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明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

アートとライフの重さ

2008-08-22 22:47:28 | 
    ぼくたちのイマジネーションは、
    人間が生き残るための偉大なる希望なんだ。

             ―1983年 キース・へリング


今回、山梨に行くことになったとき、どうしても行きたい場所があった。
それが、『中村キース・へリング美術館』だ。

キース・へリング。
1990年、エイズで死亡。

1980年代、日本でも彼のアートが流行り、
またエイズの代名詞みたいにも使われた。

私はあまりにも絵心のない人間なので、
自分が絵を観る時のことをおおっぴらに書くのは恥ずかしいのだが、
自分の感性を揺さぶる、好きなアーティストは何人かいる。
その一人がキース・へリングだ。
山梨に彼の美術館があると知って、どうしても行きたかった。

結論から言えば、久しぶりにアートを見て感動した。
自分がなぜ昔から彼のアートに惹かれて止まなかったのか、
その意味を再確認できたような気もした。

生と死。
そして、狂気。

いつもプリント画やポストカードなどでしか見ていなかったへリングの本物のアートは、とにかく凄まじかった。
絵の一つひとつから、彼の想いがあふれ出てきて、少し息苦しいほどだった。

また、この美術館に作品を寄贈している中村和男氏の、へリングに対する想いが中途半端でないこともよくわかった。
へリングの作品を愛し、理解していなければ、この美術館を作るのは無理だっただろうなと思える構成。
建物、壁や天井の色、空間の使い方、作品の向き。
全てにおいて、へリングの作品を際立たせていた。

へリングを好きになったのは、高校の終わりか、大学生くらいの頃だったと思う。
あの頃の自分の年賀状には、へリングの絵を使ったりしている。
何に惹かれたのか、今では説明がつかないのだけれど、シンプルな線と奇抜な色使いの中から見え隠れする、生と死と、狂気の世界が好きだった。

白い人間が、黒い人間の両腕を縛り、
剣で腹をえぐる。
そのえぐられた腹の穴の中を、犬が何匹も通り抜ける。

見たままを言葉にしてしまうとなんともグロテスクだが、
それがヘリングのシンプルな線で描かれると、
なんともシュールな世界に変わり、引き込まれる。
「何を伝えたいのか」
それを考え、何かを得たくて、いつまでも見つめてしまう。

この意見には誰も賛成してくれないと思うが、
楳図かずおの世界にも似ている。
私が感じるところの。
私が楳図マニアなのと、ヘリングに惹かれるのとは、
私の中では何かつじつまが合うのだ。

この美術館、環境もとてもいい。
小淵沢の森の中にある。
近代的でスタイリッシュな建物だ。
作品の見せ方も面白いので、ヘリングに興味がない人でも、ある程度楽しめるのではないかと思う。
山梨へ行った際には、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
(夫も最初は興味なさそうだったが、帰りにお土産ショップでヘリングのベビーの絵がついた押しピンを買っていた。会社で使うそうだ)

しかし、残念だったのは、結構この日、腰が限界だったこと。
もっと長く見ていたかったのに、立っているのが辛くて、ちょっとダウン。
いつかもう一度行ってみたいなぁ。

   制作することだけがすべて。
   アートはライフよりずっと大切だ。

            ―1987年 キース・ヘリング
 

淡路島へ

2008-06-29 01:04:43 | 
2週間ほどバタバタしていて、ゆっくり書く暇がなかったのだが、今日は淡路島に行ったときのことでも書こうかと思う。

私の誕生日に彼は出張で、何もしてあげられなかったと責任を感じ、この1泊旅行を企画してくれた。
いいダンナさんです……

今回はレンタカーで島を回った。
最初に行ったのは、県立淡路島公園。
紫陽花の谷があるということで、行ってみた。
紫陽花って好きだ。
(さっきから何度も「紫陽花」を打ち間違えて「味わい」としてしまっている。なんて食いしん坊なんだ!)



どこまでも紫陽花の道が続く。
それだけで嬉しくなる。

お昼ご飯は淡路牛を食べた。



やわらかくてうまい!
30分くらい待ったけど、待った甲斐ありといううまさだった。

この日はペンションを予約していたのだけど、
その前に淡路島唯一の遊園地、「ONOCORO」へ行った。
まあ、この遊園地自体を評価しろと言われたら微妙なんだけど、でも彼と一緒にいるといつも楽しい。

乗り物は子供向けだったのだけど、世界の名建築や遺跡のミニチュアがあって、それは面白かった。
↓万里の長城



↑凱旋門。

なんか、人も少なくて、言い方が悪いと「さびれている」んだけど、普段忙しくしている私たちにはゆったりした時間が流れてとてもリフレッシュできた。

印象的だったのは、漫才師のますだおかだの増田が歌手デビューしたのだが、それが「淡路島」という曲名で、延々と園内にその曲が流れていたことだ。
すごいなぁ。
淡路島をあげて売り出しにかかっている。
もう覚えちゃったよ……

その後、ペンションへと向かった。
信号待ち。
車の中からふと前を見たら、あやのダンナさん、としくんに似た人を発見。
「なんか、としくんに似てる人おるなぁ……。まあ、ああいう人、結構いるよね」と思ってみていたら、その後ろに女の人が……

あや!!!

間違いない。としくんとあやだ!!

こういう思いがけないハプニングに対応できるほど私は冷静な人間ではない。
窓を開けて呼べばいいのに、なぜかフロントガラスをバンバンたたいて、
「あや!あや!」と呼んでいた。

しばらくして我に返り、そうだ、窓を開ければいいのだと、窓を開けて
「あや~!!!!」
と呼んだら、あやととしくんが「おおー!」と気付いてびっくりして飛んできた。

こんな偶然ってある?

淡路島だよ!!
そりゃ、カリブ島とかじゃないけど、でも、淡路島で偶然親友に会うって、一体どういうことなのか。

二人を車に乗せ、とりあえずバス停まで送る方向で。
車中で話したところによると、淡路島で売っている「たこせんべい」を買いにきたのだとか。(なんで淡路島に買い物やねん!

あやと二人で「運命や!」と感動した。

だって、あの信号待ちはうちの車が先頭だったから、ほんの数秒違えば青信号で通り過ぎていたはずなのだ。
同じ場所にいても顔を合わせることなどなかったかもしれないのに、ほんの数秒のタイミングで同じ地点に居合わせた。
この偶然を必然とは言えないだろうか?

ふたりに「たこぜんべい」の試食品をもらい、バス停まで送って別れた。
別れた後も、しばらく興奮が止まらなかった。
あの二人とは、きっと一生付き合うことになりそうだ。
そう確信。

夫と二人、興奮しながらペンションへと再び向かった。

ペンションはとてもかわいらしいところだった。


部屋もとっても広くて素敵



彼が冷蔵庫を開けて、
なぜか「シャンパン飲む?」と聞いてきた。
冷蔵庫に入っていたのだろう。でも、だいたいこういうところの飲み物は高い。
それで、「いや、シャンパンはいいわ」と言ったら、急にへこみ出した。
「何?!」

見ると、テーブルの上に、グラスとメモが……


お誕生日おめでとうございます。
ご主人様からのシャンパンの贈り物が冷蔵庫に入っています。
どうぞお楽しみください。
と書いてある……

は、はやく言えよ~
この後、彼をなだめるのが大変だった。

なんとかご機嫌をとって、夕食会場へ。

元一流ホテルのシェフだということで、食事は期待していたのだが、まあまあというところだ。


いや、決してまずくはない。
むしろ美味しい。
ただ、一流フレンチというよりは、美味しい家庭の洋食という感じだった。
それはそれでもちろんよかった。

とにかくボリュームがたっぷりだったし、記念の写真撮影もしてくれて、サービスもバツグン。
泊まっているのも私たちを入れて3組だけで、落ち着いた雰囲気の中、楽しい食事を味わった。

その後は、お風呂へ。
このお風呂がすごーーーくよかった
ペンションのお風呂だからと期待していなかったのだけど、和風の広いお風呂を貸切で(それも湯船2つ!)、なんだかすごく楽しんだ。

部屋に帰ってから、どうせペンションでは酒などないだろうと、
「ウイスキー持ってきてん
と小瓶を出したら、
「俺も持ってきた
と大瓶を出した彼。


いやはや。
酒飲み夫婦の恐ろしさよ……

まあ、その後は楽しい宴会になったのは、言うまでもない。

な、なんやんねんな……

ちなみに、あやにもらった「たこせんべい」がいいおつまみになった。

翌日。

朝から「イングランドの丘」へ。
CMもやっていたから知っていたのだけど、ここにはコアラがいる。
私はコアラって見たことなかったので、めちゃくちゃ楽しみにしていた。
「あー、コアラって、かわいいやろな、どんなんやろな~
とずっと楽しみにしていた。

イングランドの丘へ着き、まず最初にコアラのいるところへと走っていった。

え!


コアラ、確かにいた。
木にしがみついて、じっとしている。

か……かわいくねぇ……
なんか違う……。

ものすごい落胆振りを見せた私を見て、彼も動揺
「かおり、コアラ、見たかったやろ?」
「うん……」
「あんなに楽しみにしてたよな?」
「うん……」
「ど、どう?」
「……」

かわいくねー!!
(好きな人、ゴメン)

肩を落とし、とぼとぼ歩いて、コアラ館を出た。
なんか、想像していたのと違った……。

でも、そこに待ち構えていたのは、こんなかわいい鳥のヒナだった。


可愛い~

この後も、うさぎや羊を見て、やっとご機嫌になった。
やっぱり見慣れた動物のほうがいいのかなぁ。
コアラ、ごめん。
お前に罪はない。もちろん。

孔雀も見た。
子供の頃以来、久しぶりに羽を広げた孔雀を見た。
やっぱりすごいなぁ。本当に美しい。


イチゴ狩もした。
とりたてのイチゴを食べて、めっちゃ美味しかった。


それから、淡路島の端っこまで車で走って、「うずしお」を見た。
船に乗って見るのだが、すごい迫力!


寒かったけど、大満足だった。

そして、淡路島の旅のラストは、お寿司屋さんへ。
私の美味しいものアンテナをフル作動させてひっかかったお店だ。

寿司 新月
洲本市本町5-2-30
0799-24-4025
木曜定休



高下駄にねじり鉢巻のご主人が握ってくれる。
高そうに見えるが、かなりリーズナブル。
なのに旨い。


↑刺身の盛り合わせ


↑もずく。
こんなもずく見たことない!青くて太くて、その食感すごい!


↑生きたエビをさばいてくれた。塩でいただくのがうまい。


↑アジ。めちゃうま。
基本的にアジとかイワしとか好きなんだよなぁ。


↑6月になって、ウニ解禁!
赤ウニ……。ミョウバン臭くなく(あたりまえか!)、うまい。
こういうところだと、安心してウニを注文できる。
信頼できるところじゃないと、ほとんどウニなんて食べられなたもんじゃない。


↑あなご。やっぱりね。
ふっくらして美味しい~

これ以外にもかなり堪能。
結局、1品ものが3品と、寿司を二人で24貫。お酒1合(彼は運転していて、私しか飲めないので)。

こんなに旨くて一体どれくらいとられるんだろうかとびびっていたら、
なんと2人で12000円いかなかった。
一人6000円?!

一人1万円は覚悟していたので、拍子抜けするほどだった。
寿司だけ食べに淡路島に来てもいいなぁと思ったほどだった。

ご主人もすごくいい感じで、私が写真を撮っていたら、
「最近はこっちが何もしなくても、お客さんがインターネットで勝手に宣伝してくれるから助かる。お客さんも、よろしく頼むよ!」
と、写真のキャプションまで考えてくれた(採用してないが)。
勝手に宣伝されるのを喜ぶ店というのは、もちろんいい評判しかないからで。
私も今こうやっていいことしか書いてない。
ご主人も素敵で、内容のわりにリーズナブルなのにこだわりがあって、いいお店だった。

この旅で彼を見直した。
運転していたので、ペンション以外で一切酒を飲んでいない。
当たり前だけど、かなり我慢したはず……。

とても楽しい旅だった。

家に帰るやいなや、彼がビールの缶を開けたのは言うまでもない(笑)

淡路島旅行記 ~予告編

2008-06-16 11:15:07 | 
先週の土日は、夫と2人で淡路島へ1泊旅行へ。
美味しいものをいっぱい食べ(また太った!)、
劇的で運命的な出会いもあり(これはびっくり!)、
なんともいい旅だった。

いろいろと写真を紹介しながら旅行記を書きたいのだけど、
仕事が全く片付く気配なし……。

今朝も7時から仕事しているのだが……。
夜中12時までかかりそう。

とりあえず、「紫陽花の谷」の写真だけ。
紫陽花好きの私としては、とても素敵な時間でした。

沖縄旅行記 その4

2007-10-25 21:56:36 | 
<第4日目> 10月7日 沖縄大好き!

今日の午後の飛行機で大阪へ帰る。
最終日は朝から快晴。
結局、雨で何かができないとか、困るとか、そういうことは一切なく、予定していた行きたいところは全部まわれ、良い旅だった。

やっぱり祝福されてる?!(笑)

今日は首里城へ。
日曜日、それも3連休の真ん中の日とあって、すごい人だった。
いつも思うことだけど、「人が多い」といろんなことが台無しになる。

だから、もしかしたら、人がこんなに多くなければもっと違った感想をもったかもしれないが、首里城はイマイチだった。
特にピンとくるものもなく・・・。
ああ、そうなの、へぇー、という感じ。

ブルーシールでアイスクリームを食べたが、これもまたイマイチで。
その後、沖縄そばを食べたが、さらにこれもイマイチで。

ずっと楽しくて、ずっと美味しかったのに、最後の最後で「なーんかなぁ」という小さな不満が残って終わってしまった。

でも、トータルすれば、この沖縄旅行はとても良かった。
1キロは太ったと思う。
でも、いい!美味しかったから!

これで、全国47都道府県を制覇。
「南の島」が好きじゃない私は、沖縄だけは行くことはないかと思っていたが、来て本当によかった。
沖縄が大好きになってしまった。
できることなら、毎年行きたい。

旅はいい。
それもやっぱり国内がいい。
日本のあちこちを巡っていると、自分がどんなに小さな世界で生きているかに気付かされる。
何も世界へ出て、大きなものを目にする必要なんて全くない。
日本という国は、本当に豊かな文化があって、それを守って生きている人たちがいる。
同じ国民でありながら、自分はそのほとんどを知ることもなく生きているということがよくわかる。
それは、あまりにももったいないことだ。

美しい場所はたくさんあるし、ソウルに響くような文化もたくさんある。
人々は、皆、自分の場所で生活をする。
それを、旅人はほんの少しだけ垣間見る。
だけど、垣間見た瞬間、新たな感動や考え方が生まれ、そして、自分の生き方を見つめ直せる。
日常へと戻ったとき、それは確かに自分の力となる。

自分の生きる場所を「知る」のだ。

彼が、共に旅をしてくれる人でよかったと思う。

次はどこへ行こうか。
岩手の山も、山梨のウイスキー工場も、私を手招きしている。
松尾芭蕉みたいだなぁ。
旅の中で生き、旅の途中で死んだ先人たちに、私も少し憧れているのだ。

沖縄旅行記 その3

2007-10-25 21:17:58 | 
<第3日目> 10月6日 友よ・・・!

台風大接近!!
さすがに朝起きると窓の外はどしゃぶり・・・。
「今日は室内で遊べることせんとあかんなぁ」とがっくりした2人であった。


このホテルは、ロビーから見える景色がこんなの↑で、
本当に海岸沿いに建つ。
晴れていたら少しビーチで遊んでからでかけたかったが、それもムリ。
サーターアンダギーを食べて、とりあえず出発!

だが、ホテルをチェックアウトし、出る頃には雨もあがり・・・。

「祝福されてる!

バカップルの私達は、「うちら、祝福されてるんやなぁ」「ほんまやなぁ」なんて言いながら車を走らせた。
(ちなみにこういうことを言い始めたのは、ロマンチストの彼である)

今日は雨の予定だったから、最初は行く予定でなかった「ナゴパイナップルパーク」へ向かった。
パイナップルが食べ放題らしい。

たいして期待もしていなかったのだが、これが意外に楽しめた。
園内に入ると、パイナップルの形をした乗り物に乗せられる。
スタッフはついてこなくて、二人きり。
自動でそのパイナップル号は動く。

なんということはない。
パイナップル畑のようなところを1周するだけなのだが、パイナップルが実際になっているところなんて見たことがないから、ちょっと嬉しかった。
パイナップルって、木になるんじゃないのね!!

1周すると、なぜか貝殻博物館へ誘導される。
パイナップルパークなのに、なぜ?!

そして、順路は自然にお土産コーナーへ・・・
しかし、このお土産コーナーがすごいのだ。
すべて試食・試飲したい放題!
パイナップルワインも4種類飲み、シーサンジュースも飲み、その後、カステラやらパイやら、クッキー、チョコ、タルト・・・。もう何でも食べ放題!
こういうとき、自意識過剰の小心者の私は、ちょっとへこへこしてしまうのだが。
なんか買わないと申し訳なくなって、シーサンジュースを購入。
・・・まんまと敵の商法にはまっている!

その後はパイナップルがむいてあって、これも食べ放題。
そして、パイナップルジュースまで。
試食でお腹がいっぱいになったのは初めてだ。
お得感がすごくて、かなり満足した。

なのに、次は行きたかったカフェへ。
「Cafeくばや~」というのだが、山の中にある一軒屋。
テラスが広くて、とても気持ちがいい。
そこで、アイスコーヒーと、ピザと、チーズケーキを食べた。
どれもこだわりの手作りですごく美味しい。


しばらく、テラスでゆったりとした時間を過ごした。
とてもいいお店だった。

次は、もうすっかり雨もあがっていたので、あきらめていた「ビオスの丘」に。
ジャングルみたいなところを船に乗ってぐるっとまわれる。
船でアナウンスしてくれるお兄さんが、ディズニー出身かと思うほどなかなかのエンターテイナーで。
思っていた以上に楽しかった。



あとは、熱帯雨林のようなところを散歩するのだが、ハンモックを発見!
寝転んでみた。
2つあったので、彼も寝転んだ。
他には誰もいなくて、風と木々の音だけが聞こえて、とても静かだった。

目を閉じて、風を感じて。
自分の心の一番奥深いところまで入って。

一瞬、自然がぐんと近くなった。
「近い」というより、自分「そのもの」になった。
とても不思議な感覚だった。
自分もこの木も風も空も、全部ひとつだったことを「思い出した」。

子供の頃はとにかく人間に興味がなくて。
いつも庭の花の中に混じっていた。
そこが自分の居場所だった。
植物とばかり話をする、ちょっとイタイ子だった。
早く生まれ変わって人間なんかやめて花になりたいと、そればかり思っていた。
そういうアブナイ子だった。
物心ついてから、7歳くらいまでの話だ。

知恵の実を食べたアダムとイブのように、知識を得ていくにつれ、大切なことを忘れていった。
人が好きになり、また嫌いにもなり、少しずつ庭へ行かなくなった。

だけど、思い出したのだ。
それは、本当にあの頃と同じ感覚だった。

彼にハンモックをぶんぶん振られ、現実に戻ってきたけれど、ほんの一瞬、魂がどこかへ旅をしているようだった。

またしばらくあんな体験はできないだろうなぁと思い、残念だった。
沖縄はなんかすごい。
パワーのある場所だなぁ。

その後は、もうすっかり晴れていたので、また別のビーチへ。
今度は浮き輪を買ってもらって、浮かんで楽しんだ。
でも、やっぱり波は高くて、乗り物酔いしやすい私は、浮き輪で波に揺られているだけで酔ってしまった。
だから、あまり長い時間はいられなかったけれど、それでも充分に楽しんだ。

この日は夜、また原田くんと会う予定だったので、急いで「やちむんの里」へ。
沖縄の焼き物をする人たちの集落だ。
器好きの私としては、ここははずせない。

もう夕方だったから、人も少なくて静かだった。
沖縄の焼き物って好きだ。
書くのを忘れていたが、前日は宙吹きガラスをやってるところも行ったのだけど、ガラスはいまいちだなぁ。
あのぼってりした感じが、どうも好みじゃなくて。

だけど、焼き物はいい。
欲しいものはいろいろあったのだけど、持って帰るのも大変だし、お金も底をついてきていたので、自分のマグカップだけを購入。
(これはもう1つ買ってきたらよかったと後悔している)

急いで那覇まで行き、最後の夜を過ごすホテルへ。
ここも新しくできたばかりのホテルで、とてもモダンでキレイだった。

原田くんは仕事がなかなか終わらなくて、結局会えたのは8時も過ぎていたのだけれど、それでも頑張ってきてくれて嬉しかった。
沖縄料理の美味しいお店に連れていってもらい、いろいろ食べた。
やっぱり地元に長く暮らしている人がいると、料理の説明もしてくれるのでありがたい。
私のお気に入りは、フーチャンプルー。


食感もよく、なんぼでもいける感じだった。
泡盛も自分ではよくわからないのだが、原田くんが美味しいのを選んでくれ、それを飲んだらびっくりするほどうまかった。

ビール飲んで、泡盛を4種類くらい飲んで。
私は全く平気だったのだけど、彼が酔っ払った。
1日、車を運転して、疲れていたからかもしれない。
でも、とても気持ち良さそうだった。
原田くんに会えて、ゆっくり話もできて、嬉しかったんだろうな・・・。

その後、カラオケに行った。
でも、私も彼も歌わなかった。
この日ばかりは、原田くんのワンマンショー。
こんなカラオケも初めてだけど、でも、原田くんの歌を聴いたら、自分が歌う気なんてなくなってしまった。

結婚式に歌ってもらった「乾杯」に始まって、彼は自分が歌ってほしいと思う歌をどんどん入れていった。
私も彼もいつまでも聴いていたかったが、時間がきて、外に出た。
彼がトイレに行っている間に、
「大阪に戻ってきて、また彼と一緒に音楽やったら?」と私が言うと、
「そうやなぁ・・・やりたいなぁ・・・」と、ちょっとせつなげにうなずいた。

何度も「私、お邪魔かな?」と思った。
二人きりで話したいこともいろいろあったのだろうに。
原田くんが彼のことをまっすぐに見る目が、とても優しかった。
私もそうだけど、やっぱり古い友は、いいのだ。
何も語らなくても、その目を見れば、それだけで伝わるものがある。
一緒にいると、自然に時間が戻る。

ホテルの近くまで送ってもらい、原田くんは代行で帰っていった。
彼は「原田~」と言って、いつまでもせつなげだった。

私達のこの旅も、もうすぐ終わる。

沖縄旅行記 その2

2007-10-24 14:20:59 | 
<第2日目> 10月5日 沖縄はうまいものがいっぱいだ!

台風がどんどん近づいてきている。
今日はもう雨だろうとあきらめて、朝、カーテンを開けたら、とりあえずもってる!

昨日買っておいたパンを食べ、早々と出発!
今日はどんどん北へ向かって、美ら海水族館へ。

旅に出ると、いつもの2倍お腹がへるのはどうしてなんだろう。
もうお腹ペコペコで、車の中でぐったりしていた。

私は基本的に水族館が好きなんだけど、ここもすごく良かった。
大きな水槽にジンベイザメやマンタが泳いでいて。


なかなか楽しめた。
それに、魚さんたちを見ながらお茶を飲めるカフェまであるのだ。

↑あまり美味しくない「イタリアンパスタ」を食べながら、こんなふうに水槽を見ていた。
とてもキレイ。
ちょっとだけお腹も落ち着いた。

水族館を出たところにジェラートの店があったので、そこでジェラートを食べる。
うまい!

また車に乗って、今度は沖縄そばの店へ。
「きしもと食堂」という、雑誌にもよく載ってる店だ。
普通の町中の民家に混じってあるような、本当に「食堂」で、「そば」しかない。

初めて食べる沖縄そば~


思っていたより、うまい!
豚肉がやわらか~♪
出汁もかつおが利いてていい感じ~♪

私は讃岐の子なので(両親が香川県生まれ)、「麺類は喉で味わえ」と教わって育ったので、麺類を食べるのが異常に速い。
彼が横で麺をよく噛んで食べているのを見るとイライラするのだ。
「喉で味わえ!」と言うのだが、彼は首を振ってもごもご食べている。
彼の倍のスピードで食べ終わり、「ああ、もう1杯食べたいなぁ」と思いながら見ていた。

かなり満足したが、その店の斜め前くらいに、「氷ぜんざい」のお店があったので、そこへ。
沖縄ではこの「氷ぜんざい」が結構メジャーなようで、何回か見かけた。

これがまた、食べ応えのある氷で。
一見かき氷なんだけど、中にぜんざいが入ってる。
それも、小豆じゃなくて、金時豆なのだ。
かなりでかくて食べ応えがある。おかずっぽい。

さすがにお腹もいっぱいになってきた。
あー、満足~

彼がどうしても瀬底ビーチへ行ってみたいというので、そこへも行った。
雨は降っていなかったが、かなり風があり、波も高かったので止めたのだが……。
着替える場所もちゃんとなかったので、とりあえず彼だけが様子を見に入った。
いけそうなら私も入ろうかと思ったが、無理。


彼は一人で浅瀬でちゃぷちゃぷやっていたが、すぐに戻ってきた。
「ムリ!波が高い!溺れるわ」
ということで、断念して引き返した。
とてもきれいな海だったのだけど・・・。

その後は、今帰仁城跡へ。
琉球が、北山、中山、南山の3つの地域に分かれて勢力争いをしていた三山時代の北山王の主城。
丘の上にあり、石畳と石垣がずっと続いている。
上からの眺めもとてもいい。



かなり天気が悪くなってきて、少し雨が降ってはきたけれど、いつも木が助けてくれて濡れることもなかった。
彼はこの景色が気に入ったようで、しばらく座っていた。
私は木の根っこばかり見ていた。

少しお土産を買って、また車へ。
雨が時々降ってきたけれど、今日もまたとりあえず天気はもった。

今日泊まるホテルは、喜瀬ビーチパレス
こちらも全室オーシャンビューで、昨日よりランクは落ちると聞いていたが、思っていたよりよかった。

夜はまた、ホテルの居酒屋で食事。
沖縄料理と泡盛を楽しんだ。
またお腹いっぱい・・・
でも、もっと食べたいぞ!

沖縄旅行記 その1

2007-10-24 13:42:25 | 
時間があるので、書いていなかった沖縄の話でも少し。

<第1日目>10月4日 リゾート気分満喫

朝、出発前にまだパソコンを開いてもたもたしている彼を置いて、“いらち”の私は先に家を出た。
いつもこうだ。
どうして余裕をもって家を出るということができないのか。

駅のホームでプンプンしながら待っていると、彼がギリギリに到着。
とりあえず、機嫌を直して関空へ。
空の旅はもう慣れたもんだが、やっぱり飛行機は怖い。
いまだになぜあんな重いものが空を飛んでいるのか謎だし……。

特に今回は台風が沖縄に接近してるとあって、上空も大荒れ。
着陸態勢に入ってからが長いのなんのって。
燃料がなくなるまで飛び続けるんじゃないかと思った。
それも、大揺れ。
これはもう旅客機じゃなく、遊園地のアトラクションだ。

揺れるたびに乗客が悲鳴を上げる。
「きゃあああーーーー!

マジで?!
私も彼の手をぎゅっと握り、汗だくになって震えていた。
何度も揺れる。本気でヤバイかも、と思う。
最近、飛行機事故も多いし、なんとなく嫌な空気。
また揺れる。
「きゃああーーーーー!
こんな飛行機乗ったことない!

それでもなんとか着陸。
車輪が地面に触れたとき、これまたすごい衝撃が!
またみんな悲鳴を上げる。
「ぎゃああーーーーー!

かなり疲労して飛行機を降りた。
予定より30分オーバー。
でも、無事で何より。

気を取り直して、レンタカーを借り、かりゆしへと向かう。
今日泊まるのは、かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ

途中、万座毛へ寄った。
雨を覚悟していたが、まだ降っていない。
とりあえず今日いっぱいはもちそうだ。

車を降り、海のほうへ歩いていくと、思わず「わぁー!」と声をあげた。
広がる海と空。
快晴ではないものの、それでも碧い海の美しさは心にしみた。


なんだろう。この懐かしい感じの風は。
私はかなり「自然」に近いタイプの人間なのだが、あまりに沖縄の自然は警戒心なく自分に心を見せてくるので驚いた。
思っていたより、ここは“いい”らしい。

1日目で早くも沖縄に心奪われてしまった私。

ホテルに到着すると、今度はその大きさに驚いた。
航空券とホテル宿泊がパックになった安いツアーだったし、あまり期待していなかったのだが、とっても豪華!
私は結構いろんなホテルに泊まってきたが、こういう「リゾートタイプ」は初めてだったので、なんだかわくわくした。

あれ、いいぞ、沖縄!

時間があまりなかったのだが、とりあえずプライベートビーチがあるということで、そこへ行ってみた。


↑こんな感じ。
夕方近くて、人もあまりいなかった。
波打ち際でちゃぷちゃぷやって、久しぶりに水の感触を楽しんでいたら、30分も経たないうちに、終了時間に・・・

仕方なくホテルに戻り、今度はホテルのプールへ。


これが意外にも楽しくて、かなり満喫した。
「ホテルのプールで泳ぐ」というセレブな(?)シチュエーションが興奮させるじゃないか!

カナヅチの私は、唯一できる「犬かき」を彼に披露。
子供のころも「犬かきのほうが難しいんだけど・・・」とよく言われたが、私は本当に犬のように泳ぐ。
彼も真似してみたができず、私がすいすい犬のように泳いでいるのを見て、
「かおり、犬みたい!」と笑っていた。

プールでの遊びを堪能した後は夕食。
外に出てもよかったのだが、車じゃないと移動ができないし、酒が飲めないのはキツイので、ホテルの中のレストランで食べることに。

バーベキューというのがあったので、それにした。
あまり期待していなかったのだが、さっきのプールサイドにあるテラスでの食事で、お肉や野菜も美味しくて、かなり満足!


↑絵葉書みたいな写真も撮れた。
こんな夕焼け空を見ながら、バーベキュー。
それも、バイキングなので、好きなだけ。

味の薄いオリオンビールで乾杯し、たらふく食べた。
たぶん、女子では考えられないくらい食べた。
肉や野菜以外にもパンを4切。
ゴーヤチャンプルーもさすがに本場はうまいなぁ。満足じゃ!

ちょっと調子にのって食べ過ぎて、ホテルの部屋へ戻り、ベッドでお腹をさすりながら寝ていると、原田くんから電話。
仕事が終わった後、わざわざこのホテルまで車で駆けつけてくれたという。
明後日の晩はゆっくり一緒に食事をする予定だったのだが、一刻も早くとにかく顔を見たいと思ってくれたのだろう、突然現れた。

彼と二人、ロビーまで降りていくと、アロハシャツ(仕事着)が似合う、沖縄生まれじゃない原田君がニコニコして待っていた。
ホテルのバーで1杯。
と言っても、原田君は車なので、私達だけ。
「いいなー!」と羨ましそうだったけど、仕方ない。

そこでしばらくしゃべった。
私がちょっとお邪魔だったかもしれない。
二人とも久しぶりに会えて、とても嬉しそうだった。
男の子の友情って、いいなぁ。 

原田くんは相変わらず、きれいな目をして。
でも、仕事が大変だからか、少し疲れは感じた。
レンタカーのお仕事なのでシーズンは大変。
聞けばかなりハードなようだけど、それでもこうやって1時間以上車を飛ばして会いに来てくれるのだなぁ。

原田くんが帰った後、二人で「ありがたいなぁ」と言い合った。
ホテルのコンビニで、彼はフォアローゼスを購入。
・・・まだ飲むんですかい?!

私はもうお腹いっぱいで、疲れも出て、部屋に帰るとぐっすり眠ってしまった。
沖縄第1日目。
美味しいものがいっぱいだぞ、この県は・・・
明日にも期待!!

帰宅報告

2007-10-08 00:31:59 | 
旅行前、天気予報は確実に雨だった。
毎日降水確率70%以上。
台風は沖縄にかなり接近した。

なのに、4日間、一度も雨に降られなかった私達は、
とっても運がいい二人なのだろうか?

確かに雨は降った。
でも、いつもホテルに帰ってから。
もしくはホテルを出る前。
通り雨すら、どこかに入っている時。
私たちが一歩外に出ると、ピタッと雨は止んで。
晴れ間さえ出ていた。

おかげで、行きたい場所には全部行けたし、
ビーチも3箇所行って、泳ぐこともできた。
ホテルも勘で選んだだけのところだったけれど、3泊ともいいホテルで。
美味しいものもいっぱい食べて、ちょっと太って帰ってきた。

彼のお友達、原田くんにも会え、楽しい時を過ごせたし、
私はとても沖縄が好きになった。

詳しい話はまたいずれ。

ただ、沖縄の風がとても心地良くて。
ほんの一瞬だけど、空や風や木々と一体になれる瞬間があった。
いろんなことを「思い出した」。
それは本当に素敵な瞬間だった。
子供の頃はいつもそんな瞬間をもっていたのに、
一体いつから忘れてしまったのか。

沖縄は私にとって不思議な聖地だった。
そんな話もまたいずれ。

とりあえず、今日は帰宅の報告。


沖縄は明日雨らしい

2007-10-03 21:41:51 | 
せっかくの沖縄だというのに、台風らしい。

それも明日から雨。

旅の間中、ずっと雨マーク。

せっかく買った水着も活躍しそうにない。

今まで旅行のときって、いつもお天気だったんだけどな・・・

うーん、まあ、仕方ない。

雨にも負けず、楽しんでくるか。

栃木・東京旅行 ~まるで旧友のように

2007-08-20 01:42:39 | 
栃木から東京へ戻り、ホテルにチェックイン。
楽天トラベルで安く見つけたホテルだったのだけど、これが意外によかった!
品川駅前で、二人で13000円。
でも、今まで泊まった一流ホテル(リーガロイヤル、ウェスティン、帝国ホテル等)と比べてもスタイリッシュで素敵。
古臭い、伝統あるホテルというより、都会的で機能的でお洒落。
20平米あるかないかというくらいの小さめの部屋だったけれど、二人ともとても気に入ってしまった。

チェックインしたら、すぐに駅へと向かった。
今晩はカナヤンと会う予定。
カナヤンというのは、彼のバンド仲間。
東京に転勤になったため、今はなかなか会うチャンスのない友達だ。
結婚式で素晴らしいスピーチと「Sweet Home Chicago」をプレゼントしてくれた。

今日は会社もお休みということで、品川まで出てきてもらった。
携帯でうちらが探した焼酎の美味しいお店へ行ってみた。
黒豚や軍鶏の料理もあり、なかなか。
焼酎の種類も多かった。

料理を食べ、酒を酌み交わしながら、いろんなことをしゃべる。
私はカナヤンとまともにしゃべるのは初めて。
結婚式のときにほんのちょっと会話した程度で。

だけど、不思議だな。
なんだか昔から知っている友達のような気楽さ。
言うなれば「旧友」のような。
彼の友達なのに、自分の友達のように何の気遣いもなくしゃべれた。

もしかしたら、これは私だけで、カナヤンは緊張していたのかもしれない。
だけど、私は「言語が同じ人」という印象を受けた。
もちろん、日本語をしゃべるとか、大阪弁をしゃべるとか、そういう意味ではない。
なんというのか、たまにいるのだ。
「言葉が通じる人」というのが。
普通に話しても、説明を加えなくても、こちらが放つ言葉の1つ1つを完全に理解して返してくれる感じ。言葉以上に。
頭のいい人なんだなぁと思った。

東京での仕事はなかなか厳しいようで、時折ホロリと苦悩を漏らすこともあったけれど、それでも「仕事の面でいえば、こっちに来てよかった」と言う。
男やの~

結婚式で会ったときより、ちょっぴりやつれている気がした。
少し、疲れも感じた。
かなり仕事は内容的にも物理的にもハードな様子。
それは、話に聞かなくとも見てとれた。

特別ヒートするわけでもなく、かといって引いてしまうわけでもなく、いい感じの空気でいろんな話をする。
あっと言う間に時が流れる。

時々偉そうに、プロの仕事とは、とか、若いうちは自分に限界を作ってはいけないとか、そういう話をしてしまったけれど、そんな私の勝手な話にも深くうなずき、「そうやと思う」と同意してくれる。
深い男やの~

彼もそうだし、カナヤンもそうだけど、ちょっとキャパオーバー気味の毎日の中で、いかに良い仕事をするか、いかに自分を成長させるかということを必死に考えて生きている。
本当に必死に。
たぶん、帰りを待つ奥さんのことや、なかなか会えない仲間のことを考えるたび、「こんな生活でいいのか」と自問自答することだってあるのだと思う。
それでも、やらなきゃいけないときがある。
それは、生活のためとか、お金のためとかじゃなく、きっと自分自身のため。

「ほとんど毎晩、ギターを弾く」
と、カナヤンは言った。
日付が変わる直前くらいに帰るらしいのだが、それでも弾くという。
弾かないほうがやってられないのだとか。
疲れて帰っても、ギターを手にする。
カナヤンの気持ちを想像して、なんとなくせつなくなった。
「負けたね」と彼に言った。
彼は悔しいのか、同意はしなかった。
でも、もしかしたら、彼も東京で仲間と会うことなく仕事に追われていたら、毎晩ほんの短い時間でもギターを手にするのかもしれない。
もしくは、ペンを持つのか。

1軒目でビールと焼酎。
2軒目のバーでバーボン。
カランと氷を揺らしながら、何度目かの乾杯をして。

これまた何度目かのカナヤンの言葉。
「こんな酒飲む時間、久しぶりや」
そして、言ってくれる。
「めっちゃいい時間やな。・・・こんな時間ないからなぁ」

私たちと酒を酌み交わす時間を本当にしゃぶり尽くすように愉しみ、そして名残惜しんでくれた。
こんな表現は心外かもしれないけれど、淋しそうだな、と思った。
ギター弾いて、バーボン飲んで、くだらないことでも語り明かして・・・
そういう時間と仲間から遠く離れてしまった今。
だけど、きっと「今」が踏ん張り時。
そのことにきちんと立ち向かい、毎晩少しだけギターを弾くことで折り合いをつけているカナヤンを、めちゃくちゃカッコイイと思ってしまった。
すごい男やの~

まだまだグラス片手にしゃべっていたかったけれど、時間が来たので駅の改札で別れた。
改札を抜け、ホームへの階段へと歩いていくカナヤンを二人で見送る。
じっと見ていると、一度、振り返ってくれた。
それがとても嬉しくて、二人で手を振った。

忙しい中、わざわざ会ってくれたことに、心から感謝。
とても意義のある時間だった。
本当に感謝。

彼と二人で、もう1杯飲もうと、夜の品川を歩いた。
「いい友達がいるね」
「うん。あいつはめっちゃいいヤツや」

今度会うのはいつだろう。
また旧友のようにグラスを傾け、いろんなことを語り合いたい。
自分を超えようと頑張っている人を見て、話を聞くと、私も刺激を受ける。
やっぱり人生は、カッコよくて楽しいのがいいな。
別にクールでお洒落でなくたっていいけど。

彼らの10年後がとても楽しみ。
どんな30代を送っているのかな。
ブルース聴いて、酒飲んで、みんなで笑っていたらサイコーやな

栃木・東京旅行 ~じわじわくる人

2007-08-19 16:58:15 | 
2日目の朝、6時過ぎに起きてシャワーを浴び、身支度。
ご飯もしっかり食べて、荷物をまとめて待つ。

誰を?
彼を(笑)

いつもギリギリまでバタバタしている彼に多少イラつきながらも、最近は随分私も気が長くなったもんだと思う。黙って待っていた。

7時半にホテルを出たら、既にもんちゃん&いあんが待っていた。
今日は日光へ。

東照宮だけ行くのかと思いきや、なんとスペシャル観光コース!
華厳の滝、龍頭の滝、湯元温泉などに連れて行ってくれた。

華厳の滝は迫力がすごかった。
それに、水のそばは涼しい。

それから、龍頭の滝では、おだんごを食べた。
あんこの乗った「おぐら」と「みたらし」があって、どっちを食べようかと悩んでいたら、もんちゃんが「両方買って4人で分けよう」と提案した。
1人で1皿食べようとたくらんでいた私はびっくりしたが、協調性を乱してはいけないと思い、うなずいた。
しかし、よほど顔がこわばっていたらしく、
「食べたかったら、1皿頼んでいいよ」といあんに言われた。
いやいや、そんなことはできませぬ!

テーブルに置かれたおだんごを見たら、1皿9個。
頭の中で計算。
9個×2皿=18個
18個÷4人=4.5個
つまり、2人は4個、2人は5個。

勝手に自分は「5個もらえる人だ」と決め、パクパクっと5個食べた。
でも、お皿にはまだ何個か残っている。
みんなゆっくり滝を眺めながら食べていたのだ。
私は一人で滝を見るどころじゃなく、おだんごばかりを見つめていた。

じっとだんごを見つめる私に、もんちゃん&いあんが「もっと食べー」と言ってくれる。
「ううん。私、もう5個食べたから」
と、さっきの計算式を説明すると、2人とも苦笑。

「いいよ。もっと食べー」
パクッ
「もっと食べー」
パクッ

ああ、優しい人々の計らいで、7個も食べてしまった。
たぶん、いあんは3個しか食べていないはず・・・。
なんと人間のできた人なんだ!

皆の優しさで心も満たされた。

お昼ごはんにつれて行ってもらったレストランもログハウスのような雰囲気で、お料理もとても美味しかった。
私はクリームソースのペンネを注文したのだけど、最後まで悩んでいたチキンバジルソースのクロワッサンサンドがもんちゃんの前に運ばれてきたとき、「しまった!」と思った。
あっちのほうが美味しそうだったし、ボリュームもあった。
自分の分も美味しかったけれど、量がまったく足りない。
もんちゃんの付け合せのポテトをじーっと見ていたら、サンドイッチを食べ終わったもんちゃんが言った。

「ポテト、食べて」
「え!いいの?!」
「うん。半分くらい食べて」

なんて親切な人なんだ!
自分の食料を半分も分けてくれるなんて!
さっきのだんごといい・・・女神様だ!

その後は、お腹も膨れ、温泉では無料の足湯に浸かり、ほっこりした時間を過ごした。
足をつけていただけなのに、その後、なんだか体全体がスッキリしていて、足湯のすごさを実感。
ぶくぶくと湧く源泉を見るのも面白かった。
近くにある湖も、こじんまりとして、ゆったりした世界が広がっていた。

「夜もキレイやねん」ともんちゃんが言う。
ああ、きっと降るような星空で、とても美しいんだろう。

昨日とはうってかわって、山の中だからとても涼しくて、心地良く過ごした。
ようやく「避暑」という感じ。
今度はゆっくり温泉に入りにきて、昼間は釣りをしたり、ボートに乗ったりして、バーベキューして、・・・そんな過ごし方も良さそう。

最後は東照宮へ。
遊び疲れて、お腹もいっぱいになった私は、いあんが運転してくれる車の中でぐーぐー眠っていた。
本当に失礼極まりないヤツだ。

しかし、東照宮はすごかった。
ウワサには聞いていたが、まあ、目も覚めるような美しさ!
こんなものを誰がどうやって造ったのやら。
その細工には本当にびっくりした。

「鳴龍」というのも面白かった。
龍の絵が天井に描いてあって、その龍の顔の下で拍子木を叩くと、その反響した音が龍の鳴き声に聞こえるというもの。
いろいろ考えてるなぁ。昔の人は。

京都のこじんまりした、侘びさびの寺とは違い、とにかくその華やかさに圧巻。
一度は来てみたかった日光東照宮。
昔の人が、これを見て「思い残すことがない。往生できる」と思うのも納得できる。

とても楽しい時間を過ごした2日間だったが、いよいよお別れ。
駅まで送ってくれた。
彼がだんだん無口になる。
「しんどいの?」と聞くと、「淋しい」と言う。
2日間、一緒に過ごしたからなぁ。
本当に至れり尽くせりだったしなぁ。

「すごくよかった。楽しかった。ありがとう」と言うと、もんちゃんが本当に嬉しそうに、
「よかったー!喜んでくれたら、うちらも嬉しい」と言って、いあんもうなずく。
・・・なんだか涙が出そうだった。
なんで私の友達はみんな、人の喜びを自分の喜びにできるのかな・・・

東京へ向かう私たちを改札で見送ってくれた二人。
いつものようにもんちゃんは、私が見えなくなるまで手を振ってくれた。
昔から、いつだって、そうだった。

「いい人らやなぁ。ほんまにすごい」
彼もそう言って、二人でしんみり。
栃木がとても好きになった。

もんちゃんも、昔は「栃木もいいけど、大阪はやっぱりいい」と言っていたのに、最近はそういう言い方をしなくなった。
栃木を心から愛してるのがわかる。
もんちゃんが結婚して栃木へ行くことになったとき、私は本当にいあんを恨んだ。
嫉妬に狂った。
だけど、今は幸せそうに栃木で暮らすもんちゃんを見て、いあんに感謝している。
私たちにも本当に良くしてくれた。
テキパキと動き、もんちゃんをフォローしているのもよくわかった。
いいダンナさんだ。
これからも、もんちゃんをよろしく頼むぞぉぉー!!と心の中で泣きながら叫んだ。

ちなみに、もんちゃんも、私の夫・まおまおをとても気に入ってくれている。
彼の天然っぷりに非常にウケていた。
彼の「見切り発車」で「ツメが甘い」エピソードをいろいろ話すと大笑い。
彼は自分の話でウケているので、ちょっと嬉しそうだった。(こういうところがええ人や~)

大阪人にとって「おもしろい」というのは、最高の褒め言葉だ。
「カッコイイとか可愛いとか言われるより、面白いと言われたほうが嬉しい」と、栃木県人のいあんに話すとびっくりしていた。
「おもんないヤツ」とか「しょうもないヤツ」と言われる人は、大阪人にとって、一番人間のランクが低いってことだ。
ちょっと生きていくのが辛くなるよなぁ。
逆に、「おもろいヤツ」は子供の頃からそれだけでヒーローだ。

そんなわけで、彼は自分が知らないうちにウケている「天然」を脱出して、最高級の褒め言葉「おもしろい」を授かる人間になりたいらしいのだが・・・。
でも、彼は、彼のままでいいと思う。

もんちゃんも、「じわじわくる人やな」と言っていた。
彼のことを後で思い出したら、じわじわと笑えてくるらしいのだ。
私もそう思う。
これからは、じわじわクンと呼ぼう。

本当に楽しい充実した2日間だった。
ありがとう。
もんちゃん&いあん


栃木・東京旅行 ~器の出会いも縁だから

2007-08-19 00:01:44 | 
15日の深夜、彼と2人で夜行バスに乗り、いざ東京へ!
今回の目的は2つ。
1つは栃木にいるもんちゃんに会うこと。
もう1つは東京にいる彼のお友達・カナヤンに会うこと。

彼は夜行バスが初めてで「大丈夫かなー。しんどくならへんかなー」と心配していたが、思っていたよりバスも広々としていて、大丈夫だったよう。
とにかくこのバスが安い。なんと4200円!
東京から栃木までが在来線で1280円。
合計5480円で栃木まで行くことができた。こりゃすごい。

栃木に着いたのは朝8時15分だったのだけど、もんちゃんとダンナさんの「いあん」が車で迎えに来てくれた。
早速、もんちゃんの家へ。

家では可愛い子猫2匹が迎えてくれ、びっくりするほど美味しいお好み焼きを食べさせてくれた。
このお好み焼きはレベル高い。
正直言って、負けた。
もんちゃんは栃木でお好み焼き屋を開業すべし。

もんちゃん夫婦はバイオリン職人で、バイオリンを作ったり、修理したりして生計を立てている。
初めてその工房を見せてもらった。
まるで山小屋みたいな一室で、ズラリと工具が並び、作りかけのバイオリンがいくつもぶらさがっていた。
宮崎駿のアニメの世界(耳をすませば)みたいだった。

いろんなおもてなしを受けた後、益子焼きの里へ連れて行ってもらった。
器好き、焼物好きなら一度は行ってみたかった「益子」。
私は濱田庄司という陶芸家が好きで好きでたまらないのだけれど、濱田庄司は益子で活動していたので、その記念館などもある。
濱田庄司のコレクションや作品、住居などを見られて、本当に幸せだった。

さらに、いくつも並ぶ焼物屋を巡る。
素敵な雑貨などを置いている店にもつれていってもらった。
私はいい器を見ている時間が本当に好きだ。
いつまでも見ていたい。

ぐいのみと、おろし器を買った。
他にもいいのがあったら買いたいなぁと物色していると、すごく素敵なスリップウェアーが!
スリップウェアーと言えば、柴田雅章氏。
日本の宝のような人で、この人の創るものは欲しくてもなかなか買えない。
だけど、その5分の1くらいの値段で、とても素敵な作品があった。
たぶんまだ若い作家さんだと思うし、私は目利きではないので、それがどれくらい価値があるのかはわからないが、一目で恋に落ちてしまったのだ。
器なんて、相性だから。

スリップウェアーの陶板。
彼に相談すると、彼も「なかなかいいなぁ」と気に入ってくれた様子。
私は器を買うとき、必ず「これは何を盛り付けるか」というイメージをもつ。
これは上品な前菜を並べたらきっと映えると思った。
チーズの盛り合わせなどでもいいかもしれない。

「買おう」ということになり、もう一回りしてからレジに持っていこうと、ほんの数分そこを離れた。
ちょっと他を見て、戻ってくると、外国人の女性がその陶板をじっと見ている。
嫌な予感がした。

・・・的中!!

彼女は私が買う予定にしていた陶板を抱えてレジへ・・・

ショック!!

店員さんに同じものはないかと聞いてみたが、こういうのが作家モノの辛いところで、同じものは二つとないというパターンは非常に多い。
例に漏れず、これも今のところは同じものの在庫はなし。

本当にタッチの差だったので、悔しくてたまらなかった。
「縁がなかったんやって」と彼は言うけど、あきらめきれない。
そんな私の気持ちを察して、もんちゃんといあんは他の店でも同じものがないかどうかを当たってくれた。
その二人の気持ちが、なんだか嬉しくて、もういいやと思えた。
縁がなかったんだなー・・・

益子を堪能した後は、二人のお気に入りの居酒屋へ連れて行ってもらった。
店の雰囲気、店員、料理、お酒、すべてよかった。
特にお酒は、ここの店長はかなり飲める人だなぁと思えるラインナップ!
ビールの後は、美味しい日本酒がいくつもあるものだから、ついつい3合。

全く飲めないもんちゃん夫婦と、酒さえあればゴキゲンの私たち夫婦。
おかしな4人だけれど、同じようなテンションで楽しくおしゃべり。
あっと言う間の4時間だった。
そのうえ、こんな酒飲み二人の御代まで払ってくれた。
なんか、泣ける。

さらにホテルまで車で送ってくれ、本当に至れり尽くせり。
「明日は朝7時半に迎えに来る」と言われ、少々びびったが、とことん遊んでやろうと根性入れて早寝した。

栃木1日目。
楽しくって幸せな時間。
暑いのだけが辛かったけど、でも、とても素敵な空間にいっぱい出会えた。

<続く>


誕生日祝いは三重の露天風呂付き宿

2007-07-24 00:01:03 | 
週末、彼の誕生日祝いに三重へ旅行してきた。

泊まったのは、ここ↓
http://www.carocaro.com/index.html

思っていた以上に素敵な宿だった。
一度は泊まりたかった、露天風呂付きの部屋!!
こじんまりとしているんだけど、木のぬくもりがあたたかく、それでいてスタイリッシュな感じで。



彼と二人で大はしゃぎでした。

この露天風呂がすごく気持ちいい。
お湯も温泉だし、いつでも好きなときに入れるし、
風も心地良くて・・・もう最高!!


それから、食事もめちゃくちゃよかった。
ちょっとやりすぎちゃうんか?と思うほど、すごい量!!
もちろん、量だけでなく、魚介は新鮮、野菜は無農薬の自家製。

お造りの舟盛りが見たこともないようなボリューム!
これで2人前ですか?!


ひらめ1匹丸々、イサキ1匹丸々、伊勢海老1匹丸々がお造りに!!
すごい、すごすぎる・・・
そして、後ろに控えるのは、一番食べたかった生の岩牡蠣!
めちゃうま~
あー、幸せ

そのほかも、前菜5種盛り、タコの酢の物、生野菜のサラダ、鱧のしゃぶしゃぶ、伊勢海老の焼物、車海老のアーモンド揚げ、ピザ風バゲット、牡蠣ご飯、デザートとあって、さすがの私もダウン。
でも、どれもおいしかった~!!

部屋に帰って、宿の人にこっそり頼んでおいた誕生日ケーキを出した。
ろうそくを立てて、ハッピーバースディを歌って。


彼はもう感激で胸がいっぱいっていう顔をしていた。
はは・・・
満足、満足

吐きそうだったが、少しずつケーキを食べた。
もうしばらく何も食べたくない・・・と思った。

しかし、翌朝。
朝食がまたすごいんだ。こんなの見たことない!


ディナーでしょ?↑これはどう見ても・・・
またこれが全部おいしくて・・・。

基本的に私は健康体なので、朝が一番食欲があり、一番食べられる。
朝ごはんを抜くなんて考えられない!
(たぶん、一歩も動けない)
特に旅行に出ると、なぜか朝ごはんがいつもの数倍おいしくて仕方がない。

昨晩、あんなにお腹いっぱいになったのに、朝起きたらすごい食欲!

「いけるっ!!」

なぜかそう叫んだ。
「いける?」
不思議そうな彼。
「うん。全開や~!今日の私はいけるでー!!」

そう言って、ガツガツガツ・・・
起き抜けに部屋で昨日の残りのケーキを4分の1(普通のショートケーキの1.5倍程度)食べていたのだが、これだけの朝食を全部たいらげ、さらにご飯のおかわりを2杯!合計3杯食べた。
もう体育会系男子高校生並みだ。

体中にエネルギーがみなぎって、
うぉぉぉーーーー!!
と吠えたい気持ちだった。(野生や・・・)
なんか、本来の私が蘇ってきたで。

かかってこい!!

あー、本当においしいものいっぱい食べて、楽しい旅だった。
こんな贅沢ないよ。
朝、露天風呂に入りながら、「また明日からがんばる!」と叫んだ。
そんな気持ちだった。
こんな素敵なことがあるなら、またいくらでも頑張れる。

それにしても、この宿は本当によかった。
三重県に行くならおすすめです。
魚介類(特に牡蠣と海老)が好きなら絶対気に入るはず。

月に1回は三重に行きたいー。
三重、大好き
だって、おいしいものがいっぱいなんだもん。

この旅で、ずっとドラえもんの貯金箱に入れていた500円玉貯金は全部なくなったけど、でも、連れて行ってあげてよかったなぁ。
彼はもう・・・感無量でした(笑)


シカゴ・ブルースの旅 その6

2007-07-21 01:45:43 | 
◎シカゴ美術館・ルート66へ

3日目の朝。
ブルース・フェスティバルは12時~なので(また今日も最初から最後までいるつもり!)、午前中はシカゴ美術館へ行くことにした。

シカゴ美術館はアメリカの三大美術館に入り、本当にきちんと全部見ようと思えば3日かかるといわれている。



確かにものすごく広くて、かなり飛ばして2時間かけてもまだほとんど見切れなかった。
スペインやフランスの宗教絵が結構多くて、これがまたグロテスクなんだ。
生贄の動物とか、女性がレイプされている場面とか。
キリストの処刑もかなりリアルで怖いし。

スペインに行って、プラド美術館やいろんな教会を見たときも思ったけれど、スペインの描くキリストっていうのは、かなりリアルで生々しい。
これも文化なんだろうなぁ。

モネの部屋があって、ここに来たらほっとした。
絵心のない私だけれど、モネは大好き。
やっぱり、自分が飾りたい絵かどうかが決め手。
彼と何度か別のところでモネの「睡蓮」を見たのだけれど、彼はいつも「何がいいのかわからん」と言う。
だけど、ここで初めて彼は「モネ、いいなぁ。睡蓮がなんでいいのかわかった」と言ってくれた。
それが嬉しかった。

この美術館は、日本・韓国・中国などのアジア系のものも、アフリカのものも、抽象画も、いろんな国の、いろんなものがあった。
仏像やお茶碗まであった。

いろんな国のいろんなものを一気に見て、思った。
人種も国も時代も関係ない。
人間はいつだって“何か”を表現したかったのだなぁと。
芸術は、人間だけが与えられたもの。
いつの時代も、どこの国の人も、この芸術を使って何かを伝えようとしていた。
それは、凄まじく、素敵で、ちょっとだけ淋しい気がした。

美術館を出て、ルート66を見に行った。
ジャズ、そして今やブルースの名曲、「ルート66」の歌詞に出てくる都市の名前の最初は「シカゴ」。
その場所がここだ!



もうこの場所に来れたことだけで感激!!
涙が出そうだった。

その後、午後になったのでブルース・フェスティバルへ。
会場の近くの路上で、ギターを弾いている東洋人を発見!!
見ると、同じツアーの晴さんとシューさん!



いやぁ・・・感動しました!!

また二人とも、めちゃくちゃ上手いんだ。これが・・・
晴さんは、もともとギターを持ってきていて、シューさんは、札幌のS氏が当たった菊田さんのギターを借りて弾いていた。

シカゴの路上で演奏する。

ブルースマンなら誰だって、一度は夢見ることだろう。

それを今、実現している二人がそこにいた。
彼が横で羨ましそうにしている。
そりゃ、そうだ。

「弾かせてもらったら?」と言っても、
「あんな上手い人らの前で、無理!」と彼。

もったいない!
ヘタくそだって、とりあえず魂で弾いたらいいやん。
シカゴの路上でやるなんて、なかなかできる経験じゃない。

彼は名残惜しそうに、それでも結局ギターを借りずに、その場を去った。

この日もまた、ひたすら夕方までブルースを聴いた。

続きはその7で・・・


シカゴ・ブルースの旅 その5

2007-07-21 01:09:20 | 
今日も頑張ってシカゴ日記の続き書きます!
まだ2日目・・・いつになったら終わるのやら・・・
ちなみに本日のBGMは、メンフィス・スリムとマット・マーフィー!
パソコンの横には、にごり酒・・・(←オヤジか!)
それでは続きを・・・


◎ブルースバーで本場のブルースを堪能

シカゴに行く楽しみは3つあった。
1つはもちろん、ブルース・フェスティバル。
2つ目は、このツアーの醍醐味、世界の菊田俊介さんに会うこと。
そして、3つ目がブルースバー巡り!

SUBWAYでしどろもどろになっている2人で、ブルースバーに繰り出すなんてできるんだろうかと不安だったが(たぶんこれも私だけで、彼は「なんとかなるやろ」と思っていたはず)、思いがけず、ツアーの人たちと仲良くなれたので、この不安も解消!
夜は皆でブルースバー巡りをすることになった。

「一緒に行く」というよりは「連れて行ってくださーい!」という感じ。
鹿児島のギタリスト晴さんは、本当に気持ちの良い人で、柔らかな物腰と優しい口調ながらも、皆を誘導してくれ、2台のタクシーに分かれて総勢7名で夜のシカゴに繰り出した。

楽しい~~~!!
やばいな、これ。

最初に行ったのは、キングストン・マインズ。


ここは本格的なブルースバーで、かなり広い店内にステージが2つある。
ここで交互にライブが行われるようだ。
壁できちんと分かれているので、客はワンステージ終わると、別のステージ前に移動する。

ここでバーボンを飲みながら2ステージ観た。
あ~、やっとバーボンが来たよ

両方ともよかったけれど、私は1つ目のバンドのほうがよかった。
黒人中心で、いかにもブルースという感じで。



2つ目のバンドはちょっと商業バンドっぽい気がした。
それはそれで悪くはなかったのだけれど。

京都のKさんなどは2つ目のバンドのほうが「聴きやすい」と言っていたので、同じブルース好きでも人の感性ってそれぞれだなぁと思った。

私は基本的に白人が好きじゃない。
クラプトンとレイ・ヴォーンは大好きだけど、それ以外は全く聴かないなぁ。
それはたぶん、「ブルースは黒人のもの」と思っているからなんだろうと思う。

たまに私が「あんな音は絶対日本人には出せない。出そうと思うこと自体がおこがましい。どんなに上手な人でも、黒人の出す音は出せない」と言うと、彼はすごく怒る。
「そんなこと言うなや。そんなことわかってるねん。だけど、ギター弾いてるやつにとったら、いつかあの音を出したいと思ってやってるねん!」と。

それはわかるけど……。
でも、黒人と同じ音を出す必要なんてないんじゃないかと思うのだ。
日本人には、日本人の“ブルース”がある。

70年代がまさにそれだ。
上田正樹とサウス・トゥ・サウス
ブレイク・ダウン
憂歌団
ソーバット・レヴュー
スターキング・デリシャス
ウエストロード・ブルースバンド
・・・・・・

コピーやってても、あの時代のブルースバンドはみんな自分たちの「音」を出していた。
それは、黒人に近づけようとした音ではなく、日本人のブルースだった。
だから、それはそれで、耳に心地良い。
SOULに自然に響く。

彼にそういうことを一生懸命説明しようとしたけれど、うまく言えずにケンカになったこともある。

彼のギターはとても優しい。
悪く言えば、自己主張のないギターだ。
だけど、セッションライブに出ると、それを気に入ってくれるお客さんもいるという。
「あんたのギターは、聴いていて疲れない」と。

彼は「俺は、バディ・ガイみたいに弾きたいよ・・・」と嘆くが、私はこの優しいギターは素敵だと思う。
(家でアンプなしで弾いてるときは、三味線みたいでちょっとしんどいが)

日本が誇るハーピスト・妹尾隆一郎氏が言っていた。
「ブルースは、演奏する人の性格が出てしまう。それはどうしても隠せない」と。
だから、聴く人が疲れない、優しいギターを弾く彼を、私はとても誇らしく思うのだ。
世の中には、そういうギターも絶対に必要だ。

おっと。
話がそれてしまったが、キングストン・マインズで楽しいブルースタイムを過ごした後は、そのすぐ近くにある「B.L.U.E.S」というバーへ。
もうブルースやってなきゃおかしいやろ!と突っ込みたくなるような、ベタベタの店名つけた店だ。

キングストン・マインズで結構いい時間が過ぎた頃、「この後、どうしますか?」という話になったら、札幌のS氏が2軒目を提案。
私はもう絶対に行きたかったが、既に夜中だし、皆が元気がかどうかもわからない。そして、自分だけ行くわけにもいかない(英語が不安)。

「どうしますかー?」と皆の返事を待つと、さすがブルース好き!
皆、「行きましょう」と乗り気!!
札幌のS氏が強い口調で「僕は行きます!」と言っていたのが印象的だった。
皆が帰っても、僕は一人でも行きますというくらいの勢いだった。

あー、うれし

近いとは聴いていたが、2軒目は本当に道を隔ててすぐのところにあった。



ここは先ほどの店とは対照的で、すごく狭い。
外から見ると、既にぎゅうぎゅう!
こちらは7名もいるし、絶対無理だろうなぁと思っていたら、入れた!
そのうえ、親切に席も空けてくれて、座れた!
ビールしか出なかったのが残念だけどね・・・

こちらは入るといきなりジミヘンで、ブードゥー・チャイルが流れていて、おおーっと思った。
ジミヘンか・・・
昔はよく聴いたが、もう10年くらいちゃんと聴いてないなぁ。

こちらのバーは狭いだけあって、客も一体感があり、すごく盛り上がった。



めっちゃいい感じ!!
ここでもブルースを堪能して、いい頃合に店を出た。
まだまだ聴いていたかったけれど、そういうわけにもいかない。
酒も足りないけど、とりあえず今日はこれにて!!

皆でまたタクシーに乗り、ホテルまで帰った。
もう夜中2時頃だっただろうか。
だけど、なんて心地良い夜!!

あと2日間もこんな夜を過ごせるのかと思ったら、笑いが止まらない。

彼にもう50回くらいは言ったけど、また言ってしまった。
「私ってさー、ほんまにブルースが好きなんやなぁ」

彼は相変わらず優しく答えてくれる。
「うん。かおりはほんまにブルース好きやと思う」

この会話、意味なし!!(笑
でも、そう言いたくなるような時間があるのよ、わかって!