がらくたのように
足元に転がっている
幸せの残骸が
白けた日差しを浴びて
黙っている
翻るカーテンの向こうに
遠い浮島が見える
あれは
とっくの昔に捨てた
本当のわたしの恋
ああ
こんなことになるとは
思わなかった
あでやかな毛並みの
白い猫がうらやましくて
本当のわたしを捨てたら
あっけなく恋が消えた
失ったものが何なのかを
知るために費やした
長い年月が
痛くわたしに
覆いかぶさって来る
わたしの恋
本当のわたしが
好きだったひと
偽物の幸せが
陶の壺のように割れて
中から
空っぽの砂が出てきたら
もうすべては終わり
愛が欲しい
本当の愛が