山本さん、
「先生、前回仏教には南伝仏教(小乗教)と、
北伝仏教(大乗教)があると言われましたが、北伝仏教というのはどんな
仏教ですか。」
ジッチャン、
「インドの東北に伝っていったので北伝仏教といいます。おもに中国で広ま
りました。
戒律を重点にした小乗仏教と違って、大乗仏教は戒律よりも、人間の生き
方の根本である正しい考えをする法を教えました。
法華経の信奉者である聖徳太子は、
「人間は、生まれつき賢い人も、生まれつき愚かな人もいないが、
教育によって賢くも、愚かにもなる」
と考えていました。
太子は法華経の考え方を教える学校や寺院を造って、法華思想を広めた
のです。
太子の目標は、教育によって民衆を賢くし、武力によらず、法によって治
められるように、国民のレベルを上げたのです。
太子の考えが正しかったことは、その後の歴史が証明しています。
仏教が伝わった国はたくさんありますが、
日本のように始めから、釈迦の悟りである法華経が広まった国はほかに
ありません。
この一事をみても、日本は法華経に縁の深い国であると言えるのです。
その後、平安時代には、
伝教大師が現れて、、比叡山に法華経修行の根本道場をたてました。
歴代の天皇が伝教大師に帰依したので、法華経が国の中心思想になり
像法時代の広宣流布が実現したのです。
注、広宣流布
国の統治者が法華経に帰依し、平和と幸福を実現する法華経の教えが
広く行き渡って、安全で幸せに暮らせる社会が出来ること。
さらに鎌倉時代になると、
争いの絶えない悪世末法の人類を救う使命をもった日蓮大聖人が、日本
に生まれました。
このことも日本が法華経の広宣流布(世界平和と人類の幸福が実現する
こと)に特別な使命をもっていると言える由縁です。
そのくらい法華経に縁のある国に生まれていながら、法華経を信じられな
い人が多いのはナゼでしょう。
次回は会い難い御本尊にあっても、信じられないワケについて考えてみま
しょう。
つづく