昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ⑪

2010年12月06日 | 日記
大沢さんが「みんな、学生ではありません」と応えると、“ぽっこり”はもう一度鼻まで水中に没し僕たち全員をねめまわしたかと思うと、また口に含んだ水をプイと吹き出し、「そうか~~。学生ちゃうんか~~」と言った。 「二人は浪人ちゃうか?もう一人は、もう大人やもんなあ。何かあるんやろう」。水から上がり横に座った“ぽっこり”に“長髪”が . . . 本文を読む