俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

4月27日(木)

2017-04-27 09:59:35 | ネット句会
★いちはつの花の豊かに学問す  正子
学問とは何か、学問に携わる心構えは確かか。年度を新たにするこの季節、いちはつの花に自問させられます。茅葺屋根の天辺に植えられたから、或いは、一番先に咲くアヤメだから、という謂われの「一初(イチハツ)」の名。その「豊か」な姿、そして「学問す」に、身の引き締まる心地がいたします(川名ますみ)

○今日の俳句
花ふぶき車に触るる音うれし/川名ますみ
花ふぶきが車に、走っている車にだろうが、触れるとき音がする。その音が聞こえるほど敏感な作者でもあるし、すざましい花ふぶきであることが知れる。そういった花ふぶきに出会った嬉しさは一入だろう。(高橋正子)

○神奈川県立フラワーセンター大船植物園(2014)
昼前から信之先生と大船植物園に出かけた。見ごろは牡丹。藤。そのほか、ハンカチの木の花、睡蓮、もっこう薔薇、いちはつ、あやめ、西洋おだまき、おおでまり、矢車草、えびねなど。石楠花は終わって、残っている花はわずかだが、天城石楠花を見た。五月十日ごろには芍薬園の芍薬が咲き揃い、二十日ごろには、薔薇園の薔薇が見ごろとなるだろう。桜が終わり、晩春から初夏への花が咲きだす。花を見逃せない季節だ。

 大船植物園10句
白牡丹吹かるるときはいきいきと
牡丹の丈にかがめば牡丹の香
いちはつのみずみずしきときを共にあり
蔓ばらの空に咲きたる聖五月
ふり仰ぐハンカチの木の白き花
芍薬の蕾を日焼けというなるほど
矢車草の青に憩いて独りならず
風ふいと睡蓮の花流れたり
牡丹園日表の花日裏の花
くれいないの牡丹はつやを重ねたり

○母子草(ははこぐさ)

[母子草/東京・深川芭蕉記念館裏の隅田川土手]

★老いて尚なつかしき名の母子草/高浜虚子
★語らいは遠き日のこと母子草/古市あさ子
★拔け道にしつかり根付く母子草/植木里水
★ほんわりと子を抱くかたち母子草/高橋正子
★ほうこ草ほうこ草と呼びし祖母/高橋正子

 ハハコグサ(母子草、学名: Gnaphalium affine)は、キク科ハハコグサ属の越年草である。春の七草の1つ、「御形(ごぎょう、おぎょう)」でもあり、茎葉の若いものを食用にする。冬は根出葉がややロゼットの状態で育ち、春になると茎を伸ばして花をつける。成長した際の高さは10〜30cm。葉と茎には白い綿毛を生やす。花期は4〜6月で、茎の先端に頭状花序の黄色の花を多数つける。
 中国からインドシナ、マレーシア、インドにまで分布する。日本では全国に見られるが、古い時代に朝鮮半島から伝わったものとも言われる。人里の道端などに普通に見られ、冬の水田にもよく出現する。
 かつては草餅に用いられていた草であった。しかし、「母と子を臼と杵でつくのは縁起が良くない」として、平安時代ごろから蓬に代わったともされているが、実際には、出羽国秋田や丹後国峯山など、地方によっては19世紀でも草餅の材料として用いられている。もっとも、古名はオギョウ、またはホウコである。新芽がやや這うことから「這う子」からなまったのではとの説もある。ハハコグサの全草を採取し細かく裁断して日干しし、お茶にする。咳止めや内臓などに良い健康茶ができる。これには鼠麹草(そきくそう)という生薬名があるが、伝統的な漢方方剤では使わない。

○生活する花たち(新緑の東京隅田川)
「スカイツリー(浅草水上バス乗り場より)・日本橋(水上バス船上より)・清洲橋(水上バス船上より)」
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