二通の封書 *
人はみな生まれてくるとき二通の封書を持ってくると言われています。
封書の一通には賞と書かれていて、もう一通は罰と書かれた封書です。
二通の封書を開けて中味を見てみましょう。
賞と書かれた封書には、自分の心を支配し、自分の成したいことに心を用
いた人に与えられる賞として、
心身ともの健康、経済的豊かさ、よい家庭、人望、友情、長寿。と書かれて
います。
一方罰と書かれた封書には、自分の心を放置し、確たる願望目標を持た
ず、心を環境のなすままにしておいた罰として、
心身ともの不健康、生涯を通じての貧困、イヤでやる仕事、すべての面で
の不自由、多い敵少ない味方、短命等、人生に望ましくないもののすべて
がカタログのように書き込まれています。
ナポレオン・ヒルは人間の心をよく肥えた畑にたとえて次のよううに言って
おります。
畑じたいは種子を選ばない。
どんなものでも生育してしまう。
それが有害な毒草であっても、
なんの役にも立たない雑草であっても拒むということはない。
したがってよい作物を得るにはよい種子を選び、
雑草が生えないように、常に手入れを怠らないことが大事だ。
人間の心もそれと同じで放っておくと雑草がはびこってしまうのだ。
大部分の人は彼らの人生から得ている収穫の少なさからみて、どうも手入
れを怠ってきたようだ、と。
経営の神様といわれた松下幸之助の、素直な心、宇宙根源の法とでもいう
もの。
大事業家で一流の哲学者でもあったアンドリゥ・カーネギーの、いかなる智
者でも説明することのできない、巨大な力、無限の叡智とでもいうもの、
大成功を成し遂げた五百人の男女が感じていた、もう一人の自分「困難に
挫けず不可能を可能にする智慧と力を持っている。」は本当にいるのでしょ
うか。いるとすればその実体とは具体的に何なのでしょうか。
それは私たちにも活用できるのでしょうか、この稿もだいぶん佳境にいって
きました。
つづく
ひとこと。
心を放置していませんか、宝の持ち腐れで、これほどもつたいないことは
ないですよ。