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北の王者へ コンサドーレ札幌18

2015-07-19 01:41:59 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 フットボールチャンネルを観ていたら、「札幌が誇る敏腕社長・野々村芳和氏。“元選手”の経営哲学、そして小野伸二がもたらしたもの」というタイトルのコラムが載っていました。野々村監督といえば、選手出身の監督さんで、当ブログとしても一目を置いていました。以下、抜粋して紹介。
   
【プロ選手の経験が社長業に活きた】
 1972年、静岡県生まれの野々村社長は、清水東高、慶應大を経てジェフユナイテッド市原(当時)に入団し、2001年に札幌で現役引退。プロクラブの社長に元選手が就くというのは、日本ではまだ少数派だが、プロとして人生を賭けたからこそ見えるものがある。
 J2札幌は、債務超過の解消が急務。単純に、選手にかける金額を減らせばすぐに解決したかもしれないが、野々村社長はそれを実施せず。チーム強化が満足にできなければ試合には勝てず、それによってファン・サポーターが離れてしまうという危惧があるためであり、プロスポーツである以上、結果を出せなければそのクラブの価値は下がってしまうと。
 そうしたクラブの経営状況の中でも、野々村社長のプロサッカー選手としての経験が活き、現役時代、Jリーグは1年契約が普通であり、シーズンが終わればその先はどうなるかわからないからこそ、日々を懸命に生き、新シーズンの契約を勝ち取るために必死。
 そうしたサバイバル精神を自然と身につけたことで、債務超過を抱える札幌の社長に就任しても同じスタンス、つまり1日、1日を無駄にしないよう日々を過ごせた。
【小野伸二がクラブにもたらしたもの】
 札幌の、野々村社長のこれまでの取り組みはユニークなものが多く、例えば社長とのディナーなどの特典がついたチケットを販売したりと、他のクラブがやらないことも野々村社長自らが率先して表に出ていくことで実現。
 更にベトナムの英雄レ・コン・ビンを獲得したことで、東南アジアの国々にクラブを知ってもらうこともでき、マーケットとしても大きな可能性を秘める東南アジアにいち早く目をつけ、選手を獲得。
 そして、J2札幌には現在、小野伸二と稲本潤一の2選手が所属。日本サッカーのレベルを一気に引き上げた黄金世代の中心選手がチームにいることの意味は、やはり計り知れないとか。
 野々村社長が「ダメ元」だったという小野の加入が実現すると、まずピッチ外での効果があった。小野が北海道のメディアに取り上げられることで、必然的にクラブの名前も露出。それによって「ライト層の人たちが観戦に来るきっかけになった」と野々村社長のコメント。
 ピッチ内での変化も当然あり、2012年に最優秀育成クラブ賞を受賞したように、札幌は若い選手が多いチーム。キャリアが浅いうちに小野伸二という本物の選手を目の当たりにすることで、若手は早いうちから自分がやらなければならないことを理解し、成長することができたと締めくくっています。
フットボールチャンネル「J.CHAN」該当記事:http://www.footballchannel.jp/2015/07/17/post97471/ 

 
その同じページの中に、「札幌・野々村社長に聞く!選手から経営者へ、そして小野伸二獲得の理由とは?」というテーマで、野々村社長へのインタビュー動画がありました。一部内容は同じですが、やはり、生の声を聞いた方がよく認識できました。以下、抜粋して紹介。

【J.CHAN「札幌・野々村社長に聞く!選手から経営者へ、そして小野伸二獲得の理由とは?」】
Q:「選手時代に学んだ事で、社長業に役立ったものはあるか?」
野:「選手の気持ちなどは元選手の方が理解できるし、自分のウィークポイントを認めたくない、認めると自信がなくなると、思っているようではダメという事を選手時代に学んだ。選手に若いうちに自分のダメなところを認めろと言えるのは元選手だからこそ。サポーターがいる事で、自分達が持っている以上のものを出せるという感覚がある。サポーターのありがたさは選手経験があるからこそ」
Q:「社長になった時に、クラブのここを変えたいと思ったところは?」
野:「絶対的なミッションは債務超過の解消。当時、クラブライセンスに引っかかる5千万円の債務超過があった。選手の人件費を下げれば解消できたが、そうすれば勝てる可能性は大きく下がる。札幌というチームの価値が下がったなと思われるのは、ブランディングとして良くない。そこで、投資をして回収できるサイクルを作っていかないとというところから始めた」
Q:「経済的にどういう経験を活かせたのか?」
野:「選手時代も今も、個人事業主としてずっと1年契約でやってきたので、ギリギリのところでどうやって生き延びていくかという事には慣れていた。絶えず新しい事にチャレンジしていって、なおかつクリアしていくしかなかった」
Q:「J2のクラブを作るには1年間どれくらいかかるのか?」
野:「J2もいろいろあるが、10億円あればできるが今シーズンはその3倍もあるビッグクラブがやってきた。強化費(選手から監督まで)で札幌は5億円だが、ビッグクラブは15億円とかあるから、J2上下の差が相当大きい。札幌でJ2で8番目くらい」
Q:「強化費は全体の50%を超えたらダメなのか?」
:「札幌は特別なところで、札幌ドームという立派な施設を使うので、売上は15億円くらいかかるが、強化費は5億円くらいしか使えないので、もう少し増やしたい」
Q:「小野、稲本両選手の加入が及ぼした影響は何か?」
野:「小野選手で当然露出が増えたために、ライト層の観戦のきっかけにはなった。若い選手が多いが、若い選手を育てるのに、オフザボールの大事さを学ばせる事ができたと実感した」
Q:「インドネシア人選手は大丈夫か?」
野:「大丈夫ではないか。スポーツ新聞において、今までサッカー記事は少なかったが、インドネシア人選手のおかげで経済面で露出できた。インドネシアに対して、北海道のシティプロモーションができたので価値は大きかった」
Q:「北海道は広い。2つ目のプロチームはどうか?」
:「いいと思うが、簡単ではないという事がわかってきている。札幌はJリーグの中で25から30番目の大きさで苦労しているが、500万人都市で10番目くらいに成長すれば、2つ目がやれるかもしれないと思うのではないか。(J1定着等で)魅力的だと思ってもらわないと、次のチームが出てこないと思う」
「J.CHAN」該当動画:https://www.youtube.com/watch?v=y0KhSM_2sBs&feature=player_embedded 

 
という感じでした。当ブログでも、選手経験のあるクラブ社長には一目を置いています。過去にはJ3鳥取の塚野社長もおられましたが、J2以上ではなかなかおられませんね。そうそう、山雅さんも神田社長がそうでした。今後に注目したいです。
 当ブログで尊敬するJクラブの社長といえば、J1湘南・眞壁会長、J1甲府の海野会長、J1山形の海保理事長。いずれも決して商業主義のみに走らず、文化を作っていっておられる方々。他にはそうですねぇ、J1川崎の武田社長、J1横浜の嘉悦社長、J1広島の小谷野社長、J2水戸の沼田社長も好印象ですね。そしてJ1松本の大月会長ですか。札幌さんの野々村社長には今後も頑張って欲しいし、選手経験のあるJクラブ社長が好ましいというのが新しいスタンダードになって欲しいと思ってみたり。
J2札幌関連⑰:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150218
  〃     ⑯:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140202
  〃     ⑮:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131218
  〃     ⑭:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130809
  〃     ⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130715
  〃     ⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130525

  〃     ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130424
  〃     ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130414

  〃     ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121019

  〃     ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120113

  〃     ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090321

  〃     ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090206

  〃     ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071223

  〃     ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070920

  〃     ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071009

  〃     ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051228
  〃     ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051109

 話は変わり、今日Cスタへ、ファジのホーム徳島戦へ行ってきました。その模様は明日。

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