共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

懐かしい作業

2014年04月09日 19時15分39秒 | 日記
昨日は若干ギスギスした内容になってしまいましたので、今日はちょっとほっこりするような内容にしてみました(^^ゞ。

我が家の近くに畳屋さんがあるのですが、今日横を通り掛かったら、紙が剥がされて桟だけになった障子が干してありました。何だろうと思って聞いてみたら、障子紙の張替えの依頼があったのだそうです。

ちょっと驚きました。私の幼少期、障子の張替えなんていうものは自分達でやるものであって、他人様に頼むようなことではなかったからです。でも畳屋さんが仰るには、畳替えの依頼が激減している昨今にあっては、障子や襖の張替えという本来の仕事とは掛け離れたようなことも請け負わないと乗り切れないような時代になってきたのだとか。

昔、私がまだ実家にいた頃、普段だったら障子を破くと母に物凄く叱られたものですが、張替えの時だけはおおっぴらに破いてよかったので、桟を壊さない程度に思いっきり手を突っ込んで端から破きまくりました。その後、余りご飯で作った糊を刷毛で桟に塗って新しい障子紙を張り、霧吹きで少し湿らせて陰干しすると、徐々に乾いていきながら障子紙がピンとなります。真新しい障子紙を張った障子を元の窓際に戻すと、真っ白な障子紙に陽の光が当たって実に清々しく見えたものでした。

アパート暮らしの現状では望むべくもありませんが、こういう和的なものに囲まれた生活というものにも、歳と共に憧れるようになってきました。こうした文化は、これからも廃れずにいてほしいものです。
コメント
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