EA9 - Ceuta,Melilla
切手はスペイン本土と共通だが、CEUTAの消印がはっきり見える。
Callsignから判別できる通り、ここはイベリア半島の対岸にあるスペイン領
ジブラルタの対岸にあるのがセウタ、その東約200kmにあるのがメリリャ
かつてフェニキア人が大活躍した時代に街が起こり、イスラムの時代、それに対する700年間にわたるReconquista(レコンキスタ)を経て
欧州側にスペイン、ポルトガルが誕生、その後のフランス、イギリスなどとの欧州各国間の攻防、等々、歴史の荒波に
翻弄されつつ、今はスペイン領。
しかしモロッコからは再三返還の要求をされており、今まだ領土問題として存在している。
この地域の最大の特徴は「アフリカ大陸で唯一の陸続きのヨーロッパ」であること。
映画カサブランカをご覧になった方は想像つくだろう、ヨーロッパが進出したアフリカ都市の賑わいを。
政治的不安定さはあっても、所詮人の歴史と言うものは「物流」と「人の流れ」、つまり交易環境次第だ。
従って、中南米と合衆国の間で起こっていることは、ここアフリカとヨーロッパ間でも起こっている。
移民だ。
Europe’s most fortified border is in Africa
日本でも若者は故郷を捨てて東京へ出る者が多い。
理由は単純だ。故郷には仕事が少なく、若者の本能で「あっちへ行かなきゃ自分の人生真っ暗だ」と感じ取っているからだ。
同じように、モロッコ、アルジェリアから憧れのヨーロッパへフェンスをよじ登って向かう者は後を絶たない。
今に始まったことではない。数千年前から人類が繰り返してきていることだ。
陸続きの国境を持つことの意味を、我々日本人はなかなか理解しづらい。