■二之鳥居、隨門■
(17th June 2011)
★薄野一目社★ 熊本県山鹿市久原字薄野
・舊社格は村社。
・祭は天目一箇。
・創建年代不詳。
・社傳によると、繼體天皇四年(510)十一月、天山の主若山連の後裔吉田氏が祀ったとされる。
・古くは山鹿市の中心部の杉山という地に「目一箇男」を祀っていたという傳承が殘る。
・傳承によると、往古舊三玉村蒲生の不動岩と舊三嶽村彦嶽權現が首引きをした時、この地にあってわが子の首引を案じていた母の目に首引きの大綱の端が當たり一目をうしなわれたので、その母を祀って一ツ目社と稱するようになったという。
・口碑では、杉山よりこの地に遷されたと言うが、社の近くの池畔に鉄滓の出るところがあり、この地も古い時代の採鉱、冶金に縁由がある。この池は夜止命の池といい、「此池水滿レバ世間豐榮シ水涸レバ世上困衰スト云、此池ニ水晶アリト云モ實ヲ知ラズ」と傳える。
・社地周辺の山に舊銅山があり、峠を越えた深倉の鍛冶屋敷というところから鉄滓が出る事實があることから、周囲に銅山労働者が住みついて、天目一箇を祀る人たちの信仰がすでにあった可能性が示唆される。
・周辺の山には、往古、修験道の中心となった巨石の磐座を中心に十六坊があったという。
・久原の北西にある震嶽を天山といい、一目社の祭祀は「天山ノ主祭之」と言い傳えるなど、周辺の山と深い繋がりを持つ。
・本居宣長によると、當時、肥後各地の樂歌に、鍛冶、冶金のを祀る一目社のことが歌われていたという。
■鳥居■
(17th June 2011)
■池■
(17th June 2011)
■二之鳥居、隨門■
(17th June 2011)
■隨門■
(17th June 2011)
■一目社域石碑■
(17th June 2011)
■拜殿■
(17th June 2011)
■拜殿、本殿■
(17th June 2011)
■本殿■
(17th June 2011)
■末社熊野坐社■
(17th June 2011)
■末社木幡社、稻荷社、天滿宮■
(17th June 2011)
■本殿背後の山■
(17th June 2011)
■世止命池■
(17th June 2011)
■水田■
(17th June 2011)
((コメント))
2011年6月17日
「日本の神々」に載っている山鹿の一目社を目指した。一應、公道ではあるが、狹い道で、行き過ぎないように愼重に運転していると、道沿いに石鳥居が見えてきたために無事到着。大きな池と、周囲にはのどかな田園があり、その中に人人を見守るように鎭座している。美しく、のどかで優しい感じの社であるが、その優しさの裏には、やはり古代ののもつ「畏怖」させる力の存在を感じさせてくれる。興味深い社である。
(17th June 2011)
★薄野一目社★ 熊本県山鹿市久原字薄野
・舊社格は村社。
・祭は天目一箇。
・創建年代不詳。
・社傳によると、繼體天皇四年(510)十一月、天山の主若山連の後裔吉田氏が祀ったとされる。
・古くは山鹿市の中心部の杉山という地に「目一箇男」を祀っていたという傳承が殘る。
・傳承によると、往古舊三玉村蒲生の不動岩と舊三嶽村彦嶽權現が首引きをした時、この地にあってわが子の首引を案じていた母の目に首引きの大綱の端が當たり一目をうしなわれたので、その母を祀って一ツ目社と稱するようになったという。
・口碑では、杉山よりこの地に遷されたと言うが、社の近くの池畔に鉄滓の出るところがあり、この地も古い時代の採鉱、冶金に縁由がある。この池は夜止命の池といい、「此池水滿レバ世間豐榮シ水涸レバ世上困衰スト云、此池ニ水晶アリト云モ實ヲ知ラズ」と傳える。
・社地周辺の山に舊銅山があり、峠を越えた深倉の鍛冶屋敷というところから鉄滓が出る事實があることから、周囲に銅山労働者が住みついて、天目一箇を祀る人たちの信仰がすでにあった可能性が示唆される。
・周辺の山には、往古、修験道の中心となった巨石の磐座を中心に十六坊があったという。
・久原の北西にある震嶽を天山といい、一目社の祭祀は「天山ノ主祭之」と言い傳えるなど、周辺の山と深い繋がりを持つ。
・本居宣長によると、當時、肥後各地の樂歌に、鍛冶、冶金のを祀る一目社のことが歌われていたという。
■鳥居■
(17th June 2011)
■池■
(17th June 2011)
■二之鳥居、隨門■
(17th June 2011)
■隨門■
(17th June 2011)
■一目社域石碑■
(17th June 2011)
■拜殿■
(17th June 2011)
■拜殿、本殿■
(17th June 2011)
■本殿■
(17th June 2011)
■末社熊野坐社■
(17th June 2011)
■末社木幡社、稻荷社、天滿宮■
(17th June 2011)
■本殿背後の山■
(17th June 2011)
■世止命池■
(17th June 2011)
■水田■
(17th June 2011)
((コメント))
2011年6月17日
「日本の神々」に載っている山鹿の一目社を目指した。一應、公道ではあるが、狹い道で、行き過ぎないように愼重に運転していると、道沿いに石鳥居が見えてきたために無事到着。大きな池と、周囲にはのどかな田園があり、その中に人人を見守るように鎭座している。美しく、のどかで優しい感じの社であるが、その優しさの裏には、やはり古代ののもつ「畏怖」させる力の存在を感じさせてくれる。興味深い社である。