叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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人間賛歌 「新・仏教教室」 七十六

2009年04月29日 | 新・仏教教室
 変化のきざし 続き *
パソコンをやっている人でマイクロソフトを使ってない人はいないでしょう。
マイクロソフト社を創業し一代で世界有数の資産家になったビル・ゲイツは、

数千億円の資産を投げ出して、残りの人生を慈悲と善を推進する事業に
専念すると発表しました。そして去年それを実行に移したのです。

話はとびますが、
いまから百年前に、教育家・牧口常三郎先生 (創価学会 初代会長)は、

「人類は今まで、武力による競争から、経済競争えと進んで来たが、
 将来は人道競争をする時代になるだろう。」

と予見しています。

まだ五十代の働き盛りであるビル・ゲイツの行動は人道競争時代の幕開
けと言えるのではないでしょうか。
なにか演説調になりましたが、人類の先行きを明るくするきざしは各所に
萌芽しています。

山本さん、私の話が夢物語でないことを了解して頂いたでしょうか。」

山本さん、
「先生ありがとうございました。
ビル・ゲイツという人は素晴らしい人ですね、私も聞いていますが苛酷な
環境におかれている子供たちを救いたい、という目的だそうですね。

私も自分の力の及ぶかぎり、なにかで世の中の役に立ちたいと思いまし
た。」

  *
仏教説話。

法華経に転輪聖王という架空の王様が登場します。
戦争好きな悪い王がいて民衆が苦しんでいるのを聞くと、一日一夜で四天
下(地球全体)を一周できる白馬に乗って駆けつけ、悪王をやっつけるので
す。

そしてそのあとは、慈悲の心をもった王が現れ、民衆を幸せにするという
説話です。

世界最強国であるアメリカのオバマ大統領が、転輪聖王の働きをして、軍
拡と反目で疲弊した人類を救う前兆であることを期待して、この説話を書き
ました。

次回に続く   




   

人間賛歌 信仰に生きる 二十二

2009年04月25日 | 信仰に生きる

 魔がさす ?  *
日名子さん、
「先生、奇跡の体験ってすごいですのね、私も信仰してみようかしら。」 

先生、
「日名子さんMTさんの「皇居が見えるビルが建った」というのは有名な話
で、学会のメンバーならたいてい知っています。
真剣に信仰に取り組んで、苦しみ悩む自分の命を大歓喜の仏の命に変え
ると、奇跡のようなことが本当に起こるのです。」

日名子さん、

「私は大きなビルは建てなくてもよいから、
美術の関係で将来自分のものを創りたい夢をもっています。

ですから願いが叶うのなら、信仰をしてみようかと思ったのですが・・・」

先生、
「夢を持つことと、それを叶えるために信仰することは、それ自体はすばら
しいことです。
ただ信仰は軽はずみな気持ちでやっても長続きしません。
自分の願いを叶えるまで、どんなことがあっても信仰を貫く固い決意がな
いと、途中で魔がさして止めてしまう場合が非常に多いのです。」

日名子さん、
「魔がさすといいますと・・・」

先生、
「信仰をさせまいとする妨げが起きることを魔がさすと言うのです。
親や兄弟が信仰に反対したり、恋人とか、会社の上司が反対して信仰を
続けることが難しくなるのです。

形はいろいろですが妨害する働きは思わぬところから起こります。
妨害を乗り越えて信仰を続けていくには、良い指導者と一緒に進む同志
の存在がどうしても必要になってきます。

法華経(日蓮仏法)の信仰を始める人はたくさんいますが、初めから途中、
終わりまで一貫して信仰を続ける人は意外に少ないのです。

生涯不退(止めない)の信念が大きければ大きいほど、信仰の功徳も大き
く現れます。
MTさんや、奇跡の経営者といわれたK社長などはそのよい例ですね。」

つづく   

 


人間賛歌 「新・仏教教室」 七十五

2009年04月23日 | 新・仏教教室
 変化のきざし *
ジッチャン、
「楽観的な見方は夢物語ではないかとのご指摘ですが・・

人類史を見ても人類は気候の大変動や、大疫病の流行などで絶滅の危機
に出逢ったことがなん回もありました。
だがそのつど進歩して危機を乗り越えたのです。そして危機をバネにして
新たな進化を成し遂げました。

仏教は最高の道理ですから、理想主義の夢物語をイチバン嫌います。
釈迦が占いや、祈祷などを固く禁じているのがその証拠です。

世界史をたどってみれば釈迦が予見したとおりに、歴史が動いてきたこと
は否定できない事実です。
以上を要約すれば、人類が存続するために法華経が広まる時が来た。と
言えるでしょう。

私がそう言っても、仏教の意味を知らない人は、
私が言っていることの意味が分からず疑念を抱く人もいるはずです。

そこで現在の世界が法華経の予見どおりに動いている兆候がありますの
で参考に書いておきます。

ご存知のオバマ大統領は、しいたげられてきた黒人出身の初の米国大統
領です。オバマ氏は「 チェンジ・変革 」を旗印に選挙を戦いアメリカを団
結させるのに成功しました。

そして大統領に就任するやいなや、人道主義に基づいた政策を次々に
打ち出しています。
対立ではなく対話を求め、世界の国々が共生できるようリーダーシップを
とっています。

核兵器廃絶を目指すと宣言したのは、現職大統領ではおそらく初めてで
あり、世界で唯一の核兵器使用国としての道義的責任を感じると言ったの
は、たいへん勇気のいる言葉であり、アメリカの良心の健在を世界にアピ
ールしました。

人類は今、変革を求めています。

夢と希望のもてる平和な地球になることを願って動き出したのです。

この動きはダレも止めることは出来ないでしょう。

つづく   

  

人間賛歌 幸運を呼ぶ法則 二十七

2009年04月20日 | 幸運を呼ぶ法則

 奇跡を起こせ 完 *
 その番組でウグイスのフンの漂白効果を試す実験をしたのである。
実験は真っ白い布に墨でシミをつけ、そのシミを落とす実験であった。
実験材料はウグイスのフンと、ほかの鳥のフン、それに最新の科学洗剤を
使って行った実験の結果。

   一、ウグイスのフンはシミをきれいに落とし、布地もいためない。
   二、ほかの鳥のフンは、ぜんぜん効果がない。
   三、最新の科学洗剤は、シミを落としたが、布地をいため黄色く変色し
      た。
    
      以上のことが分かったのである。

   
 この放送があったあと、ウグイスのフンを原料にした美肌剤に、引き合い
がひっきりなしにくるようになった。
その一部をあげると、二万人の女子学生がいる某文化学園や、ミセス向き
の月刊誌を発行している出版社、それに大手の通信販売会社などなど・・
どれもテレビを観て関心をもったのである。

私はまたしても奇跡的な幸運に恵まれて、新しい事業を軌道に乗せること
ができた。

    精力剤で”男は強く”
    美肌剤で”女は美しく”

をキャッチフレーズにした私の作戦は、まわりの人が驚くほどの成功をおさ
めた。NHKテレビがなぜ放送番組を通して、私を助けてくれたのか、その
理由はいまだに分かっていない。ただひとつ断言できることは、自分が変
われば環境が変わるということだ。

自分の利益のことしか考えなかった利己的な自分から、他に尽くす生き方
をするようになってから、いままでは考えられなかった幸運に恵まれるよう
になった。私の内面の変化を知らない人からみれば、それはおそらく奇跡
にみえたことだろう。私に、

   「あなたは、NHKに有力なコネがあるのですか。」
 
と質問した複数の人がいたことをみても、これは明らかである。

 完    
   


人間賛歌 「新・仏教教室」 七十四

2009年04月18日 | 新・仏教教室

 理想の国土 続き *
ケイタくん、
「ああよかった、
ボクは宇宙服を着て宇宙で生活するのはイヤだし、住み慣れた地球を離
れたくないですよ。」

ジッチャン、
「地球にはお母さんや兄弟もいるしねえ。
ただしケイタくん、それには条件があるのだよ。六道輪廻の境涯を卒業し
て仏界の境涯にならなければ、この世界にいたくてもいられなくなるんだ。」

  *

問う。
六道輪廻を卒業して、仏界になるにはどうすればよいのですか。

答う。
人間の生命には、最低の地獄界から最高の仏界まで十の境涯( 十界 )が
具わっているといのが、仏教の基本的な教えです。
だれの命にも十界が具わっているのを十界具足といい、これには老若男
女や人種の差別はありません。

地獄界から九番目の菩薩界までは人間の努力によって到達できますが、
仏界は普通の努力で現す事はできません。

仏界を現した仏さまが実践したのと同じ修行をするしか、仏界を現す方法
はないのです。

仏さまがした修行というのは、
「南無妙法蓮華経」と唱えて自身の仏界を現し、他の人にも仏教を教えて
救ってあげることです。( 慈悲行 )
以上を実践すれば必ず仏界の命が現れますが、これは法華経を信仰した
功徳なのです。

注 功徳( クドク )
苦を抜いて楽を与えるともいいます。わざわいを未然に防ぎ、幸せを寄せ
集めることです。功徳には物心ともいろいろありますが、仏界を現すことが
最高の功徳である。と言われています。

  *
山本さん、
「先生、未来は非常に明るくて希望が持てるのですが、
 夢物語で終るということはありませんか。」

つづく   




 






 


   


人間賛歌 信仰に生きる 二十一

2009年04月15日 | 信仰に生きる

 奇跡の体験 続き *
東洋一の超高層ビルといわれる池袋のサンシャイン60の完工式の当日の
ことです。最上階の六十階の一室でちょつとした出来事がありました。

皇居の見える窓際で、一人の男が何か言いながら、オイオイ泣いているの
です。
不審に思って係員が行ってみると、

「皇居が見える。たしかに見える。皇居を見下ろすビルが建った ! 」

とつぶやきながら、涙を拭こうともせず号泣していたのは、
サンシャインビル建設の最高責任者でこの日の立役者、K建設株式会社
の副社長M・Kだったのです。

事業に失敗した三十数年前、病気の妻子を残して自殺をしようとしたあの
夜、皇居を見下ろすような大きなビルだって建てることが出来るようになる
と、先生の言われた通りになっていました。

サンシャインビルが出来てから三年後、

「 M・K 六十七歳になりました。先生、有難うございました ! 」

と、万感の感謝のことばを残して喜びのうちに大満足の人生を終えていっ
たのです。

M・Kがこの世で得ていったものは、社会的地位や歴史に残る業績、財産
だけではなかったのです。
自分の生命の中に、一切を喜びに変えていく力強い大歓喜の生命が確か
にあることを自覚し、それを自分で証明し、間違いないことを確信したので
す。

あの夜、長身の先生は、

「人間の不幸は、一切の苦悩の原因が自分の中にあるのに、それが外に
あると思い違いしていることにある。

倒産、失業、病気、貧乏、離婚、事故のような不幸な現象は、その人の生
命の中にもともと苦しみ悩む傾向があって、それが現象として現れている
に過ぎない。
その根本を変えなくては本当の解決にはならないのだよ。

そして苦悩する生命とは別に、一切を喜びに変えていける力強い大歓喜
の生命が自分にもあることを信じて、それを引き出すことが出来たら後は
もうしめたものだ。
結局、幸せも不幸も外ではなく自分の中にあるのだ。」

と教えてくれたのです。
彼は消えることのない心の宝を得ていったのです。
そしてこれは後日知ったことですが、奇跡の経営者( 松下の命でつぶれか
かった会社を超優良会社にした )K社長も同じ信仰をしていました。

 注 長身の先生、創価学会二代会長 戸田城聖のこと。

つづく   




 


人間賛歌 「新・仏教教室」 七十三

2009年04月13日 | 新・仏教教室

 理想の国土 *
ケイタくん、
「ジッチャン、南無妙法蓮華経の大法が広まったら世界はどう変わるので
すか。地球は破滅せず人類は生き残れるのですか ?」   

ジッチャン、
「そのときは、地球の温暖化防止にも成功し、人類は破滅を免れているだ
ろう。
その根拠となるのが仏教の智慧と大慈悲の精神だ。

ひとことで言うと、大宇宙自体が大慈悲の精神だから、大宇宙を味方にし
て人類が理想とする「 争いのない、平和で、貧困のない社会 」が実現す
るだろうね。これを仏教では仏国土と言っているんだ。」

ケイタくん、
「地球が仏国土になると、
いま地球に住んでいる人たちはどうなるのですか、たとえばボクなんか
どこかよそえ行くのですか。」

ジッチャン、
「うーん、 これは切実な問題だね。
せつかく人類が理想とする、病、貧、争を解決したパラダイスが実現して
も、今いる人がみんなそこで暮らせるワケではないいからね。

仏典にはこう書いてあるよ。
仏国土が出来て、宇宙の各国土から、仏さまたちがこの国土に来るとき、
いまの国土を変革して、仏さまの住める清浄な国土にするというのだよ。

先ずいまいる人の中で、四悪道の人(地獄界から修羅界まで)を他の国土
に移らせ、それが終わると、人界、天界の人もやはり他の国土に移して、
地球には四聖の人ばかりが残るんだ。

これを仏教では三変土転(サンペンドデン)といい、三回、国土環境を変え
る。という意味なんだ。

そこで大事なことは、
いまいる四悪道と人、天も含めた六道の境涯の人を他の国土に移すので
はなく、その人たちが具えている仏界を現して地球自体を仏国土に転換
する。 これが釈迦の真意なんだ。
だからケイタくんも、どこかえ行かなくても、このまま地球に住んでいていい
んだよ。

 注 娑婆即寂光 (シャバソクジャッコウ) 娑婆世界 (:現実世界)を仏の住
        む清浄な国土に変革すること。

つづく   


 


人間賛歌 「新・仏教教室」 七十二

2009年04月10日 | 新・仏教教室

 いのちの五つのにごり *
一 劫濁 前回書きました。

二 衆生濁 (シュジョウジョク)
人間そのものの濁り、人間が心身ともに衰えることをいいます。

三 煩悩濁 (ボンノウジョク)
人間を不幸にする元凶である煩悩が盛んになること、五つの煩悩があると
され、

1 むさぼる。(貪る)
 モノ、カネ、地位などに対する欲望が限りなく増大すること。

2 いかる。(怒る)
 欲望が満たされないことを他のせいにし、他人や社会を憎み恨むこと。

3 おろか。(愚か)
 目先の現象にだけ目を奪われ、現象を起こす本質に無知なこと。

4 慢心。
 他人を見くだし、自分がエライと思うこと。

5 疑い。
 人間の正しい生き方を説く教えなどを疑って、バカにすること。

以上の五悪が盛んな状態を煩悩濁といいます。

四 見濁 (ケンジョク)
 思想の濁り、誤った思想が盛んになり、社会に定着し、思想が乱れる
 時代です。

五 命濁 (メイジョク)
 生命が濁り、生命力が弱くなって善悪の判断力がうすれ、善が少なく悪
 が盛んになることをいいます。

  *
ジッチャン、
「釈迦は末法になると、既存の宗教や思想が力をうしない、人々は何を
根拠にしてよいのか迷う時が来るだろう。

その時、「南無妙法蓮華経」の大正法が広まって、
不幸の根源である元品の無明(ガンポンのムミョウ・生命に元々ある迷い)
を退治し、すべての苦悩から開放される時が来ると予告しています。

時間的にも現代は末法の時にあたり、今地球と社会が抱えている難問題
は、既存の宗教や思想では解決できず、人類が行き詰っている姿を現して
いると言えるでしょう。
まさに劫濁の時であり、釈迦の予告どおり「南無妙法蓮華経」の大正法が
全世界に広まる時であると思います。

それは戦後わずか半世紀のあいだに世界百九十二ケ国にこの大正法が
広まったこと。
そして題目を唱える人が一千万人以上現れたことは、釈迦の予見が正し
い事を示しています。これを推し進めているのが創価学会ですが、本家本
元の日本人がこの事実を認識していないことを残念に思うものです。

つづく  



 


 


 

  


人間賛歌 信仰に生きる 二十

2009年04月08日 | 信仰に生きる

 奇跡の体験 *
その夜、昭和二十年代後半の東京の下町は今ほど明るくなく暗い夜でした。
一人の男が死に場所を探して歩いていました。

建設関係の事業に失敗し、ショックで妻は目が見えなくなり、子供は栄養失
調で病んでいました。妻子を医者にかけるカネもなく八方塞がりになった男
はその日、死のう。と決意したのです。

行く手に赤いちょうちんが見えてきました。
 オデン屋だな。 
と思った男は好きな酒を一杯飲んで死のうと思って入っていったのです。

そこはオデン屋ではなくなにかの講習会場のようで、正面の机の前に座っ
た長身の男が、

「人間にはもともと不可能を可能にする力が具わっている。
 問題なのはその力をどのようにして引き出し、人生の幸せのために
 活用していくかだ。」

と聴衆に向かって話しておりました。
話が終わったころ、男は先生と言われていた長身の人に尋ねました。

「先生とやら、
 さきほどからお話を聞いておりましたが、
 願っていけばなんでも叶うといわれていましたが、
 私の妻の目はよくなり、子供の病気も治り、私の仕事もうまくいくようにな
 るでしょうか。」

男から事情を聞いて長身の人は答えました。

「あなたが私の言うとおりに実行すれば、奥さんや子供さんの病気が治
 ることはもとより、あなたの事業だって再建でき、将来大会社の社長に
 だってなれるのです。
 そればかりか、あなたが願っていけば将来皇居を見下ろすようなビル
 だって建てられるような境涯になっていけるのです。」

確信のこもった声でした。

死ぬのをやめた男は以来三十年余、その夜長身の先生に言われたとお
りに実行しました。やがて一度は死のうとまで思っていた男は、
資本金四百二十億円、社員数一万三千人、日本一の建設会社、K建設
株式会社の取締役副社長になっていたのです。   (私の見聞記)

次回につづく  


 


   


人間賛歌 幸運を呼ぶ法則 二十六

2009年04月06日 | 幸運を呼ぶ法則

 奇跡を起こせ 続き
 それからがたいへんだった。製造費のほかに製品を保管する冷蔵倉や、
運送費など量が多かったので思いもしなかった経費がかかった。
とにかく製品を販売して代金を回収しなければ、資金繰りにも困ったのであ
る。
商品の宣伝をすればよいのだが、その金もなかった。この種のものは宣伝
費がものをいうので、宣伝費のだせる大手でないと不可能だと、当初まわ
りの人たちが言っていたのが、いまごろになって思い当たったのだ。

   < やはりムリだったのかなあ。>

 と私が思いだしたときのことだ。思いがけなないことが起きたのである。
それはNHKテレビが・南海の神秘、イラブウナギの秘密・というテーマで特
別番組を放送したのである。
   
 「古来から滋養強壮に効果があるとされているイラブウナギは、薬効があ
るので漢方薬にも採用され、中国古代の宮廷料理としても珍重されてた。」

という内容である。

民間放送が驚くような番組を三十分間、しかも月に二回特集したのだ。民
間放送で広告を出したとすると、とても億の金ではすまないような内容であ
った。この放送の効果はてきめんだった。
イラブウナギを原料にした我が社のドリンク剤に注文が殺到した。これをき
っかけに精力増強のドリンク剤の販売は軌道にのり、やがて全国の薬局と
か、ゴルフ場での販売網ができあがったのである。

私はドリンク剤の成功に気をよくしてまた新しい事業を始めた。
ある人から、ウグイスのフンが肌を美しくするのに効果があり、平安朝の昔
から宮中の女官のあいだで愛用されていた。ということを聞いたので、これ
で化粧品を作ろうとしたのである。

いろいろ情報を集めていると、中国からウグイスを輸入して養殖している人
が、知多半島にいることが分かった。早速連絡して、ウグイスのフンを買い
たいと言うと、先方は喜んで応じてきた。
ドリンク剤の製品化の経験があったので、こんどは手際よく製品にすること
ができた。
いよいよ発売しょうという時に、またまた幸運に見舞われたのだ。覚えてい
る人もいると思うがNHKテレビの定期番組に、ウルトラ・アイという番組が
あった。科学技術とか、新しい発見を紹介する番組である。

 その番組でウグイスのフンの漂白効果を試す実験をしたのである。

次回に続く