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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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読売新聞で、「笑っていいとも」終了について解説

2013年10月24日 | メディアでのコメント・論評


「いいとも」来春終了
タモリさん 生放送中に公表

フジテレビ系のバラエティー番組「笑っていいとも!」が来年3月で終了することを、司会のタモリさん(68)が22日の生放送で明らかにした。1982年に登場、日本の昼休みを彩った番組の終了は、テレビ視聴のあり方が転機を迎えた象徴ともいえそうだ。

「いいとも!」には日替わりでタレントや文化人がゲスト出演。「友達の友達はみな友達だ」と、リレー方式で知人を紹介する「テレフォンショッキング」などのコーナーが人気を呼んだ。

88年には最高視聴率27・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録、単独司会者による生放送の長寿記録として2003年度版のギネスブックに掲載されたが、最近は10%未満の数字で推移していた。

この日で7947回となる番組の終了間際、ゲストの笑福亭鶴瓶さんから「終わるってほんま?」と尋ねられたタモリさんは、「来年の3月いっぱいで『いいとも!』は終わる」と答えた。そして「この番組で、初めて芸能人として格好が付いた。感謝してもしきれない」と語った。

フジテレビ広報部は、「視聴率は同時間帯で今も1位だが、番組改編は視聴率だけで決まるものではなく、編成局とタモリさん側が話し合って決めた結果」と説明している。

碓井広義・上智大教授(メディア論)は「フジテレビが80年代以降に進めた『楽しくなければテレビじゃない』という“軽チャー路線”の象徴だった」と分析。

「サラリーマンも昼休みに社員食堂で見るなど、リアルタイム視聴の申し子と言える。タモリという卓越したホスト役がテレビとお茶の間の距離を縮めたが、ブログやツイッターが広まった今、番組は役割を終えたのではないか」と話している。


(読売新聞 2013.10.23)


・・・・この番組が始まった当時、タレントや俳優の素顔を垣間見ることのできる番組は、あまりありませんでした。

実際、ある時期までの「テレフォンショッキング」は面白かった。

しかし、現在は単なる映画のPRや番宣の場になっています。

また、タレントや俳優が、自らブログやツイッターといったツールを使って発信するのが当たり前の時代でもあります。

そして、「テレフォンショッキング」以外のコーナーは、タレントたちが真昼間にただ遊んでいる、バカ騒ぎしているようにしか見えない。

いや、それも景気のいい時代ならともかく、今の時代の空気とは、
すでに合わなくなっているところがツラい。

よくぞここまで続けましたね、というか、遅すぎる幕引きではありますが、ようやく引けたという意味で、メデタイお話なのです。