーどうしは昨年のポイント近くで合流するのか、あるいは毎年新しいパートナーをみつけるのかこれも謎だが、5年という寿命なら前者の「解」を選択したい。

渡りの鳥の能力は驚くばかりで、何千キロ旅しても「体内GPS」?を駆使して前年に立ち止まった同じ木に辿り着くのだという。また、オオルリたちは、天敵を避けるために主に夜間「北極星」をたよりに位置を確認しながら飛び続けるのではないかともいわれている。

どれぐらいの高度で?、スピードは?、エサはどうする?、海上移動でどこで休む?、などの「問」が次々に発せられるが「解」にはまったく届かない。ただただ、彼ら彼女らという個体の能力と勇気にリスペクトさせられるばかりだ。

姿を容易には見せてくれないが、青葉の森の新緑のあちこちからこだまする夏鳥たちへのいとおしさは、年々増すばかりだ。

 

2020年以降、青葉の森で出会った

 

    

    オオルリくん

 

    

    サンコウチョウくん

    

    キビタキくん

 

 

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