鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

暖簾。

2009-07-14 | 日々のこと。
かたかご庵の顔ともなるべく暖簾を、
兵庫県三木市在住の工芸家、浅井一甲さんが手がけてくださることになりました。
浅井さんは彫金、木版更紗を手がけていらっしゃったり
河内木綿の研究もされている方です。

十日ほど前、留守番電話に「Kちゃんおるか~、電話ちょうだい」と
割れんばかりの大声でメッセージ。
初めはその声が大きすぎて何を言っているのかわからず、
メッセージを再生すること4~5回。

はて?はて?
この聞き覚えのある声は兵庫の一甲さん?

翌日アトリエにお電話したところ、
奥様の一藍さんが出られてデザインとサイズを計って送ってくれたら、
先生が作るからねと。

あまりのことに恐縮していると
「お金を積まれても嫌な仕事は引き受けないんだから、
Kちゃん、先生の気持ち受けとってね」と。

さて。それから悩むことしばし。
一甲さんが作ってくださるなら、あまりキメキメなものを送るより、
お任せした方がずっと良いのに決まっている。
そう思いラフデザインだけお送りし、出来上がりを託しました。

暖簾は風の盆に来られるときに、持ってきてくださるそうです。
かたかご庵にも秋風がたつころ、
庵の戸口に一甲さんの暖簾が揺れていることでしょう。


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まもなく浅井一甲さんの個展がおこなわれます。
お近くのかたはぜひどうぞ。


「根付と木版更紗」

平成21年7月20日(月)~25日(土)
午前11時半~午後6時(最終日午後4時まで)
兵庫県川西市小花1-8-1   画廊シャノワール