J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

観客の集客方法について24

2015-07-18 00:02:08 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 先日のFOOT×BRAINで「日本サッカーが強くなるために、女心をつかまえろ」というタイトルの特集が放送されましたあ。観ながら、「これはブログネタだ」と思い、慌てて録画ボタンを押しました。後で見直しましたが、やはり参考になりましたね。以下、抜粋して紹介。

【女性サポーターの増加は、日本サッカー躍進のカギを握っている】
 今回のブレインは、'92年のナビスコ杯からずっとJリーグのデータ調査を続けているという筑波大仲澤准教授、女性の視点からサッカーの魅力を伝えている松原渓スポーツライターの2人。仲澤准教授は、Jリーグや日本代表の試合において、観客動員の推移や観戦動機などを24年にわかり調査。今回は女性に関するマーケティングデータを紹介。
 
視聴者アンケート「好きな選手は?」
女性: 1位:内田選手(シャルケ) / 2位:柴崎選手(鹿島) / 3位:遠藤選手(G大阪)
男性:
1位: 本田選手、岡崎選手、宇佐美選手、柴崎選手
2位: 森重選手、遠藤選手、長谷部選手、三浦知良選手、中村俊選手
3位: 長友選手、石川直宏選手、大久保選手、闘莉王選手ほか多数。
 女性はわかりやすい結果だが、男性はその選手のプレースタイルが好きだからという理由が多かった。男性と女性ではこのように、サッカーの見方も大きく違う。
   
【女性観戦者の推移(%)】
 ブームの陰に女性あり。Jリーグ開幕当初は女性のパワーで盛り上がった。流行に敏感な女性は熱しやすく冷めやすい。その後は開幕ブーム後の減少、日韓W杯で一度盛り返すが、W杯後の減少というのが特徴に出ている。
 ブームとともに減少傾向にある女性層。それは観戦歴別の女性比でも顕著に反映。長くなるほど、女性の割合は低下。新規客の観戦動機は圧倒的に「誘われた」「チケットもらった」というものが中心。女性の方が誘われる比率が高いが、定着する割合は女性の方が低い。新規女性層の定着は、観客動員数増加につながる。女性層を定着させるためには?
 女性ファンの心をつかむポイント 「確実なもの」が大事。いい試合を観たいと思って来場したが、ダメな試合内容だったら、その日が台無しになったという感覚。どうやったら試合がはずれても、その日が楽しめたと思ってもらえるか。そういう保険をいっぱいかけたい。その確実なものとしては、スタジアムグルメやファンサービス、交流イベントなどが該当。そういうものの保険をかけるように考えるのが女性の特性。
 
【プレミアリーグ スタジアム調査が示す男女の特徴(2014)】
 男性:邪魔されずに試合を観戦したい / 女性:wifiなどネット環境を求める(試合を観ながらでも誰かとつながっていたい)
 女性は情報収集能力が強く、好きな選手がいるとすぐにネットで調べたりとか、そこから派生してまた違う選手を追ったりとか、はまるとすごい特徴がある。そのためには時間もお金も惜しまないが、撤退する時は早い。
   
【女性ファンの割合が最も多いのはJ1鹿島】
 クラブ別女性比では1位はJ1鹿島で46.1%で1位。その大きな要因となっているのがカシマスタジアムのトイレの数。2001年改修工事の際に女性客を意識して、女性トイレを、53個から285個と6倍増設。そのために、ハーフタイム中、試合終了後のトイレ行列が余り無い。入口と出口を分けて動線もスムーズ。トイレ環境に気を使っている事がよくわかる。
 試合前にスイーツを食べながら選手や女性サポーターと交流できる、女性お一人様専用チケット「姫チケ」(期間限定)を販売し、女性サポーターに好評。ホスピタリティの向上を意識する事で、女性サポーターが増加。女性はホスピタリティが重要。
     
【飲食サービスの優れたスタジアム(2014)】
1位:県立カシマサッカースタジアム(J1鹿島) / 2位:IAIスタジアム(J1清水) /3位:日産スタジアム(J1横浜)  
4位:NDソフトスタジアム山形(J2山形) / 5位:フクダ電子アリーナ(J2千葉) / 6位:埼玉スタジアム2002(J1浦和) 
7位:岐阜メモリアルセンター長良川競技場(J2岐阜) / 8位:等々力陸上競技場(J1川崎) / 9位:山梨中銀スタジアム(J1甲府)
10位:味の素スタジアム(J1・F東京、J2東京V)

スタジアムへのアクセス時間(2014) Jリーグ平均:51.3分/カジマスタジアム:104.1分
 平均時間の倍かかる遠いところから来てもらう事は、スタジアムにいる時間を長くしないと元が取れない。J1鹿島は試合開始の3時間前に開門。3時間+試合2時間=5時間をスタジアムに滞留。試合開始まではスタグルを楽しむという事で、カシマスタジアムには常設の飲食店が多く、女性を意識した企画の売店もある。
   
【女心をつかむための活動を実施しているクラブ J1神戸】
 今年の4月から、女性向けファンコミュニティ「KOBE Vi女」(一般サポーターから選ばれた20名)を立ち上げ。そのメンバーが観戦風景やおすすめグッズなどの写真を投稿。グルメやスイーツなど女性目線の企画で活動。
 
【女性ファンの心をつかむポイント 母親目線】
新規女性観戦者
独身:53% 平均年齢:25.9才、友人と:58% / 既婚:47% 平均年齢:43.0才、友人と:83%
ほぼ半々という事で、若い女性客だけでなく、子どもがいる母親世代も注目している子事が、女性客定着につながっている。
   
【女性のつながる力に期待】
Jリーグ女性観戦者のファン・コミュニティ
リアル・コミュニティ(35%)  : スタジアム仲間:いる / ネット仲間:いない / 観戦頻度:15.9回/年
デュアル・コミュニティ(19%): スタジアム仲間:いる  / ネット仲間:いる   / 観戦頻度:18.3回/年
ノン・コミュニティ(43%):     スタジアム仲間:いない/ ネット仲間:いない / 観戦頻度:  8.2回/年
ネット・コミュニティ(3%):        スタジアム仲間:いない/ ネット仲間:いる   / 観戦頻度:12.8回/年
 このうち、デュアル・コミュニティは年間18.3回観戦に来ているので、その層を育てる事が重要。また、ネットでの交流が無くても、現場での交流があれば観戦頻度は倍近くなるという傾向もあり、女性の立ち話持久力にも期待し、つながる力に注目。それが強くできると強力な「試合内容に左右されない保険」になる。試合が面白くなくても、あの人に会えたとか、そういう事が重要になる。
 ・既存のサポーターが新規サポーターを受け入れる → コミュニティ拡大
 ・女性視点を運営に入れていくと、運営レベルが上がる。
なでしこのサポーターも女性が多い。試合後に握手できたりと、選手との距離感が近い。

 という内容でした。なるほどなと思わせる内容ばかりでしたね。男性客は女性客に引き付けられてくるため、女性客を狙えというのは昔からいろいろなシーンで言われてきた言葉でした。女性は情報収集能力が強く、好きな選手がいるとすぐにネットで調べたりとかという話ですが、そういえば確かに女性はすぐにスマホで調べものをやっている人多いと思います。LINEはもちろん、フェイスブックやツイッタ―なども情報ツールとして、積極的に利用している人多いと思うし、つながり力というのはうなずけます。という事は、女性が強いどのSNSも重要であり、LINEだけとかという発想はこれらに逆行した発想でなのかなと。LINEはどちらかといえば縦のつながり、FBとツイッターは横のつながり。この特集で言うのは後者でしょう。
 せっかくLINEをやり始めたので、フェイスブックと言われても今さらLINEを辞められないし・・・という価値観には首をかしげざるを得ません。フェイスブックやブログを書くと、ツイッタ―が連動して自動投稿になるというやり方もあるし。
 ちなみに神戸さんの「KOBE Vi女」は、フェイスブックページとInstagramのSNS事業ですね。ここでもSNSがいかに武器になるのかがよくわかりました。ふと、フェイスブックをやっていないところって・・・

 あと、観戦者調査でのスタグルに関する調査が出ていました。そういうテーマでの調査も行われていたのですね。J1やJ2のクラブがズラッと並んでいましたが、あるかなとファジフーズで有名なJ2岡山の名前を探して観ましたが、ベスト10には何回目をこすって見ても見当たらず。普段あれだけファジフーズが露出されているのに、本当に意外でした。10位台に出てくるのかな。顔ぶれをみると確かに、以前にJ's GOALのスタグル特集で出てきた常連さん達。しかもご当地グルメの重鎮さん達。すぐにどこにどういうメニューがあったか浮かんでくるくらいに。こうして見ると、個人的にスタグルのあり方というのを再認識させられた気がしました。
 また、上にあるようにカシマサッカースタジアムで合計5時間を過ごすスタイルもあれば、対して駅から近いために合計2時間ちょいを過ごすスタイルもある。今まではJリーグの上の方で「駅前スタジアム」を強調されていましたが、鹿島さんの事例を観て、必ずしも近ければいいというものでもない事が良くわかりました。この辺が、一時的な出来事(宮間主将で言うと「ブーム」)に終わるのか、文化になるのかと思ってみたり。ぜひ、次の東京出張時にはスーパーひたちに乗って、鹿島に行ってみたいな。遠いけど。

コメント
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