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10.V6遠征に関して(現地編-Blue Lagoon Resort Hotel)

2010年11月10日 00時01分45秒 | 海外運用
 
まず最初に今回のCHUUK遠征で一番お世話になった末長さん。現地でTruk Ocean Serviceという観光
業を営んでおられます。CHUUKには公共交通機関というものは存在しませんので(タクシーっぽい
乗せてくれる車はあるらしいが)空港からホテルの間の移動(送迎)をお願いしました。いろいろ
事前にお世話になったのでお土産に欲しい物を訪問前にメールで訊いたら「切り餅と塩辛」のリクエ
スト。到着早々お渡しし喜んでいただけた様でした。


行きのお出迎えでトヨタハイエースに乗り込むとご一緒の日本人紳士がいらっしゃいました。お話
聞いたところでは、この方V7から先週CHUUKへ旅行で来られ、特に何するでもなくCHUUKでフラフラ
されているとのこと。末永さんが送迎で空港へ行くと言うので途中まで送ってもらうために一緒に
付いてきた様子。羨ましいご身分です。その方は途中のTruk Stop Hotelの傍にいる日本の海外協力
隊員のFahさんに会いにきたらしい。よくBlogを拝見していたFahさんご自身にお目にかかることが
できました。

それにしてもCHUUKの道路は壮絶です、日本の感覚だとこれは道ではない(笑)。道路ではなく沼と
言ったほうが近い箇所が過半数を占めます。舗装が無いのは良しとして排水がないので相当深い水溜
りが道中溢れています。そんな悪路を乗用車が蛇行し水没しながら平気で走ってます。

予想以上に車の台数は多いので訊くと「島には幹線道路がここくらいしか無くて、この道路上
の車がほぼ島全部の車ですよ。車見れば誰かはほぼ判ります」とのこと。見た感じ8割は日本車。
日本の中古車が多くドアのペイントもそのままで「沼津市水道局」が走ってたり「株式会社XX」
が良く見られます。前述のFahさんがYoutubeに公開したCHUUKの道路、まさにこんな感じです。
ビデオだと余りに深い沼地は民家の庭先に迂回して走ってますね(笑)Videoの2:25の建物が左写真の青い建物。


途中、市場や港や学校など窓から眺めて、距離的には舗装路なら10分未満のところを25分くらいかか
ってホテルに到着。このホテルの敷地は入り口に機関銃を錘につけたゲートがあり、中は非常に綺麗
に整備されています。写真で見てた景色が目の前に広がりちょっと感動。


決して高級感はありませんが素朴で清潔なホテルです。チェックインのフロント。横にはインターネット
PCが2台置いて有りますが使っている人を見かけたことは無かった。フロント横のロビーは昼間、従業
員達がクーラーに当たって雑談する場と化してます。


その横には売店。冷蔵棚には意外な程沢山の銘柄のBeerが売られており嬉しいサプライズ(笑)
Foster/XXXX/Heineken/VB/Red Horse/アサヒSuperDry/Miller/Miller Lite/Coors/Budweiser/Bud Lite
Tigerと短い滞在期間には十分な品揃え。炭酸類も豊富で日本のお茶、ミネラルウォータもあります。
ちなみにホテル売店は値段は高く、水などを安く買うなら敷地内にあるスーパーへ行けば半額以下で買えます。
私はBeerは売店で、水やつまみ(ポテトチップ)はスーパーで買いました。


部屋は高級では有りませんがたいへん綺麗で清潔です。捉え方に個人差はあるでしょうが、シャワー
のお湯がぬるかったり、風呂の底に砂が溜まっていたり、水道の蛇口が錆びていたり、窓の立付け
が悪く全開すると閉めれなくなったり、備え付けのデジタルクロックが(頻繁に発生する停電のため)
時間が全然狂っていたりすることに不快感を感じなければ極めて快適です。
お値段は少々割高の$130+Tax10%。1Fが左記料金で2Fはスイート料金でやや高。

宿泊の建物は2階立で全室オーシャンビュー。敷地内に東海岸側と西海岸側の2棟あり、東海岸側は
朝日が、西は夕日が部屋から眺めることが出来ます。私は西棟の112号室で、ここは大和アマチュア無線
クラブの訪問時のお勧めの部屋。一番棟の端部屋で広い芝生に一番近い場所なので無線部屋としては
最適です。どの部屋も海岸まで20~30mで目の前には椰子の木が適当な感覚で茂り、庭には綺麗な花々が
咲き乱れて、芝生の緑が目に鮮やかです。芝生には無数の蟹の穴があり、10cmくらいの蟹が無数います。

また庭には野良犬、野良猫が沢山おりますが、あまり人に馴染んでいない様子で朝から晩まで
うろうろ歩き回っています。噛むことは無さそうですが敷地には日本語と英語で注意の看板が。


洗面、風呂、トイレはこんな感じ。基本的なものは備え付けです。9M6で必須だった蚊取り線香は
ありませんが蚊は少ないです。むしろ小蝿が多い。


部屋に備え付けでは有りませんが、フロントで申し出るとポットを貸してくれました(無料)。
昭和の時代を感じるレトロなものですが(笑)機能的には十分で、インスタントのコーヒーや
スープ、カップ麺を作るに重宝しました。疲れた時には砂糖のいっぱい入ったコーヒーがとても旨い。


コンセントは部屋に4箇所、洗面に1箇所あり日本のアース付きの3つ口と同じです。電圧は110V
ですが電圧変動は結構激しい様で90~130Vくらいは覚悟した方が良いようです。そして、何よりも
停電するのが当たり前の島で、だいたい1日に5回は停電します。YAPやPOHNPEIは電源事情が良いよう
ですがCHUUKは最悪です。
ホテルや大きな施設は自前の発電設備を備えていて停電すると約30秒から1分で切り替わって復旧
しますが、切り替えが遅い施設も多いとのこと。「Blue Lagoonは切り替えが早い方」と末長さん談。
最初運用中にリグがプスッと言って落ちた時はぎょっして、まさかリグが飛んだか万事これまでか
と一瞬思いましたが、慣れてくると気にもならず丁度休憩できる、と停電を楽しめました(笑)


レストランもあります。外国のレストランはそうですがあまりラフな格好で行くとちょっと気まずい
思いをします。正装までは不要ですが、シャツと半ズボンが最低ラインです。メニューは豊富で
一般的なものは大抵有り、日本食もありますし、割り箸、醤油も備え付けです。親子丼とかカツ丼
とかありましたが、ここまできて食べる意味も無いと思ったので頼まず。ペッパーステーキを頼んだ
らUSA程ではないにせよ、やはりデカイ(笑)腹いっぱいになります。パンも美味しい。昼にパスタ
を食べたら割とイケました。


屋外にはビーチバーがあります。夕方になると開店して夕焼けを眺めながら一杯やれます。滞在中
ドイツ人カップルのダイバーと一緒にBeer呑みました。いい雰囲気です。

レンタルバイクもあります($25/Day)。原付ではない日本製の125cc。あの道路をこいつでは辛そう。
モトクロッサーでも置いた方がいいんじゃ?



フロント横には太平洋戦争時の写真が壁に掲げられています。昔ここには日本海軍の基地があり
戦艦大和、武蔵も係留されていたそうで、米軍の撮った戦闘写真が何枚も見ることができます。
今のCHUUK国際空港も元日本軍の飛行場だった跡地を改良したものだそうですし、ホテルの敷地内
には防空壕やトーチカが今でも原型をそのまま留めています。

今はこうして呑気に日本人として遊びに来ていますが、何百人の民間人、軍人の尊い命がこの地で
失われたことが史実です。この島を訪れる日本人は年間1,000人以下だそうでGUAM訪問者の1日分に
過ぎませんが、その大半は慰問に訪れる方だそうで(残りはダイバー)今でもこのCHUUK(戦時中は
トラック島の呼称)に特別な思いを寄せる日本人が少なくないことを知ります。



そんな史実からか今でも島には日本の文化の名残が定着していることに気づかされます。

さて帰り。空港へ末長さんに送ってもらうと奥様のカオルさんも買い物ついでに一緒に来ていただ
けました。市場にDHLの店を発見したので、日本からの送付は問題ないか訊くと、どうやら特に
問題発生する確率は低そうで、大体1~2週間見ておけば届くとのこと。DHLの担当者は良く利用する
島の住人を全て知っているので荷物が到着したら取りに来い、と連絡が入るようです。重量機材を
送るなら利用するのも手かもしれません。

延々と悪路を空港へ向かって走り、出発の2時間前に到着。お世話になったお礼と再会を祈って
末長さんご夫妻とお別れ。国際空港と言うものの空港建屋以外何もありません。


入り口では花の首飾りを編んで売っています。非常に匂いの強烈な花でトイレの芳香剤と線香を
をきつくブレンドしたような何とも言えない感じですが、現地の人は当たり前のように首に掛け
たり頭に巻いたりしています。


チェックインと出国税($20)を支払い。荷物検査は台の上に並べて一つづつ中を空けてチェックし
ます。観光客以外の出国者は皆クーラーボックス。訊いたところでは中身は魚だそうです。
島々を転々としてくる飛行機を待っていると急に空が暗くなりスコール。航空会社が用意する
傘もドラム缶入り。


飛行機が到着して歩いて搭乗。約40分間停まりますのでPOHNPEIなどから乗ってきた客も皆降りて
きて休憩し、空港は一時賑やかになります。時間が来てスコールも止み離陸、わずかな短い滞在で
したがいろんな経験が出来て思い出一杯のCHUUKよ、さらば。


またいつの日か再度来れるかどうかは判らないけど。
Bye Bye CHUUK。ものすごく楽しかったぞ!
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