俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

ふじやとのみち吟行/12月7日(日)

2008-12-10 07:49:07 | Weblog
俳句
水底に影を映してあめんぼう
落葉沈めせせらぎ流る児こと止めず
冬烏歌える森の道伝う
聳え立つ枯木に空の青一枚
枯葦の日当たり千々にざわめけり
日あたって辛夷の冬芽尖りたり
冬の陽に鵜どもいよいよ黒光る
水鳥を見ていて一つが潜りけり
冬うらら鳩が梢に揺れており

○都築区のセンター北駅から、ふじやとのみちコースの吟行。徳生公園、北山田まで吟行。参加者、信之先生、荘二さん、宏さん、治朗さん、愛代さん、正子。
先の吟行では、鴨などのほかに翡翠をみたが、今回は鵜が四羽、日向ぼっこをしているのに会えた。尾長の渡りにも出会った。公園の木で休み、また飛び立っていった。句会は、徳生公園の野外のテーブルに座って池の鴨を見ながら。句評は、昼食のチーチョダイニングで。
エールウーエールで喫茶後、解散。花冠創刊号を渡す。
花冠創刊祝、荘二さん句集「艫綱」出版祝、忘年句会の趣旨。

○飯島治朗さんの句集原稿を手渡される。CDROM、写真も。表紙の色は、菜の花色と指定される。千葉の県花、菜の花と家紋も揚羽蝶にちなんで、蝶の黄色。
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12月5日(金)

2008-12-05 08:03:25 | Weblog
俳句

○長男が急に来て、泊まる。学会賞をもらったとのこと。賞もなかなか厳しいらしい。
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『旬菜膳語』所感/12月4日(木)

2008-12-04 16:47:34 | 本を読んで
 著者は、林望。リンボウ先生と称されているようであるが、国文学出身の書誌学者。文献学者。図書、書物についてその書物の成り立ちや、起源などを研究する学問のようだ。日本の古典や古書、文学書は言うに及ばず、中国のものにも、ヨーロッパのものも広く研究を拡げられているようだ。それを総動員して書かれた本で、その博学と文章の軽妙さには、都会人のよさがあって、たのしく読める。『イギリスはおいしい』に継いで出された本で、「イギリスはおいしい。日本はもっとおいしい。」と帯にある。
 著者も漱石と同じように、イギリスに留学する。そして日本の良さを思うのである。留学中、胆嚢の病気をした著者は、食事に油を絶たねばならず、さりとて、仕事があって帰国できず、イギリスで暮らさざるを得なくなった。レストランで油抜きの料理を注文するが、上等のオリーブオイルだから体によいといって、茹で野菜や茹で魚にオイルがかかっていたりして、希望の食事を呈してもらうことはなかった。一度だけ油抜きの料理と言って出されたものは、塩胡椒さえしていない、ただのボイル野菜。シェフの発想の貧弱さを嘆く。彼らのノウミソを疑う。つまり、こういったことに対して、食文化がないということである。それに比べ、日本の食文化のゆたかさは、比類ないものだと述べる。
 この本は、春の巻、夏の巻、秋の巻、冬の巻と四季にわかれ、それぞれ、旬のものがこれまた博識をもって採り上げれている。その中のどの項目から読んでもよい。読めば、食は文化であり、文化は生活の智恵や工夫、または偶然が生んだものの継承を繋いでいくことがら生まれることをよく知らされる。四季があり、海に囲まれ、また山も野もあり、田もある、水もある土地が育む文化である。ところが、現代の人たちは、このよい食文化を忘れかけている。もう一度その良さを知れと言うのである。俳句がさまざま採り上げられているのもこの本の妙味であるが、昨今の著名俳人の俳句の引用が一つもない。このことは、すでに著者のいう、伝統的日本文化の髄が消えていることを示しているように、私には思える。巻端にかえてとして「四時偶吟」として著者の俳句があるから、俳句眼を尊重したい。

(一)
 先ず、春の巻の「桜鯛のころ」を挙げる。百魚はそれぞれ良さがあって、食べ飽きることはないが、もっとも味わい深きは鯛であるという著者。鯛と言えば、瀬戸内の桜鯛が思い浮ぶ。鯛網で有名な鞆の浦の岬を回ったところで育った私は、鯛は懐かしい、本書の話も懐かしい。鯛を一匹食することは、文化を食することである。身辺の生活記憶を織り交ぜて読むと、鯛にまつわる歴史の深さが思われる。辻嘉一の『味覚三昧』にある鯛を食べる醍醐味。石黒庄吉の『くらしの中の魚』の、浮き鯛の話。桜鯛について魚見吉晴『漁師の食卓』の話など、通なれば知ることである。通にある文化が大事なのである。『永代蔵』などにあらわれた江戸と京や大阪での鯛を買う際の気質まで、俳句や川柳を採り上げて、話がくり広げられる。食通としてしられた池波正太郎の『池波正太郎のぞうざい料理帖』の鯛のおいしい食べかたを挙げ、「鯛の刺身と温い飯」のうまさを称えて終る。
以下作業中

『旬菜膳語』
林望著(岩波書店2008年10月24日発行1800円+税)
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紫蘇の実漬/12月3日(水)

2008-12-03 22:56:17 | Weblog
俳句
洗われて紅あざやかなほうれん草
薄切り蕪の重なり純白に
一本の鉢の山椒の黄葉して
星ふたつ離して高き冬三日月
本屋より戻りて羽織るちゃんちゃんこ
ストーブに寄って読みける食物記
冷飯の一塊残る十二月

○晴れ
○急いで夕飯の仕度。蕪を刻んだ。やわらかそうなので、漬物がわりにと塩もみにした。これでは芸がない。紫蘇の実を塩漬けにしていたのを思い出し、冷蔵庫から取り出して、塩もみ蕪にばらばら振りかけて混ぜた。これがおいしい。

○今日のおいしかったもの。もうひとつ。栗蒸し羊羹。出は、岐阜県各務市の桃太郎製菓。
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松前漬/12月2日(火)

2008-12-02 23:55:49 | Weblog
俳句

○晴れ。夕方までは冷え込んでいたが、夜の方が却って暖かくなった。
○歳末たすけあい募金を知らす回覧板。
○一昨日の空が昨日の夕刊に載る。西の空の二つの輝く星。上方が木星、下方が金星。それに三日月が出ている。なかなかいい空だ。

○松前漬をつくる。昆布、するめ、人参の千切り。これを暖かいご飯にのせて食べると、12月にとっぷり浸かっている感じになる。

○有機大根はスーパーで1本195円。普通の大根の倍だが、それでも安い。えぐみがなくて、ゆっくりと火が通る。肌は真っ白ではない。有機大根が手に入れば、有機大根がいい。スーパーのは、葉がついていないのが残念だが、有機は葉までおいしい。野菜がおいしければ、慎ましいながらも、満足感がある。これも、エコライフなのだろう。
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旬菜膳語/12月1日(月)

2008-12-01 23:51:49 | Weblog
俳句

○晴れ、夕方一時雨。

○信之先生、横浜の紀伊国屋へ。林望先生の新刊本『旬菜膳語』を買って帰る。ラジオの深夜便で林望先生の話を聞いて以来、面白い人が団塊の世代にもいるものだと関心をお持ちだ。
その本に、いきなり、臥風先生の俳句がのっている。これまた驚き。どこで見つけられたのか。
 蕗の董千々に刻まれ匂ひけり/臥風
臥風先生には、蕗のとうのいい俳句がたくさんある。松山市内の歩行町の家の庭や居を移されてからの梅本の住まい周りの畦道にも蕗のとうがある。句会のテーブルには、蕗のとうと土筆を盆栽風に仕立てた鉢が置かれてあった。多分、どなたかが、野の風情をと盆栽に仕立てて差し上げたのだろう。

現代の著名な俳人の句は一つもありません。この本の書評は後で書くとして。

○スエーデンからのアクセスあり。
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/HAIKU.htm

Internet Haiku Centerがリンクされている。
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/Haikus%C3%A4llskap.shtm

○夕べは花冠の仕事などで、ついに徹夜となった。今朝少々ねむり、午後から仕事へ。
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