俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

2月1日(金)

2013-02-01 02:40:11 | Weblog
★枯木立星のあおさに揺れもせず   正子
寒さの中,あおあおとした星座を見つめる時、しんとして枯木立も微動だにしない,冬の静けさです。 (祝恵子)

○今日の俳句
今の音ぽんがしの音冬広場/祝恵子
がらんとなった広場に「ぽん」と弾ける音がした。あの音はポン菓子を弾かす音。急に広場がいきいきと温かく感じられた。冬の楽しさがある。(高橋正子)

○切山椒
★わかくさのいろも添えたり切山椒/久保田万太郎
★切山椒買ってふたたび雪に出る/高橋正子
★やわらかに紅白そろう切山椒/高橋正子

 昨日、1月31日に鎌倉の鶴岡八幡にお参りし、境内にある神苑ぼたん庭園を信之先生と訪ねた。正月牡丹(寒牡丹)が見ごろで、写真に撮った。帰宅して早速その写真に俳句を付けてフェイスブックにアップした。帰りに、鎌倉駅近くの長島屋で 切山椒を買った。

 「正月用の餅菓子。しん粉に白砂糖を加え、水でとろとろ加減にこねて、山椒の実を熱湯に浸した汁を少量混ぜ、蒸してから臼で搗いたものを、小さく蒸しって、さらにもう一度蒸しなおしたものを、長方形に切った餅の一種。食用紅で淡赤色に染めたものと、白いのをつくるのが普通で、ほのかな山椒の香味が喜ばれる。蒸羊羹に添えて出したりする。」(角川歳時記)
 歳時記にこうはあるものの、切山椒を初めて食べたのは、横浜に越してきて初めての正月だと思う。だから、6年ほど前。切山椒を売る店も少なくなったようで、年中売られているのは、鎌倉の長島屋だけらしい。年中といっても夏場あるかどうかわからないが。鶴岡八幡様に初詣に出かけた折にお土産で買った。その日は雪だった。雪の寒さとともに切山椒が思い浮かぶ。買ってかえって食べると、まずいとも、美味しいとも言えないような味。たしかに紅白そろって長方形に切られていた。風邪引きの予防になるらしい。味がほんとうによくわからないので、もうひとつ、もうひとつと食べているうちに、この奇妙な味に病みつきなった。しばらく鎌倉に行っていないので、節分の前のこの寒さに切山椒を食べてみたくなった。浅草では2月に売られると聞いた記憶がある。

○立寒椿

[立寒椿/大船フラワーセンター]

★立寒椿花の真中に日を受けし/高橋正子
★寒椿というや雪の公園に/高橋正子

 寒椿(カンツバキ)は、ツバキ科ツバキ属の常緑低木で、山茶花(サザンカ)を母種としたカンツバキ群の園芸品種である。枝が横に広がる傾向がある。これに対して枝が上に伸びるものは、立寒椿(タチカンツバキ)といって区別をする。学名:Camellia x hiemalis cv. Tachikantsubaki(=Camellia sasanqua cv. Hiemalis)
 サザンカとカンツバキの見分け方。(「ガーデニング - 教えて!goo」より): どちらもかなりの近隣種ですので、これですという区別は難しいですね。というのも寒椿には二種類の系統があり、現在の主流は本来の寒椿(中国原産)とサザンカの交雑種である「寒椿群」という系統が一般に流通しています。交雑種ですのでどちらの血も流れていますのでますます見分けにくくなっているのは仕方がないことですね。さらに「寒椿群」はサザンカの一種として認知されています。 これはその学名からも理解できます。「Camellia sasanqua」です。この寒椿群はすべて立ち性(椿系)で通称はあなたがいうように立ち寒椿と言われています。 その品種の一つに「勘次郎」があります。一方、中国原産の「カンツバキ」は学名を「Camellia hiemalis」という冬咲きという名が学名についているとおり冬咲きで、その特徴は矮性であることです。種類は少なく、主に「獅子頭」というものが出回っているようです。 さらにこの「獅子頭」が前述した「寒椿群」のもとになったという複雑さがあります。つまりサザンカもカンツバキも同じ仲間と認識したほうが間違いありません。その違いはと言われれば、次のようにまとめることができます。<花の咲く時期>サザンカ→寒椿群(勘次郎)→カンツバキ(獅子頭)。*注意:サザンカにも春咲きが例外として存在します。<樹木の特徴>*サザンカ・寒椿群は、立ち性で、別名タチカンツバキ。*カンツバキは、矮性。サザンカと椿(春咲きの一般種)との顕著な違いは「毛の有無」です。 サザンカにのみ子房と新葉の葉と枝に微毛があります。これが見分け方ですね。


◇生活する花たち「寒牡丹」(鎌倉・鶴岡八幡宮)
コメント (1)
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