リスペクトコラムです。
さぁ行ってみますか。雰囲気的にはあの「2ステージ制騒動」に似ている気がします。これから何年もこの「Jプレミアリーグ構想」ネタが改めて始まる訳ですが、「騒動」になるのか「プレミア化」できるのか気になります。今のところ、当ブログは反対です。2ステージ制騒動は「Jリーグ常務理事(辞任されました)」、今回は「Jリーグ専務理事」が担当されますが、J2岡山の木村前社長ですね。個人的には岡山つながりで応援してあげたいところですが、そこは公共財の方向性を語る訳ですから、フェアプレイで行かせてもらいます。まずは最近の報道から。
【「ロンドンにはウェンブリーが…」Jリーグが23区内のスタジアム建設を構想。 リーグ構造の見直しも検討へ】
「Jリーグは6日に第4回実行委員会後のメディアブリーフィングを開催。東京都23区内にスタジアムを建設する構想を検討していることを明かした。
世界5大リーグ入りを目指し、『2030Jリーグフットボールビジョン』を掲げているJリーグ。しかし、新型コロナウイルスの打撃により中期計画として2020年に想定していた成長曲線は描けず、プランの再考を余儀なくされている。
2030年の目標達成に向けてプランの再考を強いられるJリーグは、4月1日付で『リプランニング推進サポートチーム』を立ち上げ。6日のブリーフィングでは、チームの中心を務める木村正明専務理事が目標に向けた打ち手(案)を、『実現に向けて検討』、『検討するか否かを検討』、さらには現時点ではタブーに近いが案として挙げられているものの3つに分けて紹介した。」
〔リーグ構造の見直しを検討〕
「『リーグ構造の見直し』も『検討するか否かを検討』する案として紹介された。これについて、一部で報道されているJ1リーグの上位にあたるプレミアリーグ化という話は『この案では一切出ていない』と木村氏が否定している。
というのも、JリーグにおいてはJ1・J2・J3の合計クラブ数を『60』で打ち止めにすることを取り決めており、J3のクラブ数が20クラブになった際には枠がすべて埋まる。現在は15クラブとなっており、数年後にJFLから新たにJ3にクラブが参入する際のレギュレーションを整備し直す必要が出てくる見込みだ。
木村氏は『今年9月末には決めなければならない』と口にしつつ、J3とJFLの入れ替え戦が行われる可能性も示唆。とはいえ、これから検討に入る段階であり、現時点では『何も決まっていない」ことを強調した。」
引用:GOAL
【Jリーグ「改革チーム」たちあげ23区内に英ウェンブリースタジアム構想】
「Jリーグは6日、実行委員会後にオンラインで会見を行い、4月1日から『リプランニング推進サポートチーム』をたちあげたことを発表した。木村正明専務理事(53)を中心に、外部からの3人を含む計8人で構成。将来のJリーグのために、10項目のテーマを検討、議論していく。
中でもリーグ構造の見直しは大きなテーマ。Jリーグは、J1からJ3までの既存の枠組みは60クラブまでと決めている。現在は57クラブで、来年末にも到達する可能性があり、見直しは急務。木村専務は『J3で20クラブの枠が埋まった場合、JFLの入れ替えにするのかなど、話し合わないといけない』と語った。他にもJ1の上位に新たにリーグを創設するプレミアリーグ構想や、J3を地域ごとにブロック分けする方式など幅広く議論する。」
引用:スポーツ報知
「2030Jリーグフットボールビジョン」というのがあるのですね。またリスペクトコラムします。この「リプランニング推進サポートチーム」(8人が誰なのか気になる)がポイントですね。どういう組織なのか、価値観に誤りは無いのか、ちゃんと正しい方向に向かっているのか気になるところです。これもまたじっくり。数年後に60で定員に達するという事ですが、当ブログでは単純にJ1からJ3まで20ずつにすればいいじゃないかと思っています。
Jプレミア化について当ブログは反対ですが、ファン・サポーターがどう思っているか、ネットから声を集めてみました。中にはだいぶ昔に聞いた声もあります。
「貧乏クラブがどんなに努力をしても上位リーグに上がれず、逆にどんなに弱くなったクラブも資金力さえあれば降格しないシステム。単にJ1クラブ数の削減。」
「例えばクラブ数が半分になり、あるクラブは代表クラス選手を倍抱えることが理論上可能になったとします。この時、このクラブの予算が変化していなかったとしたらどうなるのか。トップリーグのクラブが半分になったら各クラブの収入が倍になる?そんな保障はありません。その可能性すら低いでしょう。」
「選手は今より厳しい競争を強いられ、その上年俸削減の危機に陥ります。競争に敗れたものはJ1から下位リーグか、東南アジアなどへ行きます。結局、J1クラブ数削減→雇用の場の減少、選手価値の減少、有用な選手の国外流出につながる。全体では業界規模縮小となります。短期的ではなく、長期影響となればデメリットは甚大。」
「現状のJ1ですら 主力選手の高齢化が進み 若手に活躍の場が無く、 優れた若手選手や外国人選手は すぐに海外クラブへ引き抜かれている事を考えると クラブを減らして 1部リーグで活躍できる日本人選手を さらに激減させるのが良い結果を生むとは思えない。」
「Jクラブ側からの反対も多いと思われる。血の入れ替えこそがJの利点で、様々な地方のチームが居るから面白さがある。」
やはり、反対の声が多いと思います。当ブログでも過去2回書いています。2010年の記事を読むと、この時は賛成していますね。地元岡山がJ2に昇格して間が無かったためか。でもJリーグ側は時期尚早と否定していました。2012年の記事を読むと、この頃にははっきり反対していますね。J3開設前の時期です。いろいろ調べていると、面白いコラムがありました。これを読むとよくわかります。
【プレミアリーグ新設構想?】
「今回のライセンス交付状況を経て、現在Jリーグクラブライセンスを交付されているクラブは、J1が44クラブ、J2が4クラブ、J3が11クラブとなり、2013シーズンの導入以降、最高潮に『頭でっかち』な構造となったわけで、その『頭』の部分、つまりJ1クラブライセンスを交付されている44クラブの間における経済的格差が間違いなく広がったことも意味しており、当然ながらこの44クラブの中から『プレミアクラブ』を創り出すこと、半ばその必要性すらも私には感じられるのです。
〔プレミアリーグが新設されると…〕
「私がイメージしている『プレミアリーグ新設構想』で『プレミアリーグ』に昇格(?)するであろうJクラブは、10クラブ程度と考えています。すると、現在J1クラブは18クラブで運営されておりますので、残りの8クラブがJ1リーグ残留(?)となり、10クラブが抜けた穴埋めは、現在22クラブで運営されているJ2リーグの中から昇格させることで形を整えます。
同じように、22マイナス10で12クラブがJ2リーグに残留し、足りない分の穴埋めはJ3クラブから、、とやっていくと『プレミアリーグ』に10クラブ取られてしまった分だけ、J3リーグのクラブ数が足りなくなってしまうわけです。
だからこそ、2020シーズンのJ3クラブライセンスが交付された11クラブのうち4クラブが現在は未だJ3に参入出来ていないJFL所属のクラブであり、ホームスタジアムの目処も、観客動員実績も全くライセンス基準に沿うことが出来ていない東京武蔵野シティにまで、まさかのJ3クラブライセンス交付がされたのではないかと、私はそう感じています。」
〔J1クラブ間ですら格差が広がる〕
「2017シーズンにDAZNがJリーグに参入してきて以来、間違いなくJ1クラブの間でも経済格差が徐々に生じてきているのは事実で、これによりJリーグの形は否応なしに変質してきてもいる。」
「そしてこの格差は、少なくともDAZNがJリーグと放映権契約を結んでいる2026シーズンまでの間に、さらに大きく広がっていくことが予想されます。」
〔大転換期〕
「ここ数年の流れを見る限り、近い将来、少なくともDAZNがJリーグと放映権契約を結んでいる向こう10年弱の間に、名称はどうあれJ1リーグの上位カテゴリーに相当する特別なリーグが出来るであろうこと、既にその準備態勢に入っていることは、十分に想像出来るわけです。」
「その時、J1リーグは、J2リーグは、そして今現在、悲しいくらいに観客を集めることが出来ていないJ3リーグは、どうなってしまっているだろうと。J1リーグが、それでも数万人の観客を集めることが出来ている理由が、日本サッカーのトップカテゴリーであるからというものであるんだとすれば、プレミアリーグが新設された瞬間に、J1の観客数は現在のJ2並みに、J2の観客数は現在のJ3並みに、J3の観客数などもう調査するのも虚しくなるほどになってしまうのか。」
引用:ブログ「11人の群れ」
リプランニング推進サポートチームによる「目標に向けた打ち手(案)」については以下のとおりです。詳しくはまた後日書いてみたいと思います。
①選択と集中の意思決定が必要だが、実現可能性を模索したいもの
(1)視聴拡大のための体制強化 (2)リーグ内組織の最適化による、さらなる価値向上
(3)toC戦略の確実な実行(伝える中身・伝える方法) (4)クラブ&企業マッチング機能の充実
(5)23区スタジアム
②思想レベルの意識転換が必要で、前提となる研究分析を継続するもの
(6)傾斜配分割合の増加 (7)ネーミングライツ解禁 (8)上場解禁
(9)ホームタウン規制緩和 (10)リーグ構造の見直し
③競技の公平性を損なう、もしくは現状の法規制、社会規範からみて事実上困難
(11)ベッティング導入 (12)海外有名選手獲得 (13)海外クラブ所有など
よく読んでみると、「(10)リーグ構想の見直し」は「今年9月末までにリーグとして決めておかなければならない項目で、プレミアリーグというのも出ているが、ここでは一切議題には入っていない」としており、研究分析を継続するとあります。という事はすぐにどうこうというものではなく、報道も観測気球のようなイメージも沸きます。
もしプレミア化が実現してしまったとして気になるのが1部、2部という実質カテゴリとの関係。つまり、新J1は上にもう一つ「プレミア」があるため、実質は2部リーグ。例えば今のファジアーノが新J1になっても、実質2部リーグと変わらず。新J2の所属になってしまえば、実質3部リーグへのカテゴリダウンになります。本当にそれでいいのでしょうか? 「目指せJ1」というスローガンは一体どうなるのか。予算規模がグンと上がり敷居がハンパなく高くなるであろう「Jプレミアリーグ」に対して、「目指せプレミア」となるのか。それは現実的でないスローガンとなるので、岡山をはじめとする地方クラブにとっては好ましくない状況になるのではないでしょうか。
【1部リーグの名称(プレミア的な名称のもの)】
イングランド及びウェールズ:プレミアリーグ、スペイン:リーガ・エスパニョーラ、ポルトガル:プリメイラ・リーガ、スイス:スーパーリーグ、デンマーク及びセルビア:スーペルリーガ、ギリシャ:スーパーリーグ、中国:スーパーリーグ
これ以外はリーグ名がカテゴリ序列とイコールになっているようです。韓国1部リーグは、スーパーリーグから始まり、Kリーグになり、Kリーグクラシックから2018年からKリーグ1になっています。「プレミア」といえば、Vリーグが一時期名称にしましたね。結局、プロ化を模索する中で名前を外して元に戻りましたが。まぁ「プレミア化騒動」については、今回はこれくらいにしておきます。
ちなみにポスト村井チェアマンの話が出てきています。続投して欲しいですが、続投されなければ後任は誰かという事で、候補者は原副理事長か、木村専務理事になるのかな。当ブログとしては申し訳ないですが木村専務理事の就任には反対です。岡山県民として押したいところですが、他の役割を担われるのがいいと思います。詳しくはまた、実際に村井チェアマンが退任される時にコメントしようかな。
Jプレミアリーグ構想関連②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121214
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100730
Jリーグ組織問題関連 (全般):54:53 / 52 / 51 / ㊿ / ㊾ / ㊽ / ㊼ / ㊻ / ㊺ / ㊹ / ㊸ / ㊷ / ㊶ / ㊵ / ㊴ / ㊳ / ㊲ / ㊱ / ㉟ / ㉞ / ㉝ / ㉜ / ㉛ / ㉚ / ㉙ / ㉘ / ㉗ / ㉖ / ㉕ / ㉔ / ㉓ / ㉒ / ㉑ / 20 / ⑲ / ⑱ / ⑰ / ⑯ / ⑮ / ⑭ / ⑬ / ⑫ / ⑪ / ⑩ / ⑨ / ⑧ / ⑦ / ⑥ / ⑤ / ④ / ③ / ② / ①