俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月26日(火)

2014-08-26 04:43:56 | 日記
★原っぱにえのころぐさの影となる  正子
寸地にも、えのころ草は生えて来ますが、原っぱで有ればなお生茂り大きな穂が伸びて少し色付き、影をつくる程になって参ります。その影や揺れるすがたに初秋の爽やかさを感じます。「原っぱ」「えのころ草」に遊んだ子供の頃の懐かしさを覚えます。(佃 康水)

○今日の俳句
賑わいの漁港の上の鰯雲/佃 康水
出船、入船、魚の水揚げなどで、賑わう漁港。その上の空高くに広がる鰯雲。生き生きとした漁港の美しい景色。(高橋正子)

○犬蓼(赤のまま)

[犬蓼(いぬたで)/横浜下田町・松の川緑道]

★犬蓼の花くふ馬や茶の煙 子規
★犬蓼の花に水落ち石出たり 鬼城
★手にしたる赤のまんまを手向草 風生
★モンペ穿く赤のマンマに笑ひながら かな女
★赤のまま土の気もなき蛇籠より 青畝
★赤のまま摘めるうまごに随へり 亞浪
★道ばたの捨て蚕に赤のまんまかな 石鼎
★人恋へば野は霧雨の赤まんま 鷹女
★赤のまま天平雲は天のもの 青畝
★赤のままそと林間の日を集め 茅舎
★山水のどこも泌み出る赤のまま 汀女
★われ黙り人話しかくあかのまま 立子
★一本を一心に見る赤のまま/大串章
★枯畦に残りて赤しあかのまま/阿部ひろし
★相模野にあるままを活け赤のまま/鷹羽狩行
★暁光を小粒に受けて赤のまま/林翔
★水際の赤のまんまの赤つぶら/高橋正子

イヌタデ(犬蓼、Polygonum longisetum あるいは Persicaria longiseta)は、タデ科の一年草。道ばたに普通に見られる雑草である。茎の基部は横に這い、多く枝分かれして小さな集団を作る。茎の先はやや立ち、高さは20-50cm。葉は楕円形。秋に茎の先端から穂を出し、花を密につける。花よりも、その後に見られる真っ赤な果実が目立つ。果実そのものは黒っぽい色であるが、その外側に赤い萼をかぶっているので、このように見えるものである。赤い小さな果実を赤飯に見立て、アカマンマとも呼ばれる。雑草ではあるが、非常に美しく、画材などとして使われることもある。名前はヤナギタデに対し、葉に辛味がなくて役に立たないために「イヌタデ」と名付けられた。


◇生活する花たち「芙蓉・萩・女郎花」(東京・向島百花園)

コメント (1)
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