加賀藩ゆかりの地を訪ねる2017 高岡エリア-4(完)
◇富山県高岡市「勝興寺」③ (No.1212)
10月7日(土)金沢ボランティアの会まいどさんの16期グループ「よるまっし16」の加賀藩ゆかりの地を訪ねる2017に参加しました。
心配された雨も現地ではやみ、山城で有名な増山城址、義経岩・義経伝説、勝興寺、守山城祉を訪ねました。
〇勝興寺“七不思議”
勝興寺には昔から、 “七不思議”と呼ばれる、古老の言い伝えが残っています。いつ頃から言われ始めたのかはっきりしていなかったり、また人によって微妙に違う内容だったりします。
お寺の住職さんがお説教をされる際に引用され始めた…らしいのですが、それも諸説さまざま。今回は最も代表的とされる伝説をご紹介しましょう。
■写真は七不思議の位置図
1)実ならずの銀杏(本堂前)
境内の前庭に雌雄2本の銀杏の木があります(樹齢300年余)。昔、子どもが銀杏の実を採ろうとして木に登り、そこから落ちて大怪我をしたり、実の取り合いなどでケンカが起こったりしたため、住職が今後こんなことがないように読経したところ、翌年からは一粒の実もつけなくなったといわれています。
■写真は実ならずの銀杏
2)天から降った石(本堂前)
この石は200年ほど前に国分の浜へ落ちてきたといわれています。夜ごと波があたり物悲しげに夜泣きして、近所の人たちを怖がらせたので、寺の本堂前に置いたところ、夜泣きはピタリととまったといわれています。石を叩くと金属音がします。
■写真は天から降った石
3)水の涸れない池(本堂南側)
龍が経堂重層屋根(きょうどうじゅうそうやね)の西側壁面に彫られており、かの名工「左甚五郎」の作だといわれています。
経堂の西側に隣接して池があり、勝興寺火災の折、その龍が水を吹き放って火を消したといわれています。それ以来、隣接の池はどのような大干ばつの時でも龍が雨を呼び、池をにらんで水の涸れることはないといわれています。
■写真は水の涸れない池
4)屋根を支える猿(本堂屋根下の四隅)
本堂北東隅の外側柱の上端にある彫刻です。本堂大屋根の四隅に同じような猿の彫刻があり、そのうち後ろ側の2つが片手だといわれています。右手・頭・左肩で支えています。現在その彫刻は、猿ではなく、裸形にフンドシをつけた姿の邪鬼であると確認されています。
■写真は屋根を支える猿
5)魔除の柱(本堂内南側の奧)
本堂南側の外廊にあります。本堂は総じてケヤキの木で作られていますが、この柱1本だけは、材質の異なった桜で、逆柱として使用されています。100%の完全な物など、後は朽ちて行くだけだから、わざと異なった材質を使い、まだ先が有る様にしている。
■写真は魔除の柱(HPより)
6)雲龍の硯(宝物収蔵庫)※現在は本堂内
別名“墨が涸れない硯”ともいわれています。本願寺8世蓮如上人の愛用の硯で、上人が使われる時だけ自然と水が出たと伝えられています。
■写真は雲龍の硯(HPより)
7)三葉の松(本堂北側)
中庭にあり、葉を3枚つける珍しい松の木です。今では探さねば見つからず、見つけると極楽往生できるといわれています。和歌山県・高野山の奥の院にやはり3枚葉の松があります。
■写真は三葉の松
□勝興寺ホームページ
参考資料:宮武利男氏、ホームページ他
■撮影日:2017.10.7
「加賀藩ゆかりの地を訪ねる2017」シリーズページ
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富山県高岡市「義経岩・義経伝説」、守山城祉」
□加賀藩ゆかりの地を訪ねる2017 南砺エリア
◇富山県南砺市「増山城址」③
◇富山県南砺市「増山城址」②
◇富山県南砺市「増山城跡」①
(つづく)