昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

1969年。僕たちの宵山 ―昭和少年漂流記第二章―⑨

2017年01月28日 | 日記
翌5月5日、目覚めた瞬間から、もう僕は時間を持て余していた。白々と明けた窓の外は快晴。気温も上がっていきそうだ。 大沢さんと桑原君はどんな休日を迎えているのだろうか。仕事仲間二人それぞれの部屋と、それぞれと交わした会話が思い出される。 大沢さんの過去と宗教、桑原君の情報収集力、二人の異なる個性。そして、おっちゃんとおばちゃんが販売所夫婦になるに至った経緯などを思い描くと、“自立なく . . . 本文を読む