kasaruの今日も有り難う

僧侶歴46年。講演依頼受付中
サルコイドーシス・バセドウ病の旦那
岡山へ就職長男23歳
アペール症候群次男19歳

人ごとでは・・・

2006-02-16 | Weblog

3人にひとりが 癌に成る時代。

長寿の国だからこその 陥る病。。。

昔からなかったわけではなく、フルオープンの開示に

「あ!あなたも??」とわかるわけで。

人は必ずこの世と別れなければならない定め、

唯一 全ての人が共通している 平等。

癌告知も ひと頃よりは、クリアにすることで

受けられる治療や家族の会話も大幅に増える。

中には本人の為とウソぶいて 騙し病を作り出す。

「家の人は気が小さいので告知したら

かえってダメになる!」とか

「まだ こどもだから 可哀想で・・」と

本気で話すひとがいる。

それが当事者の常々の心なら 何も言うことはない。。。が

実は当事者よりも 家族にその人を支える自信がないから

言わないだけなのである。

まさに 病になっていない身の保心の為。。。

そのことが 全ての人に苦しみを生み出すことを

考えられない 無知な発想である。

ウソは ウソしか産み出さない。

誰の人生でもなく 己の人生の出来事を周りが知っていて、

当の本人が知らないというのは 何事においても不利なこと。。。

自分のことを知っていれば 長さの問題ではなく 

人生の設計を立て直す、練り直す有効な 

時間を持つことが出来る。

こどもだからといって 親のエゴをかざしてはいけない。

人生は 何時・何処で命を終えるかなんて 今も

誰にもわからないし、決められない。

運命なんてことばがあるとしても、事後解釈に過ぎないし、

過ぎてしまえば 何とでも言える。

癌になった人や不治の病での余命宣告を受けた人だけの

問題ではなく、無駄にしていい命は一つとしてない。

確かなことは 愛する人といつかお別れしなければならない

ということだけ・・・・誰でも・・・

たまたま 病で執行猶予を与えられただけで、

別に特別なことではない。

ある人は「むしろ 時間を決めてもらって けじめがついた!」

と言い

「ダラダラ過ごしていた時間が 愛おしく、何事も感動出来る」

とも言っている。

受け取り方は夫々で 全ての人が往生際が良いわけでも、

潔いわけでもない。。。悲観し、自分の運命を呪う人もいる。

簡単に死を容認出来る人なんて いるはずはないんだから・・・

でも なんで執行猶予を言い渡される前に、

愛する人をなくす前に 何かが出来なかったのか?

残された人の心は 思い出したように乱れ、己を責める。

当然の想いだろう。

しかし、どんな事態が待ち受けていようとも、

日々の精一杯の「有り難う」が 心を救うことは

間違いない!!

「愛してる」のことばも 「幸せだよ」のことばも

忘れてはいけない。

どれだけの時間いられたかよりも どんな時間を過ごせたか。

姿・声が直接せずとも 生きていける力を家族同士

日頃から与え合って欲しい・・・

この命に 感謝!

いつ お別れしても笑顔で「有り難う」と

手を合わせられる人生を・・・お互い持ちましょう!!