kasaruの今日も有り難う

僧侶歴46年。講演依頼受付中
サルコイドーシス・バセドウ病の旦那
岡山へ就職長男23歳
アペール症候群次男19歳

空は・・・

2009-10-30 | Weblog
浜松の空は何処までも青く、途中の富士山が見えなかった事を除けば気持ちのよい1日でした。
病院について先ず驚いた 事は、玄関先にホテルの様なドアマンならぬ若い女性が、

車の乗り降りに際して、介助してくれるということ・・・

それも1人ではなく3人も、次々に訪れる関係者やタクシーの側に立ち、

挨拶と同時に笑顔をくれました。

次に感心したことは、病院内の様々な案内表示板に、

ホスピスという字が明記されているということ。

最近は色んな形で「ホスピス」を知る機会が増えましたが、

やはり 癌=ホスピス=死 というイメージを拭えないところはあります。

ともすれば 一番避けたい部分でさえあり、あえて見ないでいたい部分でもある中、

内科、整形外科、ホスピス・・・と区別無く表示されているというのは、

ある意味新鮮でさえあります。

この三方原病院は日本で初めて「ホスピス病棟」という形をとり、

認められた病院でもあります。

今では200あまり(総合病院の一部あり)で「ホスピスケア」を行っている施設はありますが、

1981年たった3床からのスタートだったそうです。

この病院では一切抗ガン治療を行わない(諸事情により透析患者もNG)という決まりのもと、

訳30人ほどの患者さんを受け入れています。

基本はキリストの教えですが、個人の宗教観などは全く関係なく、

望む人があれば力になりたいという理念。

口では簡単に言いますが、なかなか平坦ではありませんね。

ここに入院される方は全ての人が覚悟を決めて来る人ばかりではなく、

大半の人は、いつかは自宅に帰れる希望を持ち、

自宅での介護に限界を感じ相談に来るそうです。

まだまだ 「ホスピス=緩和ケア」のイメージは伝わりにくく、

この辺りも一般病棟内で最後を迎える人は少なくありません。

ホスピスの良いところは、本人はもちろんですが、

その人を取り巻く家族にも心を配る人がいるということ、

病だけを見るのではなく、患者の人生をも見る姿勢には、只只 感心します。

浜松駅からタクシーで¥4000のところに位置し、

少々 利便性に欠けるところはありますが、

ゆっくりと時間が流れているのを感じられる病院でした。
あ! もう一つびっくり したのは、

今回8名での見学申し込みをし、見学の前に「ホスピス」について、

スライドを使ってのセミナーが小1時間あったのですが、

後から聞いたら1人¥2000の料金が徴収されたとのこと・・・

きっとこうして集めたお金は、患者さんのために有効に使われる?んですよね

最後は複雑な心境で締めくくる結果になりましたが、

勉強になった1日でした。