共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

衝撃的ニュース~天皇陛下『生前御退位』の御意向

2016年07月13日 19時42分51秒 | 日記
今日、衝撃的なニュースがありました。今上陛下が生前御退位の御意向を宮内庁に伝えたというものです。

大変衝撃的でしたが、考えてみれば陛下も82年の齢を重ねられ、憲法に定められた国事行為や、古から連綿と受け継がれてきた宮中祭祀を行うについて、体力的にも精神的にもお辛いことが出ておいでであろうことは容易に想像出来ます。

天皇陛下が普段何をしておいでか、御存知ない方も少なくないかと思います。

天皇陛下は普段、皇居内で何をしておいでかというと、国と国民の安寧を祈っておられます。その祈りのかたちは様々ですが、代表的なものが元日に行われる《四方拝》というものです。

元日、皇居の庭に屏風を四方をぐるりと取り囲むように立てます。その囲まれた中に精進潔斎して装束をお召しになった天皇陛下が入られ、四方を拝しながら祈られます。何を祈られておいでかというと、神道の法皇として

『この国と国民に降りかかる全ての災禍を我が身ひとつにもたらし、国と国民とが平和に暮らせますように。』

と、皇祖神をはじめとした八百萬の神々に祈っておいでなのです。

これは実に凄いことだと思うのです。誰でも我が身に降りかかる厄難は避けたいもののはずなのに、それを『国と国民に降りかかる災禍を我が身ひとつにもたらし…』と祈られている…もし、一部の反対論者が言うように、天皇が地位と権力にまみれた存在ならば、元よりこんな『あらゆる災禍を我が身ひとつに』などということを祈る必要もないはずです。

他にも天皇皇后両陛下が宮中で行う祭祀は、全て国と国民の安寧を祈るものばかりです。その礼拝のために宮中三殿に入る際には白妙の衣冠束帯や唐衣裳といった盛装をお召しになられますし、中には肉断ちや水ごりを伴うものも多数ありますから、御高齢の今上陛下にはさぞや御負担も大きいのではないかと案じていました。そうした意味では譲位という選択肢もあっていいのではないかと思います。また、ヨーロッパでオランダのベアトリクス女王陛下やローマ法皇ベネディクトⅩⅥ世猊下の退位があったことも、もしかすると今上陛下のお考えに影響を及ぼしたのかも知れません。

もし生前譲位されるとすると、第119代光格天皇以来約200年ぶりのことになるのだそうです。但し、今上陛下が現皇太子殿下に譲位されて太上天皇となられた場合には元号も変わることになろうかと思いますので、『平成』という時代が終わることになります。それはそれで一大事です。

他にもいろいろと大変なことがあるかと思いますが、先ずは今上陛下が皇后陛下共々お健やかに過ごされることを願うばかりです。

天皇陛下 「生前退位」の意向示される
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