ジッチャン、
「六ハラミツとは前回述べたとおりですが、
これだけ凄いものが題目を唱えただけで得えられると言いますと、
山本さんでなくても、信じられない人が多くいると思います。
このうちの一つだけでも、自分にはとても手が届きそうにないと、思えるの
に六つがぜんぶ得られるとなるとなおさらです。
これだけのものを、新たに会得しようとするとたいへんですが、
元々、自分の生命に具わっていると知れば、はなしは違ってきます。
取り出す方法さえ分かれば、だれだって取り出して活用できるのですから。
日蓮大聖人は、
おりおりのご指導で、釈尊ほどの仏にやすやすとなれる方法がありまよ。
と言われ、それには、
「南無妙法蓮華経と唱えて、我が身に具わっている仏の命を呼び現す
ことである。」
と教えています。
仏の命が現れると先ほど申し上げた六ハラミツの智慧は仏の命に含ま
れていますので、六ハラミツを得る修行をしなくてもよいのです。
山本さん、ちょつと長くなりましたが、分かっていただけたでしょうか。」
山本さん、
「先生ありがとうございました。
おかげで、私にも凄い能力が具わっているのだと、
いままでの自分観を一新することかできました。先生に感謝します。」
ジッチャン、
「そうですか、山本さんにそう感じていただけたら私も嬉しいですよ。
もう少し続けたいと思いますが、よろしいでしょうか。」
山本さん、
「先生長いのにはなれていますので、
どうぞ、気をつかわないで進めてください。たくさん聞けて私のほうが
ありがたいですから。」
ジッチャン、
「長いのになれていると言われると、くすぐったい気もしますが、それでは
先に進みましょう、
法華経の直前に説いた無量義経十・功徳品三に、
「いまだ六はらみつを修行する事を得ずといえども、
六はらみつ自然に在前(目の前にあること)し」
との経文があります。
これを見ても、元々自分のモノですから、だれに遠慮もいりませんので、
おおいばりで使ってくたさい。
と釈尊も言っているのです、心強いではありませんか。」
つづく