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叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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叙事詩 人間賛歌

2006年06月21日 | 人間賛歌 生命
  前回のあらまし
地殻の大変動で、住みかや、食料を失い猛獣のひしめく、大草原に放りだ
された、人類の祖. アパール猿人、
 彼らは火を使い、言葉を発明し、情報を交換して集団で困難に挑戦する
知恵を得たが、その前途は?


 二十億年前 原始の海に誕生した
百分の一ミリにもみたない
微生物から 十九億年余の歳月が
 経ったことになる 彼らは
過酷な試練を 乗り越え
生き伸びるのに 成功したのだ

 狩猟と木の実を取って 暮らしていた
彼らに さらに大きな試練がやってくる
 氷河期が来て 地球が寒冷期に入ったのだ
果実の稔りは遅くなり 猟の獲物になる
動物の数も 少なくなった

 敵の襲撃と寒さから 身を守るため
ホラ穴に住み ケモノの皮を縫って
衣服をつくる知恵はあったが
 食料の危機は 防ぎようがない
いままでのやりかたは 
なにも通用しなかった

 そこで彼らは まったく新しいやりかたに
挑戦する
 植物の栽培だ
彼らは 土地を耕し 野生の麦の種をまいて
栽培に成功するのだ やがて食料になる
大量の麦を 自分たちの手で作るようになる
 こうして 植物の栽培に成功した
私たちの祖先は
獲物を追い 移動する暮らしから
同じ場所に定住し 
 農耕をして 暮らすようになった


 人類は 大自然を利用する方法を知ったのだ
以後 進化のトップに立った 人類は
今までの どの種族もなし得なかった
 文明を築いて行った

 次回から、人間の生命活動が中心になりますので、舞台も海から
陸に移ります。ブログの背景も一新して、スタートしますので宜しく
お願いします。  つづく
                  

叙事詩 人間賛歌

2006年06月16日 | 人間賛歌 生命
 
 地下のマグマが 噴出し
地殻に大変革をもたらす大亀裂が
アフリカ大陸を 南北に走り
 隆起した山脈と 陥没した渓谷が
大陸を 東西に分断する

 気候も一変した 
海から来る 湿った空気を運ぶ風は
隆起で出来た 山脈に遮られ
山脈の東側では 雨が降らなくなる

 やがて豊富な果実を 稔らす森林は
姿を消し かわって見渡すかぎりの
大草原が 姿を現す
いっぽう 山脈の西側は 高温多湿な
気候に変化なく
 動物たちの楽園は そのまま残った
 
 運命のいたづらか 
山脈の東側の森で 安穏に暮らしていた
チンパンジーたちに 
過酷な運命が 待ち受ける
彼らは 食料や 安全なすみかを失って
呆然と草原に 立ちすくんだ

 前も 後ろも 空も 敵だらけで
頼れるものは 何もない 
弱肉強食が支配する 地上で
彼らは どうやって生きていくのか
 肉食動物にくらべて からだも小さく
足も速くない 力も強くない

 無防備で 敵の中に放り出された彼らは
生存を賭けて 知恵を使った戦いを
始める
彼らは 二本足で立ち 火を使うことを覚え
とがった石を探して 武器を作った
言葉を使い 情報を伝え合って
 集団で猟をした
人類の祖先といわれる アパール猿人の
登場である
今から四百万年前のことだと言う  つづく


 <つぶやき>
生命進化の後を見ると、試練の壁を越えるたびに、進化を遂げるが、
進化したから壁が破れたのではない、ことに気づくだろう。
 生命は、必要なものはすべて備えているので、挑戦する勇気があれば
それを引き出し、使えるからだろうか、試練というチヤンスがあれば、
誰だってつかえるのだ。
 こう考えると誰もが嫌がる試練は、本当はチヤンス到来と喜んで迎え
ねばならないのだ、と思われるが、どうだろうか


     

叙事詩 人間賛歌

2006年06月12日 | 人間賛歌 生命
 
 地球は それまでの単調な色から
カラフルに彩られ 華やかになる
花の蜜を好む 昆虫たちも 時をあわせて
姿を見せる
 
 やがて木の実を食べる 小動物たちが
森のなかを走り回り 空には 鳥の先祖
 始祖鳥も登場する
陸 海 空と 生き物たちの世界が
いちだんと 賑やかになった
 人類の先祖も登場する チンパンジーだ
彼らは 木の実を取るのに便利な
木の上で 暮らすようになる
 ここなら敵も追ってこなくて 安全だ

 温暖な気候に 一年中ある果物
自由で楽しい日々
彼らは 果物をもらうお礼に
植物の種を遠くまで運び フンと一緒に排泄した
植物はじっとしていても 子孫を増やせる
 共存共栄のシステムだ
空には 始祖鳥の子孫もとび回り
植物の種を 陸から陸へ運ぶ
こうして地上は 花いっぱいの楽園になる  

 しかしいいことばかりは 続かない
チンパンジーの楽園 アフリカ大陸に
 大変動が起きた   つづく

叙事詩 人間賛歌

2006年06月07日 | 人間賛歌 生命
  ご挨拶
 ブログで人間賛歌を書き出してから、一ヶ月たちました。
お陰さまで、延べ三百名以上のかたに読んでいただき、感謝しております。
 人間は何者なのだ、を解明しようとする大ロマンに、付き合ってくださっている
方に敬意を表します。まだ先が長いですが、人間が登場してくると
波乱に満ちた展開になり、スリルも味わえるとおもいます、それまで暫く
辛抱してお付き合いください。

   本文
 
 やがて 水 空気 植物のあふれる陸地は
爬虫類の天下となる
 競争相手の だれもいない 新天地で
彼らの子孫は栄える 時とともに
あるものは恐竜 あるものは翼竜 あるものは
哺乳類えと 多彩な進化を遂げていく
 樹の下で暮らしていた 彼らの子孫は 
頭上に無尽蔵にある 樹の葉を 食うために
首を伸ばし からだをだんだん 大きくしていった

 恐竜の始祖 バロサウルスの出現だ
体長二十七メートル 高さ十五メートルの巨体を使い
常葉樹の森を 次々に食い尽くす
一頭で一日に 一トンの葉を 食ったという
 彼らは 自分の旺盛な食欲を 満たすだけで
植物に 恩返しすることを 知らなかった 

 故に 地表を覆っていた
さしもの 樹海を食いつくし
食料が なくなって 自滅していくのだ

 一億五千万年のあいだ 地球を支配してきた
恐竜の仲間が 絶滅すると
 小動物たちの 時代がやってくる
今まで 地表を覆っていた 裸子植物に
とって代わって 花をつける 被子植物が
 繁茂する    つづく
 

叙事詩 人間賛歌

2006年06月03日 | 人間賛歌 生命
  続 生命

 そこで魚たちは からだの中にポンプを造った
余分な水分を 体外に出して 体内の塩分を薄めないよう
工夫したのだ
 これが後に 私たち哺乳類の腎臓になる
まだまだ難問がある
 海水に豊富に含まれる カルシュウムやミネラルが
河の水では不足がちで 量が安定しない
魚たちは 河に水が増えて カルシュウムが
豊富なとき これを取り込んで 体内に蓄えた
 これが骨の元になる
カルシュウムが 不足するときは 骨を溶かして
不足分を補った
 河の水は 海水より浮力が少ない
その分だけ 内臓に圧力が掛かる
それを防ぐために 骨でワクを造り
その中に内臓をおさめて 重力の圧迫を免れた
 これがアバラ骨の原型だ

 生命の進化の始まりである
この間 何千万年かかったか 量りしれない
しかし 試練はまだまだ続く
大雨が降って 河の水が濁ると
水中の酸素がすくなくなる
 彼らはやがて 植物が繁り酸素がたっぷりある
陸えの移住を 夢見始める
三億六千万年まえ 彼らの仲間イクチオステラは
ついに陸に上がった それまであったヒレは
足に変形する 爬虫類の登場だ

  <つぶやき>
イクチオステラが陸に上がるまて、三千万年かかったという説が
あります。陸に上がればタップリ酸素が吸える、この希望が慢性酸素
欠乏の苦難に耐える力になったのでしょう。希望を持ち忍耐する、
この遺伝子は私たち人間にも伝わっていると思います。  
  つづく

叙事詩 人間賛歌

2006年05月29日 | 人間賛歌 生命
 海の近くの 陸地には
シダ科の植物が 姿を見せる
やがて植物は 陸地の奥まで進出し
樹高百メートルをこす 常葉樹の森をつくった
 常葉樹(裸子植物)は 風を利用し
遠くまで種子を運ぶノウハウを 開発し
常葉樹林が 地表を覆うようになる
森でくらす 小動物たちの出る舞台は
整ってくるが 登場はまだ先のことだ

 海のほうは どうなっているだろう
平和にくらしていた 魚たちに 異変が起きた
 オームイカの大繁殖だ
貪欲なオームイカは 十本の手で 手当たり次第に
魚を捕まえて食う
 安全で餌も多く 居心地のよかった海が
そうでなくなった
 魚たちの一部は オームイカのいない河に向かっ
て 逃げてきた ところが海とちがって
河水には塩分がない   つづく



叙事詩 人間賛歌

2006年05月24日 | 人間賛歌 生命
 その結果 ピカイアは大繁栄する
これが脊柱生物の先祖になる 魚の原型だ
やがてピカイアの子孫は すべての環境に対応して
種族を増やし 海の王者として 自由に泳ぎまわる
ようになる
 魚たちに春がやってきたのだ

  <つぶやき>
 困難に勇敢に立ち向かったピカイアの子孫「人間も含む」は、
想像できないほど進化した。いっぽう、穴に隠れたり、トゲを
生やしたり、カラに閉じこもって敵の攻撃を、かわした者たち
の子孫は、いまも海底の穴の中や貝殻にこもって生活している。
 困難に挑戦する勇気があれば、生命力に不可能はないが、
臆病ではその力を使えないのだ。
 この原理は二十なん億年後に出現する人間にもあてはまる。
昨年、近所の小学校で、六年生の児童に「人間賛歌」を朗読し
、聞いてもらったことがあった。道徳の時間で、いのちを大切に、
がテーマだった。勇敢に敵に立ち向かうピカイアの場面で、
ピカイアのようになりたい人はいますか、と私が問いかけると
ほぼ全員の子が、ハイ、ハイッと手をあげて答えたシーンが忘れ
られない。子供たちはみな勇気にあこがれているのだ。

 このころ 地球を厚く覆っていた
二酸化炭素の幕がなくなり 太陽の光が
直接地球を照らし出した。      つづく 
 


叙事詩 人間賛歌

2006年05月19日 | 人間賛歌 生命
そこに強敵が現れた 
食肉生物アノマロカルスだ アノマロカルスは
 強いアゴと 鋭い歯で ほかを餌食にして
どんどん繁殖する 
このままではアノマロカルスに みんな食われてしまう
 どうしょう 生き物たちの試練の 始まりだ
食われないために 固いカラでからだを囲うもの
 からだに鋭いトゲを はやして食われないようにする
もの
 泥に穴を掘って その中に隠れるもの 
個性もテザインも いろいろだ
だがひとつだけ 違う道を選んだのがいた
 ピカイアだ
ピカイアは すばやく行動して 敵の攻撃をかわすため
運動能力を高める デザインを選んだ
脊柱を持ち からだをくねらせ 海中を自在に
動きまわる能力を 身に着けたのだ
 泥の中に隠れたり 固いカラで身を守る 仲間と違って
自分の能力を高めることに 挑戦したピカイアは
勇気があつたのだ 
 スマートで いちばん弱そうに見えたピカイアが
いちばん強かった        つづく
 

叙事詩 人間賛歌

2006年05月14日 | 人間賛歌 生命
 一章 生命の誕生

二十数億年まえ 地球が灼熱の塊だったころ
 原始の海に 生命が誕生した
硫化水素を食って 生命活動を始めた バクテリアだ
やがて光合成をする バクテリアも登場する
 シアノバクテリアだ シアノバクテリアは海中の
二酸化炭素をくって 酸素を出す
 こうして海の中に 酸素がたまりだした
するとエネルギー効率のよい 酸素を食うバクテリア
が 現れる
 やがて 硫化水素を食うバクテリアと
酸素を食う バクテリアは合体して ひとつになる
 細胞核をもった 細胞の出現だ
これがすべての生物の からだを構成する 細胞の元祖
になる
 細胞たちは 集まってひとつの 生命体になり
種類も増えた こうして海の中は 
 だんだんにぎやかになる    つづく