この原稿を書き終わったとき、次のような新聞報道があった。
「前世療法」で有名なアメリカの精神科医。ブライアン・エル・
ワイス博士の来日と、そのインタビュー記事である。
ベストセラー「前世療法」の著者でユダヤ教徒の博士は、
インタビューのなかでこう語っている。
「以前の私自身が、前世といったたぐいの話にたいしては、
非常に懐疑的でした。
しかし過去二十年で三千人に及ぶ事例を集め、輪廻や前世の
実在を確認しました。」
注
輪廻とは輪廻転生のこと、仏教思想のひとつで、人間の生命は今世
だけで終わるのではなく、
過去、現在、未来と転生(生まれかわること)を繰り返しながら永遠
に続いているという思想。
博士によるとアメリカでも、
輪廻転生を信じる人の割合は増えているそうで、時代は序序にだが
精神的、霊的価値を見直す方向にすすんでいるとみられる。
と述べている。
「人間は何回も生まれ変わりながら、
愛や慈悲などを学び、自らをち高めていく存在です。
死は決して終わりではない。
肉体は洋服みたいなものですが、私たちの魂は不死なのです。」
二千一年五月、Y新聞より、以上。
おわりに。
「人間は何をしに来て、どこえ行くのか」という難しいテーマに
長いあいだおつきあいくださった方々に敬意を表します。
今から三千年ほど前に、釈迦はこのテーマの答えを見つけて、
自分の悟った事実を人々に伝えました。それが仏教の始まりです。
注 生命の真実を悟った釈迦の最初の言葉が「不死は得られた」
であったと伝えられています。
いまでは世界の各大学でも、生死の問題を研究するようになりまし
た。それはキュブラー・ロスの、
「死は存在しない」宣言が大きく影響しています。
ところでロスはなぜアメリカに行ったと思いますか。
理由はカンタンなんです。
ロスが学んでいた医学校に、アメリカから留学していた学生と恋愛
し、結婚して渡米したのです。
夫という縁がなければ、ロスがアメリカに来ることはなかったか
もしれません。
仏教ではすべての結果には、元になる因があるが、因は縁がなけれ
ば現れないと教えています。
ロスの才能を想像以上に開花させた夫は、ロスにとって善い縁の
人だったに違いありません。
