J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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観客の集客方法について16 【J特】

2011-01-09 00:16:28 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 昨日、19:30からNHKで、「欽ちゃんのワースト脱出大作戦」が放送されるという事で、速攻で帰りました。この番組にはJ2水戸が登場するのです。去年開催されたホーム戦で観客を1万人動員し、平均観客動員数をワースト1から脱出するのに一役買おうという企画です。もちろん、当ブログでも以前の記事で紹介しています。たぶん観た人は少ないだろうなぁ~ でも全国ネットでの放送された訳ですから、すごいPR効果だったと思います。フジテレビの25時間テレビで三輪車乗るよりは効果があったのかもしれませんね。という事で紹介。
 「Jリーグのワースト脱出」というタイトルで番組スタート。J2水戸は「日本一観客が入らない、水戸ホーリーホック」と紹介され、水戸の3選手登場。ワースト脱出請負人はオグちゃんこと小倉隆史(インフルエンザで無念の欠席)。「最悪から抜け出したい Jリーグ水戸の感動ドラマ」という事で番組スタート。

 冒頭の画面に「平均観客数2,673人、5年連続ワースト」と大きく出ました。
 去年の2月にオグ氏が水戸駅前で、チームがどれくらい知られているか調べてみると・・・名前が言えない、どんな選手か言えない人ばかり、とテンションが低くなる出だしです。しかし、水戸の人たちには希望があった。新しいスタジアムができたのだ。彼らは目標を立てた。今シーズン中に一度はこのスタジアムを満員にするというもの。もし入れば、1試合だけで1万人。ワースト脱出に向けて大きな弾みになるはずと、テンションを盛り上げていく。
   
 前回の放送で、。「10月31日 1万人チャレンジDAY」という企画内容が決まり、シーズン終盤の試合に欽ちゃんに来てもらうことになったようです。その後、チームを支援する地元の有志達(ホームタウン推進協議会 深谷氏)は会社を回られ、「ホーリーホックの人気が上がれば、地元経済も潤う」と協力を求めたていかれました。行政も動いた。水戸市役所でも、すべての部署の管理職を集めて市長が檄を飛ばしていました。水戸駅前では選手がサポーターやボランティアと一緒にコンコースでチラシを配布しています。「1年前はチームの名前すら知られていなかったこの場所で、全く違った違う光景が展開している」とナレーション。
   
 オグ氏が「スタジアムを満員にしたい」と誰よりも思う選手という事で、GKの本間選手を訪問。茨城出身で11年前からのゴールを守るベテラン選手。水戸の高校を卒業後、浦和に入団。公式戦に出られないまま3年が過ぎ、故郷のJ2水戸に移籍されました。
 「まだ満員のホーム戦を体験した事がない。アウェーでも1万人入ったら興奮するのに、それがホームが青で染まってくれたら幸せ。もうお金なんていらない」と本間選手のコメント。
  
 本間選手の動員運動も紹介。高校のチームメイトに集まってもらって、集客の協力を求めた。「サッカーとかではなく、スポーツの素晴らしさをわかって欲しい。水戸の市民に」と思いを伝える本間選手に同級生は、仕事関係者に「絶対に水戸へ行ってくれ、今後は営業活動に水戸の話題を取り込んで欲しいとアナウンスするからと強く言うから」と声かけして増やしていこうと結束。本間選手には試合に集中させて、こっちはいいからと協力を約束していました。
     
 その後の画面には証明設備もないチームの練習グランドが映る。本間は暗くなっても練習を続けていている。
「サッカーって素晴らしいってことを伝えなきゃいけないし、絵や音楽や芸術や自然からもらう、心に感じるものと、サッカーは一緒くらいのものを与えられると思っている。そういう何かを伝えたいな。1万人のお客さんに」と本間選手のコメント。
 その後に、J2水戸の沼田社長登場。真壁社長も尊敬していますが、その何か子分的な存在のこの社長も好きです。「街全体がホーリーホックという話題があちこちに出てくるようになったのでうれしい」。それを示すものがいくつかあるとして、「牛乳」が登場。学校給食で2学期から茨城県内で配給されているそうで、その数10万個! 「ファンの子どもが試合の時に『牛乳飲んだよ』と声かけてくれてうれしい」と選手のコメント。
 
 そして、試合当日。会場の周囲には1時間以上前から列ができていて、今までに観られなかったとか。本間選手の仲間も仕事関係とかに声かけをして、200人は集めたそうです。みんなスティックホーンを手にしています。
 先制ゴールを決めた片山選手、欽ちゃん走りのパフォーマンス。ここにもお笑い系がありました(笑)。水戸の選手は、みんなこういうゴールパフォーマンスやったら名物になって、人気が出るかもしれませんよ。「水戸に観に行くとJリーガーが欽ちゃん走りやってる」って。ある意味、広島よりブレイクするかも。ぜひお願いします。観客数は10,181人でした。前半は試合結果は1-4で敗戦。
 大敗にしょんぼりする本間選手に、欽ちゃんが「大丈夫だ。みんな笑顔だよ」と声をかける。客席からは暖かい拍手と声援が飛び交う。「10,181人。この日ホーリーホックは市民と一体になった」とナレーション。最後に「本当は感動を与えなきゃいけないのに、逆に感動をもらってしまった」と本間選手のコメント。
  
 問題なのは平均観客数は脱出できたのかという事で、Jリーグ発表の今シーズンの平均観客動員のワーストランキングを発表。J2水戸はワースト2位でした。ワースト1位はJ2岐阜でしたが、「メドゥとかの事もあるしなぁ」といろいろ意見を耳にした事があり、じゃあ岐阜さんがどうのこうのという話にもならないと思います。周りにJ1のメジャークラブに囲まれている、他のプロスポーツでしのぎ合っている等条件があるので、一言で評価はできないと思います。
 ホームタウン推進協議会の出井氏は「みんなで盛り上がって、街が元気になるのが何より。ゴールの興奮を街全体に広げていきたい」とコメントされ、最後に「水戸のワースト脱出はほかの地域にも希望の光となったはず」と締めくくっていました。

 期待どおり、いい番組でした。この中で良い事例として注目できるのは、まずは選手がファン・サポーターと近い事。うらやましいですね。次に、県下に配布されている「ホーリーホック牛乳」。これは、改めて事例紹介いたします。そして、「ホームタウン推進協議会」。こういうドラマチックなクラブには必ずこういう存在があります。これもまた詳しく紹介したいと思います。
 この番組で感じたのは、人はやはりモノで動くのではなく、心で動く事。「手が足りないから人を集めてくれ。みんな親とか家族とかいるでしょう」と立場を使って言う人がいましたが、心が無ければ動かないという事かと思ってみたり。
NHK「欽ちゃんのワースト脱出大作戦」公式HP:http://www.nhk.or.jp/program/dasshutsu/
J2水戸「ワースト脱出!!1万人チャレンジDAY」関連:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20101106

コメント
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