明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

シカゴ・ブルースの旅 その5

2007-07-21 01:09:20 | 
今日も頑張ってシカゴ日記の続き書きます!
まだ2日目・・・いつになったら終わるのやら・・・
ちなみに本日のBGMは、メンフィス・スリムとマット・マーフィー!
パソコンの横には、にごり酒・・・(←オヤジか!)
それでは続きを・・・


◎ブルースバーで本場のブルースを堪能

シカゴに行く楽しみは3つあった。
1つはもちろん、ブルース・フェスティバル。
2つ目は、このツアーの醍醐味、世界の菊田俊介さんに会うこと。
そして、3つ目がブルースバー巡り!

SUBWAYでしどろもどろになっている2人で、ブルースバーに繰り出すなんてできるんだろうかと不安だったが(たぶんこれも私だけで、彼は「なんとかなるやろ」と思っていたはず)、思いがけず、ツアーの人たちと仲良くなれたので、この不安も解消!
夜は皆でブルースバー巡りをすることになった。

「一緒に行く」というよりは「連れて行ってくださーい!」という感じ。
鹿児島のギタリスト晴さんは、本当に気持ちの良い人で、柔らかな物腰と優しい口調ながらも、皆を誘導してくれ、2台のタクシーに分かれて総勢7名で夜のシカゴに繰り出した。

楽しい~~~!!
やばいな、これ。

最初に行ったのは、キングストン・マインズ。


ここは本格的なブルースバーで、かなり広い店内にステージが2つある。
ここで交互にライブが行われるようだ。
壁できちんと分かれているので、客はワンステージ終わると、別のステージ前に移動する。

ここでバーボンを飲みながら2ステージ観た。
あ~、やっとバーボンが来たよ

両方ともよかったけれど、私は1つ目のバンドのほうがよかった。
黒人中心で、いかにもブルースという感じで。



2つ目のバンドはちょっと商業バンドっぽい気がした。
それはそれで悪くはなかったのだけれど。

京都のKさんなどは2つ目のバンドのほうが「聴きやすい」と言っていたので、同じブルース好きでも人の感性ってそれぞれだなぁと思った。

私は基本的に白人が好きじゃない。
クラプトンとレイ・ヴォーンは大好きだけど、それ以外は全く聴かないなぁ。
それはたぶん、「ブルースは黒人のもの」と思っているからなんだろうと思う。

たまに私が「あんな音は絶対日本人には出せない。出そうと思うこと自体がおこがましい。どんなに上手な人でも、黒人の出す音は出せない」と言うと、彼はすごく怒る。
「そんなこと言うなや。そんなことわかってるねん。だけど、ギター弾いてるやつにとったら、いつかあの音を出したいと思ってやってるねん!」と。

それはわかるけど……。
でも、黒人と同じ音を出す必要なんてないんじゃないかと思うのだ。
日本人には、日本人の“ブルース”がある。

70年代がまさにそれだ。
上田正樹とサウス・トゥ・サウス
ブレイク・ダウン
憂歌団
ソーバット・レヴュー
スターキング・デリシャス
ウエストロード・ブルースバンド
・・・・・・

コピーやってても、あの時代のブルースバンドはみんな自分たちの「音」を出していた。
それは、黒人に近づけようとした音ではなく、日本人のブルースだった。
だから、それはそれで、耳に心地良い。
SOULに自然に響く。

彼にそういうことを一生懸命説明しようとしたけれど、うまく言えずにケンカになったこともある。

彼のギターはとても優しい。
悪く言えば、自己主張のないギターだ。
だけど、セッションライブに出ると、それを気に入ってくれるお客さんもいるという。
「あんたのギターは、聴いていて疲れない」と。

彼は「俺は、バディ・ガイみたいに弾きたいよ・・・」と嘆くが、私はこの優しいギターは素敵だと思う。
(家でアンプなしで弾いてるときは、三味線みたいでちょっとしんどいが)

日本が誇るハーピスト・妹尾隆一郎氏が言っていた。
「ブルースは、演奏する人の性格が出てしまう。それはどうしても隠せない」と。
だから、聴く人が疲れない、優しいギターを弾く彼を、私はとても誇らしく思うのだ。
世の中には、そういうギターも絶対に必要だ。

おっと。
話がそれてしまったが、キングストン・マインズで楽しいブルースタイムを過ごした後は、そのすぐ近くにある「B.L.U.E.S」というバーへ。
もうブルースやってなきゃおかしいやろ!と突っ込みたくなるような、ベタベタの店名つけた店だ。

キングストン・マインズで結構いい時間が過ぎた頃、「この後、どうしますか?」という話になったら、札幌のS氏が2軒目を提案。
私はもう絶対に行きたかったが、既に夜中だし、皆が元気がかどうかもわからない。そして、自分だけ行くわけにもいかない(英語が不安)。

「どうしますかー?」と皆の返事を待つと、さすがブルース好き!
皆、「行きましょう」と乗り気!!
札幌のS氏が強い口調で「僕は行きます!」と言っていたのが印象的だった。
皆が帰っても、僕は一人でも行きますというくらいの勢いだった。

あー、うれし

近いとは聴いていたが、2軒目は本当に道を隔ててすぐのところにあった。



ここは先ほどの店とは対照的で、すごく狭い。
外から見ると、既にぎゅうぎゅう!
こちらは7名もいるし、絶対無理だろうなぁと思っていたら、入れた!
そのうえ、親切に席も空けてくれて、座れた!
ビールしか出なかったのが残念だけどね・・・

こちらは入るといきなりジミヘンで、ブードゥー・チャイルが流れていて、おおーっと思った。
ジミヘンか・・・
昔はよく聴いたが、もう10年くらいちゃんと聴いてないなぁ。

こちらのバーは狭いだけあって、客も一体感があり、すごく盛り上がった。



めっちゃいい感じ!!
ここでもブルースを堪能して、いい頃合に店を出た。
まだまだ聴いていたかったけれど、そういうわけにもいかない。
酒も足りないけど、とりあえず今日はこれにて!!

皆でまたタクシーに乗り、ホテルまで帰った。
もう夜中2時頃だっただろうか。
だけど、なんて心地良い夜!!

あと2日間もこんな夜を過ごせるのかと思ったら、笑いが止まらない。

彼にもう50回くらいは言ったけど、また言ってしまった。
「私ってさー、ほんまにブルースが好きなんやなぁ」

彼は相変わらず優しく答えてくれる。
「うん。かおりはほんまにブルース好きやと思う」

この会話、意味なし!!(笑
でも、そう言いたくなるような時間があるのよ、わかって!

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2 コメント

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ひゃぁ!なつかし! (chieko)
2007-07-26 12:58:12
かおりさん、こんちはー。
おっと、読んでないわーとブルースの旅読んでたら、上田正樹とサゥス・トゥ・サウス←大人しい(ほんまかー)私が、確か厚生年金会館で踊りまくり、憂歌団←京大・西部講堂で、アンコールを十何回!「アホー!」と叫ばれながらやってくれたライブ、スタキン...。ううっ、なつかしいわー。
すみません、いきなり「タメ口」になってしまいました。
特にブルースと意識してたわけじゃなく、好きでしたねー。
新婚旅行に、ステキな旅されたんですね。
初めて海外に行った時、無謀にも行きと帰りの宿と空港までのピックアップのみで、あとはフリーの旅でした。
サンフランシスコで、同じようにデリに入り、注文の仕方も英語もおぼつかなくて、「具」をてんこ盛りにされても文句一つ云えなくて、悔しかった思い出が蘇りました。


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日本のブルース (かおり)
2007-07-26 22:21:29
へぇぇぇー
Chiekoさん、結構行ってたんですね!
私は、リアルタイムでは知らないんですよ。

サウスのギター、有山さんのライブは今でもよく観に行きますよ♪
憂歌団も解散するまではよく観てました。
京大西部講堂かー、いいなぁ。
1回だけ行きましたよ。

新婚旅行、楽しかったですね。
英語が通じないのだけは、カンベンしてほしかったですが・・・。

また旅の続き書くので、よかったら読みにきてくださいね
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