はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

乗鞍高原の紅葉を訪ねて(1)

2017-10-16 18:23:55 | 知らない街をぶらり
御嶽山ロープウェイの鹿ノ瀬駅に下りて来たのは12時15分でした。いつも風まかせの旅なので、御嶽山のあとはどこに行くかは決めていなかったのですが、山の上から見た乗鞍岳が近くに見えたので乗鞍方面に向かうことにしました。ロープウェイの駐車場から、以前お世話になったことがある乗鞍高原の「けやき山荘」さんに電話をかけて、今宵の宿を確保することができました。19号線に戻ったら通い慣れた道を走って、薮原から境峠に向かいます。
境峠にやって来ました。時間は午後2時40です。ここも紅葉の見頃が近づいているようです。


境峠は、木祖村と奈川村を結ぶ昔からの峠道です。そして、ここは私の大好きな大分水嶺でもあるのです。ここを境に、太平洋側に流れる木曽川と、日本海側に流れる奈川(やがて、梓川〜千曲川〜信濃川となって日本海へ。)に分かれる地点です。


分水嶺の紅葉です。それだけで感動です。


そして、今回初めて関ヶ原を越えてはるばる信州までやって来たCX-5です。これから何回信州に来ることでしょう。


境峠を少し下りると、そばの里奈川です。


今回は、蕎麦は食べませんでしたが、お土産に蕎麦を買いました。奈川産のそば粉を使ったお蕎麦は少し高いのですが、とても美味しいのです。


お蕎麦屋さんのイチョウ?もいい色になっていました。


奈川村を通って国道158号線に向かいます。ここは上高地への近道でもあるのです。


沢渡の少し手前の前川渡から乗鞍高原に向かいました。今から思えば、奈川村からスーパー林道を通ればよかったのかもしれません。ところで、この辺りには「渡(ど)」とつく地名が多いのですが、これは土場(どば)のことをさすそうです。土場とは、「切り出した材木を一時集めておく所」のことです。前川渡大橋から眺める梓川(梓湖)です。


この辺りの紅葉の見頃はもう少し先のようです。


番所(ばんどころ)にやって来ると農作業をする人の姿が見えました。これは一体何の作業なんでしょう?


「せせらぎの湯」あたりの紅葉です。


今回は「せせらぎの湯」での入浴はパスしました。


こちらはいい感じに色づいて来たようです。


逆光なので、乗鞍岳はシルエットになってしまいました。


※訪問日 10月11日

<本の紹介>松本から上高地に向かうには、国道158号線(野麦街道)を走っていきます。途中、島々(しまじま)や稲核(いねこき)という集落を通って行きます。道も良くなって山岳ドライブが楽しめる道路ですが、50年前は本当に奥深い所だったようです。乗鞍を含めて、その辺の歴史や生活の様子がよくわかる本があります。私の敬愛する民俗学者 宮本常一著『私の日本地図2上高地付近』(未来社)です。旅する民俗学者 宮本常一が、優しい目で乗鞍周辺の歴史や文化を語っています。写真も豊富なので、1965年当時の野麦街道沿いの様子もよく分かります。上高地や乗鞍好きの方には、オススメの一冊です。