J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

監督、GMの力量41

2023-07-01 00:01:38 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 先日、語る会メンバーのしまくんから、J2水戸の西村GMの著書を貸してもらい、完読しました。水戸さんといえば、当ブログの独自評価基準「Jクラブの付加価値」で、金沢さんに続いて仲間入り(まだできていません、すいません)してもらう予定の、高付加価値のクラブです。
 しまくんも当ブログの記事に感化されたのか、水戸さんの情報を集めるようになり、ついにGMさんの著書まで購入しました。ならば、当ブログもリスペクトせねばなりません。
 ただ、ネタばれも申し訳ないので、当ブログが特にアンテナに引っかかった部分のみ、紹介させていただきます。水戸さんのクラブミッションは「人が育ち、クラブが育ち、街が育つ」です。街も育つというのが素晴らしい。

西村卓朗GM 書籍販売のお知らせ | 水戸ホーリーホック公式サイト

西村卓朗GM 書籍販売のお知らせ | 水戸ホーリーホック公式サイト

この度、水戸ホーリーホックの西村卓朗GMがクラブの強化方針やチームマネジメント術、選手獲得の苦悩、そしてJ1昇

水戸ホーリーホック公式サイト

 

【第4章 アツマーレについて】
「城里町の支所や公民館としても利用されており、グラウンドやトレーニングルームは町民も使用できる。地域の方々と交流できるのも魅力で、そういうふれあいを市民クラブとして大切にしていきたい。廃校を活かした選手教育をやっていきたい。」
【第5章 選手教育プログラム『Make Value Project』】
「独自の選手教育プログラム『MVP(Make Value Project)』を2018年から実施。連戦の週を除いて、1回90分から120分の研修で、多いシーズンは年間32コマ、少なくとも23コマを実施。セカンドキャリアを考え、様々な角度から成長させる機会とした育成プログラム。『多様性と交流』をキーワードに、様々な人の日常、価値観、使命感に触れる機会を提供。同時に自分のあり方や、職業価値や地域社会における存在価値に対する気づきを促す目的。
 西村GM自身が2003年から5年ほど利用したJリーグキャリアサポートセンターでの体験も参考。インターンシップを活用して固定化された視点が外れ、視野が広がり、気づきを得た事が大きい。キャリアサポートセンターの終了時にこの制度は本来は各クラブがやるべきという声を聞き、確かにそういう機能がクラブにある事は理想的と思った。いつか自分がその機能を作ろうと思っていた事が、今回のMVPを立ち上げに関係しており、アツマーレが出来たタイミングで準備し始めた。参加しているフットボール委員会でそういう事も議論される。
 MVPを立ち上げた経緯はキャリアサポートセンターに行っていたことだけでなく、Jリーグの新人研修の講師を2014年から8年間勤めたことも大きく関係している。でも集合研修なので、意識を薄めないために普通の企業のように定期的に研修することが必要と思い、水戸に来てから構想を試みた。2018年に立ち上げ、その年は年間26回講義を行うことができた。

 西村GMはある意味、選手はクラブの顧客だと思っているそうです。水戸さんのキーワードは徹底した「顧客目線」を持つこと。MVPなど水戸の取り組みについて、他のクラブから問い合わせがよく来るようですね。水戸さんの教育は我々の独自性に繋がっており、サービスの質が高まれば、良質のお客さんが増えていく。ゆくゆくはクラブのためでなく、日本サッカー界のためになるというストーリーを描かれています。

【第8章 地域ともに歩む】
「クラブビジョン
◆社会との約束-ブランドプロミス- 新しい原風景をこの街に
◆実現したい未来-ビジョン-
 夢と感動と一体感の共有に向けて、地域に根ざし、地域と歩み、地域に貢献し、地域と共に発展します。

農業プロジェクトの始動
 2016年に水戸に来てからずっとこの地域のことを考え、全国トップレベルの農業県に対してずっとアプローチしたいという考えを持っており、いつ踏み出すかを見計らっていた。2020年に新規事業部が立ち上がり、農業にチャレンジした。アツマーレのある城里町に千平米の農地を借り、2021年に『GRASS ROOTS FARM』という農業ブランドを発足させた。3つの考えを持つ。
①PRODUCTSを作る  ②プロダクトを支援する  ③JAとともに地域を発展させる

 2022年から『スタジアムでの道の駅化』として地域の特産品を販売する事業を開始。2022年からスタジアムでの道の駅化で、地域の特産品を販売する事業を開始し、選りすぐりの農産物、特産物を毎月購入者にお届けする野菜のサブスクリプションサービスも開始し、減農薬にこだわった野菜とともにホームタウン15市町村を中心とした茨城県産の野菜も同梱。
 農業に参入する理由は、『地域課題の解決への貢献』『サッカー×農業=ブランディング』『収益増加』の3つ。」

 この「GRASS ROOTS FARM」については、以前の記事でしっかりリスペクトしており、今の社長体制の象徴的な新事業として認識していました。農業に参入するJクラブが増えていますが、水戸さんは先駆者的な存在の1つ。水戸さんは農業。練習場の近くに千平米の農地を借り、農業ブランドを発足させたというのは素晴らしい。農業県なのに地元JAとの関係が今一つ薄いところとは違いますね。

【第9章 新たなチーム強化のサイクル】
アンダー世代の指導者や関係者から水戸が評価される点は、タイトな日程でも練習試合を行っていて、若い選手たちに試合機会を与えていることがあるとか。
 現状において、アカデミーも大きな課題の一つ。まだ1人もトップチームで結果を出し、3年以上在籍した選手はいません。良い指導者を育てるところから始めないといけない。水戸のアカデミーは『サッカー‘’も‘’できる人材を育てる』ことをテーマとして掲げており、アカデミーの指導者もサッカー以外の社会を見る機会を作りたいと考えている。
 Jリーグフットボール委員会のメンバーに選んでもらった。私の役割は地方の市民クラブでの視点や、若手を育てる具体的な取り組み、経験値を期待されていると思っている。さらに『選ばれるクラブ』になることがすごく重要で、経営企画室では今季から『独自性』『収益性』『関係性』のキーワードが出ている。
 現状において水戸に加入する多くの選手はステップアップすることを目的に来ることが多いが、途中から「クラブのために』という思いを持ってくれるようになる。『自分のため』とバランスよく合わされるようになった選手が成長すると感じており、その代表例が鈴木喜丈選手。」

 現在、J2岡山でほぼレギュラーを張る鈴木選手ですね。水戸さんでそういう歴史を歩んできたと認識すれば、また鈴木選手への見方、応援の仕方も変わってきますね。また、「顔が見える」選手にもなってきて、リスペクトしやすいです。鈴木選手頑張って欲しいです。

【第10章 そして、夢へ】
水戸にはサッカー専用スタジアム建設構想(民設民営方式)という壮大な夢がある。コロナ禍で一度中断したが、2021年夏に再起動させた。この2年でかなり具現化し、2028年度の竣工に向けて、動きを活発化していくことが我々の使命と考えている。機能的には複合型スタジアムとして建設することを予定。スタジアムを地域の象徴的な建造物にするためにも、人材育成のための教育機関を作りたい。目指すのはアメリカのIMGアカデミー。新スタジアムでは特色のある指導を行いながら、地域への忠誠心を持った人材を育てることを目的としている。」

 水戸さんも新スタジアム構想があるのですね。岡山と一緒ですね。案外水戸さんの方ができるのが早いかもしれませんね。民設民営か、岡山の構想は今のところ「公設」(募金活動や寄付団体が無い)ですが、たぶん指定管理者になるだろうから、「民営」になるのかな。水戸さんはだいぶ具現化して2028年が竣工予定とか。IMGアカデミーか、テニスの錦織選手の出身で有名な育成機関ですね。モノ、カネではなく、水戸さんはちゃんとヒト、コトを考えて準備を進めていますね。やはり「作っていただく」というモノ、カネの考え方ではなかなか前に進まないのかもしれません。
J2水戸関連: /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /   /  /  /  / 
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers 

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